第拾階層 罠と熟考


「ふう・・・」


な・・、なんとかなったんだよな。

今更ながら、なんとも現実離れした事が起きたことに未だに心臓がどきどきする。


緊張はまだ若干あるが多少は落ち着きを取り戻した。落とした棍棒と吹き飛ばされたゴブリンソルジャー達の魔石を拾い一息つく。


呼吸を整え直し棍棒を握り直して、第2階層へ戻ろうと足を進める。


数分ほど3階層を歩きながらゴブリンを探していると、


「あるじ、あそこになんかあるぞ。」

ソフィアが何やら見つけたらしい、何の変哲もないダンジョンの床なんだが、地小さなボタンのようなものがあった。



「これは・・・、触っちゃダメなや」



「えいっ。」

俺が言い終わる前に可愛い声でソフィアがボタンを押す。



足元の床が空き、俺たちが下へと落ちて行った。

数メートルほど落ちる、態勢を崩したまま地面に激突する。


「ぐっ!イテテ・・・。」

とりあえず、起き上がろうと周囲を見渡す・・・と、ソフィアが俺の上に着地。



「ぶっ!」

再度地面に叩きつけられるのであった。


「あ、あるじゴメンね。」

屈託のない顔で心配そうに見つめるソフィアに大丈夫と小声で答え周囲を見渡す。


3階層から落ちてきたってことは、ここは4階層だろうな。


帰宅も無いのに4階層に来てしまった。道は分からないがとりあえず矢印を探そうか・・。

ダンジョン内には矢印があるのでそれにそっていけば出口にたどり着くはず。


気合を入れて、3階層を目指す。

その前にソフィアには迂闊に変な物を触らないようにと約束した。


数分後、ようやく1個目の矢印を見つけ、良い感じでスタートをきって順調に帰れそうだった・・・。


そう、アイツを見つけるまでは順調だったんだ、俺の視界にはゴブリンソルジャーの倍ほど大きいモンスターがいた。




「ふう・・・」


な・・、なんとかなったんだよな。

今更ながら、なんとも現実離れした事が起きたことに未だに心臓がどきどきする。


緊張はまだ若干あるが多少は落ち着きを取り戻した。落とした棍棒と吹き飛ばされたゴブリンソルジャー達の魔石を拾い一息つく。


呼吸を整え直し棍棒を握り直して、第2階層へ戻ろうと足を進める。


数分ほど3階層を歩きながらゴブリンを探していると、


「あるじ、あそこになんかあるぞ。」

ソフィアが何やら見つけたらしい、何の変哲もないダンジョンの床なんだが、地小さなボタンのようなものがあった。



「これは・・・、触っちゃダメなや」



「えいっ。」

俺が言い終わる前に可愛い声でソフィアがボタンを押す。



足元の床が空き、俺たちが下へと落ちて行った。

数メートルほど落ちる、態勢を崩したまま地面に激突する。


「ぐっ!イテテ・・・。」

とりあえず、起き上がろうと周囲を見渡す・・・と、ソフィアが俺の上に着地。



「ぶっ!」

再度地面に叩きつけられるのであった。


「あ、あるじゴメンね。」

屈託のない顔で心配そうに見つめるソフィアに大丈夫と小声で答え周囲を見渡す。


3階層から落ちてきたってことは、ここは4階層だろうな。


帰宅も無いのに4階層に来てしまった。道は分からないがとりあえず矢印を探そうか・・。

ダンジョン内には矢印があるのでそれにそっていけば出口にたどり着くはず。


気合を入れて、3階層を目指す。

その前にソフィアには迂闊に変な物を触らないようにと約束した。


数分後、ようやく1個目の矢印を見つけ、良い感じでスタートをきって順調に帰れそうだった・・・。


そう、アイツを見つけるまでは順調だったんだ、俺の視界にはゴブリンソルジャーの倍ほど大きいモンスターがいた。



「オーガか・・・。少なくともゴブリンじゃないわなぁ・・・。」



おいおいおいおい、このダンジョンにオーガが出るなんて聞いてないぞ。

講義中に絵でしか見たことないが、オーガは人よりも数段身体が大きく筋肉質かつ丈夫な皮膚でおおわれている。しかもゴブリンなんかよりも数段動きも素早い。そんなモンスターは新人攻略者の手には負えない。熟練攻略者が入るようなもっと高難易度のダンジョンにいるんじゃなかったのか。


あわあわあわ、アイツを倒さないと先に進めないし、先に進まないと帰れないし・・・。

これは俗にいう「積んだ」って事ではないだろうか。


俺だけならまだしもこんな幼女まで痛い思いをするのはな・・・。

ちらりとソフィアを見つつもどうしたものか、物陰に隠れつつ腕を組み考える。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る