第拾参階層 休暇と食事


ぶらぶらと二人で外を歩く。

ソフィアには、俺のスウェットの上着のみを着させている。悪魔とは言え、見た目は幼女なので、俺が捕まりかねない恰好のままではという事で、俺の余っている服を仕方なく着させた。

とりあえずはこれで良いか・・。本人も俺の服が良いとか何とか言ってるしな。


やっぱりというか当たり前だが、サイズはダボダボで、袖はソフィアが握っているのでギリギリ地面に着いていない。


と、数分も歩くと商店がに到着した。


「ソフィアは何が食べたい?」


「ワタシにはナニがナンだかワからないっ!!だから、あるじのオススメをショモウする!」

微妙に難しい言葉を使うのが悪魔界では流行っているか・・・。


オススメかぁ。まあオススメっちゃオススメで、俺の食べ慣れたものにするか。



そう言って、少し歴史を感じる中華料理屋へと入る。


「らっしゃい。」

いつも愛想の良いあばちゃんに席を勧められ座敷に通された。


「あら、可愛い子ね・・。初めて見るけど。」


おばちゃんに少し疑いの目で見られたがあはははと愛想笑いをしている。


「あるじー、あれがイイのだ!」


そう言ってチャーシュー麺を指さしている。


「あらあら・・・、じゃあまずはチャーシュー麺をおひとつね。」

と、ようやく俺から目線を外し優しくソフィアに笑いかけた。


ソフィア、ナイスタイミングだっ!

と俺への疑いが少し減ったところで俺も注文した。


テーブルの上には瓶ビール、餃子、レバニラ、チャーハン、そしてチャーシュー麺が並んでいる。

わぁーと目をキラキラさせているソフィアの前にはチャーシュー麺を置き食べ始める。


「いただきます。」

「いただきますっ!」


ソフィアは以外にも上手に箸とレンゲを使い食べているが、悪魔ってラーメン食べるのか・・・。そんな疑問も頭を過る。ただ、目の前のソフィアは熱かったのか、ハフハフ言いながら俺の渡したお冷で口を冷やし、無言でただひたすら食べている。


俺もコップにビールを注ぎ、まず一口飲む。

くぅ・・・、身体に染みる。久々のビールは格別だ。綺麗に焦げ目がついているギョーザ、少し大きめで皮がもちもちしているのこの店のギョーザは人気が高い。そしてからあげもおつまみの定番だろう、少し固めのザクザクした衣の中には鳥の肉汁がしっかり閉じ込められている。

レバニラ、にんにくが強めに聞いていてビールに最高に合う俺個人的にこの店の一押し。


二人してしっかりと料理を楽しみ、お腹を満たしその日は家でゴロゴロして過ごすのであった。


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