第拾陸階層 レベルと疾走
今日からいつものゴブリンダンジョンこと新人用ダンジョンに来ている。レベルを上げて、装備も揃えないといけない、何するにしてもお金がかかるな。
試験の際に貰ったお金でレベル上げでもしておくか・・・。一日にレベルアップは1だけと決まっている。どうも短期間にレベルを上げ過ぎると精神的に支障がでると聞いているので制限をかけているらしい。
そんなこんなで一週間が経過してレベルも10となった。
レベル:10
魔素 :1000
筋力 :950
丈夫さ :950
俊敏 :480
魔力 :01
器用 :190
悪魔召喚:(枠0/1)
悪魔憑依
魔力は・・・、もう言葉も出ない。1のままだ。ここまでくると逆に清々しいよな。はっはっは。てか、わざわざ 0 を足さなくてもいいだっ!少し馬鹿にしているのか・・・いや絶対馬鹿にしている、きっと(笑)や草もうっすら書いているに違いない。
まあ、そこは無視してと、悪魔憑依ってなんだ・・・。また不思議なスキルを覚えたみたいだ。まあ自分を強化する類だろうかちょっと中二病っぽいけど期待できるな・・・。
悪魔召喚の枠が一つのままで今のところはソフィアのみって事だな。まあ、ソフィアだけでも既に俺の手に余るというか、血を吸ったら一瞬だが俺なんかよりも俄然強い。
この悪魔憑依で俺自身ももっと強くなりたいとは思っているんだが、どうも脳筋キャラだからどこまで強くなっているのかゴブリン相手では良く分からないしちょっと今日ぐらいに試してみるか・・・。
レベルも10になったので、新人ダンジョンは今日で卒業だ。今日で最終日だと思うと少し寂しくと感じてしまうのは不思議だ。
今日も安定的にゴブリンソルジャーの頭をカチ割っていく。
何個目の頭をカチ割っていく。ソフィアがパタパタと走って魔石を拾ってきてくれるので楽だ。その光景を見ていると悪魔ってなんなんだろうと少し思ってしまう。
そういえば、稀にレアなモンスターが出るとか講習会で言っていた事を思い出した。
まあ、新人用のダンジョンが出る事もないだろうし、前の落とし穴の一件でオーガが最悪出てもソフィアになんとかしてもらえれば大丈夫だろう・・・。
第三階層でウロウロしていたので、今日はもう帰ろうと思いゲートに向って歩いていると、
ふと、角の方から騒がしい声が聞こえてきた。まったく静かにゴブリンも狩れないのかとため息をしつつも、前みたいに学生あたりが騒いでいるのだろうと勝手に決め付けた。
「あるじー、あっちには行かないの?」
ソフィアは興味津々で行きたそうといった具合だが、俺は首を横に振って帰還しようとする。なんせ前のカツアゲの一件もあるので、スルーしようと思った。
が、それにしては何だか声のトーンが変だなと思い、なんとなく声のするに聞き耳をたてる。
「おい、タナカがやられたぞ!早く逃げないと、うううぅわあぁーー!」
「や、やめてー、きゃぁぁぁーーー!!」
おっつ、これヤバいパターンだわ。
声でしか判断できないが、タナカをはじめ既に3人はヤられているんじゃないか・・・。
ってことは、最低でも3人組みの冒険者よりも強いモンスターがいる可能性が高い。
そして今、俺はソフィアを入れて2人だ。
よし、申し訳ないが「逃げる」を選択させてもらおう。手に負えない危険には近寄らずってことで、タナカさんとその他知らない方々南無南無・・・。
ソフィアを脇に抱え逃げようとした所で、奥の角からそいつは姿を現した。壁を蹴って減速もせずこちらに物凄いスピードでこっちに向かってきている。
マジかっ!?
既に見つかっていたのか、分からないが既に俺らを認識していたようだ。俺はスタートダッシュに出遅れたが、一目散に走りだした。最近走ってばっかりだなと思いつつも必死に足を動かす。
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