49話
クロは単純な力だけで悪魔の硬い皮膚を貫いた。
悪魔から落ちた魔石をさっきの戦いで体力を使ってお腹が空いたのかクロが『ぼりぼり』っと音をたてながら魔石を食べ始めていた。
ガイルは悪魔を倒し気が抜けたのか地面に座り込んでいた。
「つ、つかれた〜」
「お父さんお疲れ〜」
「浅沼さんを探しに行きましょう」
「ビュイ〜」
ガイルと悪魔の戦いは5分も経っていないと思うが、ブースト(身体強化)は力を数倍にあげ体力が急速に減る能力を何度も使いガイルの体力が限界に達していた、いや限界を超えていた。
限界を超えたガイルの体は体力が底をつき動けなくなってしまったガイルは盾にの後ろに入り美奈におぶられ先に進むことにした。
「恥ずかしいのでおんぶとかいいですよ、美奈くん」
「いやいや、ガイルさんはあの悪魔との戦いで活躍していたんです、もし次もあんなのがきたら戦ってもらいますので体力回復していてくださいね」
「おお....思ったより俺こきつかわれているのね...」
ガイルはそんな事を言いながらも、体が動かないのでおぶられる事にした。
クロは先にある扉を開けた。
扉の先はプレッシャーがさらに大きくなっていた....あの、悪魔よりも...数倍も....
「ビュ、ビュビュ」
クロは鼻をピクピクさせ歩いていた。
「クロちゃん浅沼さんの居場所わかるの?」
「ビュウ」
クロはうなずきさらに浅沼の匂いを嗅ぎ分けながら先に進んでいた。
「暗いよ〜」
「お父さん、ライトとかないの?」
「ないな〜あ!!」
美奈が暗いと言うと、アリスはガイルにライトがないかを言ったが、ガイルは何かを思い出した。
「あ、美奈くん俺の上着のポケットにペンライトがあるからそれを取ってください」
「あ、はい」
「貸しなさい」
美奈はガイルのポケットからペンライトを取り出し、アリスに渡した。
「お父さんこのペンライトいくつあるの」
「あと、5本くらいかな...」
「あの、アリスちゃんのお父さん」
「なんだい」
「なんでペンライトなんて持っているんですか、もしかしてアイドル好きとかですか?」
っと、美奈は後ろにいるガイルになぜペンライトを持っているか聞いた。
「別にアイドル好きとかじゃないんだ、マフィアは暗いところで銃撃戦があったら懐中電灯は居場所がばれるからね、ペンライトを投げて居場所がバレずに進む場所を照らすために持っているんだよ〜」
「へえ〜工夫しているんですね」
「そうなんだよ〜」
っと喋りガイルは照れていいるなかアリスはペンライトを『ペキペキ』っと言う音をたて、ペンライトに青い色のあかりを付けそれを1メートル先に投げた。
「さすが、マフィアの娘さんですね」
「でしょ〜自慢の娘なんです〜」
「もお、何話してるの早く行くよ」
「わかりました」
「は〜い」
っと、クロが向かう方に進んだ。
クロは浅沼の匂いが近づくに連れ匂いが強くろで、クロは段々歩くのが早くなり、クロはとうとう走り出した。
「クロ様早すぎ、ペンライト回収できない、クロ様これ持ってください」
「ビュイ?」
クロはペンライトを持ち走りみんなもクロの持つペンライトのあかりを元に続いて走り出した。
クロの姿は暗闇に消えたが、クロが持っているペンライトのあかりで何とかついていけた。
クロが持つペンライトのあかりが止まった。
「おお〜クロ来たか〜」
「浅沼さんの声だ」
「浅沼様」
「浅沼くん、死なないとは思っていたが生きていたか〜」
そう言っていると、よこから何かが接近してくる音がした。
が、暗闇でどこからくるのかわからなくなると人間は思考がとまり仁王立ちをしていた。
「ガン!!」
っと言う音が横からした
「危なかったですね」
っと浅沼の声のした方を向くと右横に大きな金棒を右手で抑えている浅沼が見えた。
クロが持っていたペンライトが大きな金棒を持つ正体を照らした。
その正体は
「オークキング!?」
あぬみんがそう答えた。
オークキングはA+の魔物で、悪魔っと大体同じくらいのレベルだ。
「浅沼お主化け物になったな」
「そうかな〜」
っと言い、オークキングの急所の場所まで飛び急所をついた。
「すごいです!!浅沼様」
「すごい、浅沼さん」
「やべ〜」
っと、アリス、美奈、ガイルがそう口走った。
「あれ、ガイルさんの声がしたのにどこにもいないんだが」
「ここだよ〜浅沼くん〜」
「あ、ガイルさんがおぶられてる」
「悪魔と戦っていたんだけど、全ての魔力と体力を使っちゃて体動かないの」
「すごいですね!!ガイルさんあの悪魔を倒すなんて」
「いや〜オークキングを素手でしかも一発で倒す君がすごいよ....」
ガイルはぼそっとつぶやいた。
浅沼と合流して、勇者が封印されている結晶を探しに向かった。
ペンライトを使い道中を歩いている中オークキングやミノタウロスやキメラなどに遭遇したが浅沼が全ての攻撃を防ぎつつ倒して、浅沼は魔石を吸い、クロは魔石を食べる光景には少し引いていた。
どのくらい歩いたかわからないが、先には水が光を反射している様な爽やかな明るい色が見えてきた。
皆んなはそこに向かうと、大きな結晶を見つけた。
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