第8話  


僕はゴブリンの臭い血を服にベッタリと付け、一階層に上がる階段を上り一階層に到着した。


「クロ、もうリュックから出ていいよ」

「ビュイイイ!!」


僕がリュックのチャックを開けるとクロは勢いよく飛び出し、5メートルくらい僕から離れた。


「ねえ、クロ....そんなに臭い?」

「ピュイ」

「本当に?」

「ピュイ」


クロは即答で臭いと反応した。

「臭くてもそんなに離れなくてもいいじゃん....」


っと、僕は小さくつぶやいた。


僕はゴブリンの血の臭い匂いを消すためにスライムを探す事にした。


これもネット情報に書いてあったのだが、ゴブリンの血が服について臭い時、身体中ににスライムを付けて5分くらいすると身体中についた血や匂いスライムが吸い取ってくれるらしい。


でも、注意することがスライムを顔に付けてはいけないことだ。顔についたスライムはなかなかスライムが取れず窒息死する可能性があるらしい。


実際にこの事をネットに書いた人は窒息死しかけたらしい....


僕は10体くらいスライムを捕まえ、身体中に付けた。


スライムにより服についた緑色の血がみるみる落ち、真っ白い服になり、多分匂いもとれた。

僕の血などをとってくれたスライムは鮮やかな青かったのが、僕に付いた血や匂いを吸い取ってくれた後は濁った青黒い感じのスライムになった。


僕は匂いが消えたと思うので、クロを呼んだ。


「クロ〜もう臭く無いから来てよ〜」

「ビュイ?」


クロは僕が本当に臭く無くなったと思ったのか恐る恐る近寄り、だんだん僕に近づいてくれた。

クロは僕の体を「スンスン」っと鼻をピクピクさせ僕の体を嗅ぎ始めた。

クロが僕が臭く無いと確認すると、僕の方に近寄ってくれた。


「クロ〜」

「ピュイ〜」


っと僕はクロを両手で持ち上げ僕の顔にクロに近づけると、クロは僕の手から跳び少し距離を取られた。


「クロ...僕の顔が臭いの?」

「ビュン」


クロは頷いた


僕は顔についた血を服の裾で拭き取っていたので気づかなかったが、顔も臭いらしい。

でも、顔だけスライムを付けていないので臭うらしい、だが、臭うからって顔にスライムをつけると窒息死するので家に帰って顔を全力で洗う事にした。


「クロこのリュックに入って急いで家に帰ろ」

「ピュン」


クロは僕が体全体から臭うほどでは無いので素直にリュックの中に入ってくれた。


僕は急いで人型アンドロイドにカードを渡し、家に帰った後、即刻お風呂に入り、顔を洗った。

顔から火が出るほど擦り洗い、クロに匂いがとれたかクロに匂いの確認をとると、匂いは無くなったらしい。

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