第3話 受験生
そしてキャンプも終わり友飛は自分の意見をみんなに伝えた。
「良いんじゃねーの?」と、麻沙斗。
「うん、やろうよ!バンド!」と、和佳菜。
「本当に協力してくれる?」と、友飛。
「当たりめーじゃん!」
私達4人は同じ高校に行く決意をし中3になるまではバンドの話をしつつも自分のやりたい楽器や合いそうな楽器探しをする。
友飛→ギター
麻沙斗→ベース
和佳菜→ボーカル、キーボード
菜月→ドラム
私は特にドラムをしたい訳ではなく、楽器の担当するものが、これといってなかったからだ。
正直、キーボードをしたかったけど、和佳菜が両方したいと言った為、私は譲る事にした。
麻沙斗は、その事を智樹に話をした。
「へぇー、バンド良いんじゃない?それで俺の楽器は何?まあ、合流出来ないけど…敢えて飛び入り参加でタンバリンとか?小さな打楽器で加わろうか?」
「顔に似合わず冗談言うなよ」
「ハハハ…なんて、俺はファンの一人として応援にまわってチケット配布とかするよ~」
二人は盛り上がっていた。
それから1年 ―――中3
中3になり受験生を迎えた私達は沢山のテストや勉強の日々で進路に追われていた。
そして、友飛に告白された事は驚いたし、私は幼なじみ以上の想いがなく、今のままでいようということに気持ちを言った。
そんな中、
「ねえ、菜月」と、和佳菜。
「何?」
「友飛の事…どう想う?」
「えっ!?友飛?別に幼なじみなだけだよ」
「本当にそれだけ?」
「うん」
「だけど友飛…菜月の事気になってる感じだったし」
「えっ?…あー。言って良いのかな?」
「何?教えて!」
「確かに告白はされた。だけど、私、友飛の事は幼なじみ以上は思えないからって断ったから。だから、友飛には申し訳ないけど今のままでいようって」
「本当に本当!?」
「うん。確かに長い付き合いだし色々曝け出す事は出来るかもしれないけど……好きって気持ちないし。恋愛って好きにならなきゃ始まらない訳だから」
「菜月」
「ドキドキしたり、胸のトキメキ?確かに、ゆっくり付き合っていくのもありだけど……私の中では今後も幼なじみ以上ならない。だからって、麻沙斗も違う」
「菜月…結構キツイ事言うね」
「えっ!?そ、そう?」
「それともハイレベルな男の子が良いのかな?」
「えっ?ハイレベルな男の子?」
「ていうか理想が高いのかな?」
「いや……そう…なのかな?前に付き合ってって言われて付き合った人いたけど、普通の男の子だったよ」
「ええっ!?菜月、彼氏いたの!?」
「いや、彼氏というか友達から付き合ってて、相手からフラれたし」
「いや、でも男の子と付き合ったの変わりないよ!」
「いや、だけど、ハッキリと言えるのは幼なじみは恋愛対象にならないよ」
「幼なじみだからかな?高校生とかになったら、もっと、こう…男の子って意識したら幼なじみの男の子を違う目で見るようになるんじゃない?」
「そうかな?」
「そうだよ!それとも……案外、智樹かな?」
「智樹?智樹は……最初会った時、確かにカッコイイとは思ったよ」
「菜月、イケメン好きだ!」
「えっ?イケメン!?」
「智樹レベルなら絶対に可愛い系か美人系だから」
「いや、別に付き合うとか、そういうのないから!」
「菜月、もっと女の子磨かなきゃ絶対一緒に並ぶ事は出来ないよ!」
「だから!和佳菜、違うから!」
「私は、無理。カッコイイと自分背伸びしないといけないから、友飛で良い。幼なじみだし安心出来るから」
「そ、そうなんだね!それが大事かもよ」
「うん!私、頑張る!」
「うん!」
そして、私達は受験戦争の中、闘い、猛勉強。
「やったー!あったよ!菜月っ!菜月…どう?」
「まだ…分かんない…あっ!あった!あったよっ!和佳菜っ!」
私達は抱き合って喜び、私達幼なじみ全員、無事に合格した。
その後、私達はバンドの活動をした。
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