人物紹介【〜74時点】

 カナタ




 この物語の主人公。


 王都に向かおうと景色を堪能しつつ、休憩がてら湖で場所の確認をしていると怪我をした鬼人族の少年〝ルギ〟に出会う。


 事情を聞いてお人好しセンサーが働き、ルギを手伝う事に。


 異世界に来て死ぬ前の努力が反映された身体に安心していたが、奴隷商の男〝アブドル〟に遊ばれた挙句、そのボスの恐ろしさに死の恐怖をまざまざと思い知らせた。


 応援に駆けつけたヴィレットに諭され、甘かった認識、慢心を再確認し、新たに旅に加わったルギとシラタマを連れ、王都行きのギルドの馬車へ乗せてもらう。




「…俺は強くなるぞ。幸せを掴む為に」







 シラタマ




 食い意地の張った真っ白なふわもに魅惑の毛玉。


 この物語のマスコット的存在。


 知能高し、されど食欲が止まらない、常になんか食べたい。


 しかしその知能により、奴隷商の男〝アブドル〟の動きを止めて見せるなど見かけ以上の戦闘力を見せる。


 ギルドの馬車に乗せてもらう際の交渉材料いけにえとして差し出されたが、その肉体みわくのぼでーで全員、漏もれ無く虜とりこにしてしまう。


 本人としては激しいコミュニュケーションをマッサージのようなものだと認識しているのでなすがままもふられた。




「ふにゅ〜」







 ルギ




 鬼人族の少年。


 白い髪に褐色の肌、おでこの両端にちょこんと生えた角が特徴的な灰色の目をした鬼人族の突然変異───『忌み子』。


 目つきが悪いのは生まれつき、口が悪いがきちんとお礼が言える良い子。


 奴隷商から逃げ出し、湖の辺ほとりで流れ着いていた所をカナタ達に救われる。


 カナタの普通じゃない身体能力に驚きっぱなしだが、その優しさにだんだんと心を開く。


 魔力を封じる手錠『魔封じの腕輪』が通用しない事や、口から頑丈な糸を出せるなど、鬼人族らしからぬ能力の詳細はまだ不明。


 元々思っていた事もあり、祖父にカナタに着いていく事を促うながされて一緒に行く事を決意した。


 ボロボロの衣服から、王都の隊長〝ラデン〟に貰ったオリーブ色の短パン、緑色のTシャツ、黒い薄手の長袖パーカーに革のブーツを来たヤンチャ少年風にドレスアップする。


 祖父の関係もあり、牙狼族の戦士長〝ヴィレット〟とは幼なじみ。



「腹減ったなぁ…」







 シュネル




 英雄の生まれ故郷「エルミラ」の門兵の一人。


 軽装にロングソードを装備した、頑固そうな厳いかつい顔をした男。


 真面目だが頭が固く、少しせっかちな性格はその顔の通りである。


 その性格からカナタ達を奴隷商の仲間と勘違いし、大事になる前に友人?である王都の隊長〝ラデン〟にその場を治められる。


 見た目の割に実は年齢は若い、なおその事を本人は気にしている。


 最初の印象もあり、カナタに心の中でおっさん呼ばわりされた挙句、名前も忘れられた不運な人。


 放出系の能力を持つらしいが詳細は不明、




「…今日も異常無し…と」







 ラデン




 王都の隊長?


 少し長めの暗く灰色の髪を後ろで束ね、群青色のマントに銀色の全身甲冑フルメイルを纏った優しげな顔の男。


 門の前で争っていたカナタ達を救い、ルギの服、薬を提供した。


 門兵のシュネルとは名前で呼び合う中だが……?


 実力は不明だが、王都の隊長らしい事もあって恐らく高いだろう。


 少しだけだが『ナージ語』が分かる。




「彼等が無事だといいが……」







 タナ




 赤肌の鬼人族の村長。


 藍色の着流しに、雪駄が似合う、老人らしからぬ背丈、筋肉を備えたルギの祖父。


 異世界で成長したカナタと同じ程の体格を持った逞しい老人だが『忌み子』であるルギを嫌う次男の策略により、病によって身動きが取れなくなっていた。


 病を患わずらいながらも奴隷商〝アブドル〟と渡り合える実力者。


 子どもを第一に考える心の持ち主であり、牙狼族の長〝ヴァサーゴ〟とは戦友である。


 杖代わりにもしている長い白鞘の刀は長年の相棒。


 カナタの持って来てくれた薬によって体調を取り戻し、旅の連れとしてルギを託す。




「ルギよ、強くあれ。儂は見守っているぞ」







 ナギナ




 青肌の鬼人族の女性。


 茶色の毛皮のへそ出しベストに黒いハーフパンツを着た露出が多いないすばでーの女性。


 作中で服装が出なかったのはカナタがまじまじと見れなかった為である。


 ルギの従姉妹で鬼人族の戦士長で、王都のギルド員でもある。


 牙狼族の戦士長〝ヴィレット〟とは幼なじみ。


 好意を行動で示しているが伝わらず。


 王都の大会に出る?




「レトぉ〜?……何処行ったぁ!!!」







 ヴィレット




 牙狼族の戦士長、カナタの友人で兄弟子。


 ギルドからの連絡を受け、ヴェイールを含む医療班等と鬼人族の村の応援に駆け付けた。


 死の恐怖を目の当たりにしたカナタを悟し、背中を押した。


 王都の大会に出る。




「……ふん、思えば我もらしくねぇ事をしたもんだ」







 ジャン




 奴隷商の下っ端。


 異世界人で、異常で捻れた性格の男。


 無属性の付与系、雷属性の身体系の複合能力を持つらしいが詳細は不明。







 アブドル




 奴隷商。


 奴隷商だが奴隷にはキチンと一定の礼儀を持って接する男。


 カナタと軽く渡り合える実力でありながら素手で血を流させた。


 能力不明。







 奴隷商のボス




 性別不明、能力不明。


 ただ分かるのは己に漂ただよう死の気配のみ。




────────────

人物紹介では主にカナタが見て、直接深く関わった人を書いてます。


総ギルドマスターなどが居ないのはその為です。


出てきた時をお楽しみ下さい。

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