第4話 制裁後編

各関連部署に王令の通達がなされた。


「今日。王の意に反する違反行為が行われたことに関する処罰等の王令が下された。よって逆賊であるトニック元公爵及びバジル侯爵の拘束並びにバジル侯爵夫人の保護が言い渡された。皆、尽力するように」


王国軍第15遠征治安維持中隊隊長ブラッド陸軍憲兵中佐が王令の趣旨を隊員に説明した。


「では行くぞ。トニック元公爵とバジル侯爵を逃す出ないぞ」


野営陣地から200人余りがトニック公爵領都を取り囲む。

ちなみにこの日トニック公爵領都にはバジル侯爵も来ていた。

この王令は箝口令が敷かれトニック公爵領とバジル侯爵領には情報が行き届いていなかった。


「門の閉鎖が完了しました」


「ふむ。ではトニック元公爵とバジル侯爵の捜索を始めろ。

多分もう気づかれているだろう。屋敷にいなければトニック領の家屋類などを燃やせ」


「了解であります」


治安維持中隊は捜索を始めた。


「報告を」


「はっ。トニック公爵夫人とバジル侯爵を捕らえました。」


「トニック元公爵は?」


「屋敷にはおりませんでした」


「ふむ。了解した。では作戦通りトニック領に非常事態を宣言する。街中の家屋に火をつけろ。トニック元公爵を炙り出せ」


「了解であります」


家屋に火をつける。

たいまつの火でわらを燃やしたり中には油を使う人もいた。


「中隊長!トニック元公爵を発見しました」


「うむ!では我々は王国に戻る。第一小隊はここに残り第二小隊は侯爵領に向かえ。ではご苦労」


「お疲れさまでした」


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る