第四階層 世間と噂
とある中小企業の休憩室
30代の女性二人がお茶を飲みながらいつもの日課のごとくコソコソ話をしている。
「ねえねえ、根暗な人攻略者になったんだって。先週の金曜日に駅前の居酒屋で見かけたのよ。」
「へぇーそうなんだ。でも、全然強そうじゃないけど大丈夫なのかな?危険な仕事って聞いているよ。」
「ん~、わかんないけど、なんだか元気そうだったけどね。
そんなことより、隣にいた人がめっちゃイケメンでさ。しかもスタイルも良かったのよ。」
「えぇ~!!良いなあ私も見てみたかったな。今度見かけたら連絡してよね!」
「なんか、毎週来ているみたいだったから今週一緒に行く?」
「よーし、なら行こう!」
「私も行っていいですか?」
二人の盛り上がっている中、急に横から声がした。
盛り上がり過ぎて誰が入ってきたのか気が付いていなかったようで驚く二人。
「っ!?びっくりした~、月野さんじゃない、もちろん良いわよ。なら時間は・・・。」
とあるダンジョンの食堂
若い研修攻略者たちが休憩がてら雑談をしている。
「最近、鬼の噂きかなくなったな。これで思う存分バイトが出来るな。」
「俺も出席日数が足りてきたからそろそろ本気で稼ごうかなぁ。」
「そうそう、なんか俺の先輩から聞いたんだけど、新人用ダンジョンに鬼が出たって聞いたわ。
ダンジョンを移動するモンスターなんて聞いたことないんだけどな。」
「まあ、なによりここのダンジョンが平和になったからよかったじゃねえか。」
三人は楽し気に笑い合っていたが、後日研修試験を受けるよう連絡が来た。
そして渋々受験した卒業試験で無事に合格し絶望を浮かべながら卒業したのは後のお話。
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