第3話 恋は自由解釈


古代 ミグレイナ大陸 パルシファル宮殿 酒場


パルシファル宮殿で 恋に詳しそうな人を見つけて

話を聞いてみよう



チルリル: 聞きたいことがあるのだわ。



メリナ: ごめんなさい。急に話しかけて アルドの知り合いで もの知りな方が

     いらっしゃると聞いたので。


ラチェット: あれ可愛いお二人さん。

       彼の お知り合いなのね。

       どうしたのかしら?


チルリル: 恋ってどうゆうものか知りたいなのだわ!!


ラチェット: まぁまぁ それは大事なお話ね。

       詳しくお話聞かせて 頂戴。


チルリル: チルリルは立派なお母さんになりたいのだわ!

      だから カクカクシカジカなのだわ!



ラチェット: ふむふむ お話はわかったわ。

       それなら 私が話すより 

       現役で モテモテな人がいるから

       その人に話聞いてみない?


チルリル: そんな人がいるのだわ! ぜひ聞いてみたいのだわ。


ラチェット: それなら コリンダの原に 

       甲冑をつけた 可愛らしい女の子が

       いるから 声をかけてみて。


メリナ: お話ありがとうございます。


ラチェット: おばさんの話でよければ

       今度またお話するから

       聞きにでもいらっしゃい。



チルリル: また遊びくるのだわ!

 

Quest accepted

    

コリンダの原


「コリンダの原にいる甲冑を着た女の子を探そう すごくモテモテらしい」


シェイネ: あら、私に何か用?


チルリル: お姉さんがモテモテだって聞いて 会いに来たのだわ!

      確かにすごく綺麗で可愛いのだわ・・・。


シェイネ: ・・・・・・。


メリナ: すいません。 今 恋ってどうやってすれば

     いいのか 詳しい人に話を聞いていて。

     パルシファル宮殿にいるラチェットさんから 聞いてきたの。

     コリンダの原にいる女性はとてもモテると。


シェイネ: な・・・なるほど・・・。


シェイネ: (どうゆうことなの。 確かにいろんな人から求婚されてたけど

       それは呪いのせいで 私は男の人と恋愛なんてしたこと・・・

       勝手に言い寄られてるだけだから相手の気持ちもよくわからないし)


チルリル: お姉さんの話が聞きたいのだわ!

      恋の経験豊富なお姉さんは 恋ってなんだと思うのだわ?


シェイネ: (こっちが聞きたいぐらいよ。 どうやったら答えたらいいかな。

       もうラチェットさんの いじわる

       なんで私のことなんか紹介したの)


シェイネ: ・・・・・・。




メリナ: 迷惑だったかしら? 

     いきなり 押しかけて ごめんなさい。

     帰るわよ。


シェイネ: ちょっと待って! 

      ええーっと ちょっと待ってね。

     (自分の芽生えた気持ちに 耳を傾けなさい。 これってどんな気持ち)


チルリル: ワクワク。


シェイネ: 恋は植物の種よ。

      自分の中に 種はいつでも 埋まっているの。

      水を 欠かさず 撒いてあげて

      そうすると いつか ひょんなことで 芽がでてくるの。

      その芽は ちゃんとお手入れしてあげないと すぐ枯れてしまう。

      まずは自分の中の 小さな変化に 気づけるようになってあげて。


チルリル: !! お姉さんすごいなのだわ!

      なんか言ってることが深そうでかっこいいのだわ。


メリナ: いいお話ですね。


シェイネ:(これでよかったのかな なんか二人とも うんうん

      うなづいてるし 大丈夫だよね 私お姉さんぽかったよね?)


チルリル: アルドにもこの話聞かせてあげるのだわ!


メリナ: そうね。為になるわ。きっと。


シェイネ: ふたりともアルド君の知り合い?


チルリル: そうなのだわ!仲間なのだわ!


シェイネ:(この話アルド君に 伝わっちゃうじゃない!!

      すっごい恥ずかしい

      あーでも恥ずかしいけど 嬉しいもあるかも)


チルリル: お話ありがとうなのだわ!

      参考になったのだわ!


メリナ: ありがとう。 また話を聞きにきてもいい?


シェイネ: え・・・あー いいよ。

      今度は二人の話も聞かせてね。






チルリル: ちょっと詳しくなってきた気がするのだわ。

      もっといろいろな人の話聞いてみたいのだわ。


メリナ: ラチェットさんに ほかに詳しいひといないか 聞いてみましょうか。


チルリル: そうするのだわ。


パルシファル宮殿


「パルシファル宮殿に戻って

ラチェットにほかに詳しい人がいないか聞いてみよう」


ラチェット: あらそう いいお話が聞けたのね。

       あの子も 吹っ切れたようで ほんとよかったわ。


チルリル: ほかに詳しそうな知り合いはいないか 聞きに来たのだわ。


ラチェット: エルフに聞いてみるのはどう?

       長寿で いろいろな話を知っていて

       恋にまつわる お話とか聞けちゃうかも。


チルリル: 興味あるのだわ!!


ラチェット:ときどき 子供たちに 会いにきてくださるのよ。

      確か さっきも 来てたから 子供達の集まっているお部屋に

      いけば 会えるかも。


チルリル: 早速行くのだわ。


メリナ: ちょっと置いていかないでよね。

     私もエルフには興味があるわ。


子供たちの勉強部屋


ヴェイナ: このようにですね 自然との調和を目指すことで

      魔力の一部を 自分の中でより扱いやすくなることで

      さらに上位の 魔法を使うことができるようになります。



チルリル: お話の途中なのだわ。 子供たちも真剣に聞いてるみたいだから

      ここで終わるまで 待つのだわ。


メリナ: そうね。 邪魔しちゃ悪いわ。





チルリル: !!! メリナ起きるのだわ!


メリナ: ん? あれここで寝ちゃってた・・・・。


チルリル: 失敗したのだわーー。

      終わるの待っていたら 寝ちゃうなんて 

      お子様みたいなのだわー。


メリナ: もうエルフの人 帰っちゃったわよね・・・・。


メリナ&チルリル: !!!!


ヴェイナ: 自然から 発生したものを 魔力によって

      また別のものに 変換して 使うことでより複雑な

      魔法を構成する 要因になります。


チルリル: まだ話しているのだわ!


メリナ: 見て・・・。 子供たち 全員寝てるわ・・・。

     エルフって恐ろしいわ。


チルリル: いまなら声をかけても 邪魔にならないのだわ・・・。


チルリル: ちょっとお話 聞いてもいいかしらなのだわ?


ヴェイナ: あら 後ろのほうで お話を聞いていたお二人ですね。

      どのような『お話』にご興味がありますか?


チルリル: 恋のお話を聞きたいのだわ。


ヴェイナ: それはまぁ なんて素敵なことでしょう。


メリナ: できれば 短い話を・・・。


ヴェイナ: わかっています。 それでは こんな『お話』はいかがでしょうか。

      ある国には絶世の美女と呼ばれたお姫様と

      それを守る騎士と お姫様をさらって自分の

      お嫁にしたいと考える竜がいたそうです。


ヴェイナ: 竜は お姫様をお嫁にしたいとは考えたものの 

      種族の違いは 考えるまでもなく 

      そこにはとてつもない壁がありました。

      竜はどうすれば いいか 考え 

      人に化けることにしたのです。

      人に化けた竜は 王国の騎士に志願して

      国のため そして 愛するお姫様のために

      命をかけ 戦ったそうです。




チルリル: ・・・・はっ!!



メリナ: また寝ていた・・・。 一回起きて 

     また寝た気がする・・・・。

     エルフって すごいわ・・・。


ヴェイナ: 隣の国の王子は言いました。

      別に 姫は好きでもなんでもないと。 

      さらなる 領土拡大のために この国を

      手に入れる必要があったのだと。

      感情で物事を考えるのは 愚か者がすることであると。


チルリル: まだまだお話は終わっていないのだわ・・・。


メリナ: 終盤な気がするから 気合いれるわよ・・・。

     せっかくお話を聞かせてもらってるのだから。


ヴェイナ: 竜は本当の姿を見せてしまいました。

      お姫様は驚き、落胆の色を隠せていないようでした。

      お姫様の側近の 一番の騎士は お姫様を連れ

      城のてっぺんから 逃げだしました。


チルリル: 盛り上がってきたなのだわ。


メリナ: 眠い・・・・。


ヴェイナ: 竜は三日三晩暴れ、三日三晩泣きました。

      彼が守りたかったものは、もうそこにはありません。

      このまま静かに寝ようと 心に決めた時

      姫が短剣を持って 竜の前に 現れました。

      彼女に殺されるなら なにも後悔はない。

      そう竜は考え、静かに眼を閉じました。


チルリル: うぅぅ 違うのだわ!その竜は悪い奴じゃないのだわ!


メリナ: ひどいじゃない・・・守るもののために頑張ったのに・・・。


ヴェイナ: お姫様は力いっぱい竜を 刺しました。

      しかし竜の皮膚や鱗は 固く 短剣をモノともしません。

      なんどもなんども短剣を振り回した姫の手は 

血まみれに なっていました。

      竜は お姫様が こんなにも 自分を憎んでいたことに

      悲しくなって 自分の尻尾で首を 切り落としてしまいます。


チルリル: そんな・・・。


メリナ: これのどこが恋のお話なのよ・・・。





ヴェイナ: お姫様は 慌てて 落ちた首に近づいて 抱きしめます。

      違うのよ 違うのよとうわ言のように 繰り返し

      私はあなたの血を飲んで 竜になりたかったと。

      竜は それを聞いて 安心した顔を最後にして

      息を引き取りました。

      僕は 姫に 愛されていたのか。

      また生まれ変わったら この人に会いたいと。

      竜は 消え行く意識の中で願ったそうです。


チルリル: うわーーー 悲しすぎるのだわ!

      なんで死んでしまったのだわ!!

      勘違いで二人の関係が終わるなんて 寂しすぎるのだわ!!


メリナ: ぐすっ・・・。 死んだら何にもならないでしょうが・・・。


ヴェイナ: いかがでしたか? 恋とは 美しく 至高のような時間をくれることも

      あります。 しかし、また悲哀もその一面なのです。

      大事に思えば 思うほど 人には躊躇いが生じ、

      失いたくないと思えば 思うほど 恐れになります。


チルリル: うぅ 涙が止まらないのだわ・・・。

      恋は難しいのだわ。


ヴェイナ: 今やれることを 精一杯やりなさい。

      そして今やっていることに 心を傾けなさい

      あなた達にいい出会いがあることを 祈っているわ。


メリナ&チルリル: ありがとう なのだわ。



古代ゼルベリヤ大陸 メルロ区


アルド: おかえり。 二人とも いい話は聞けたか?


メリナ: そうね。 参考にはなったわ。


チルリル: 色々な話が聞けたのだわ!

      いまのチルリルは もう恋とは知人なのだわ!


アルド: そうか。 それは良かった。

     東方の大陸に お店をやっている ホオズキっていう子もいて

     たぶん そうゆう話 お客さんともするから 詳しいはず。

     聞きに行ってみたらどうだ?


チルリル: 会ってみたいのだわ!


メリナ: ここまで来たら 最後までつきあうわよ 行くんでしょ?


チルリル: もちろんなのだわー!

      

アルド: 辰の国の ナグシャムにいるはずだから

     会ったら よろしく伝えてくれ。


チルリル: わかったなのだわー。





現代 ガルレア大陸 辰の国 ナグシャム



ホオズキ: アルドはんがうちによろしゅう ゆうてたんやな

      それはそれは なにをよろしゅう されたいんやろうなー。

      今度 会ったら 聞いてみないとやね。 フフフっ

      それでお二人さんはなにを うちに聞いてみたいん?


チルリル: 恋について 聞きたいなのだわ!


ホオズキ: そうなん・・恋かぁ・・

      恋ってお金のことなんよぉ?

      見えないもんは見えるもんに置き換えた方がわかりやすいやろ~?


チルリル: !?


メリナ: えっ・・・?


ホオズキ: 大事なんは お金があるか どうかでぇ

      甲斐性ない男に 捕まってもうても そのあと残酷なんやで。

      フフフッ


チルリル: えっ・・。


ホオズキ: 後は アレの相性とかかぁな。 

      フフフッ 全部忘れるぐらい 熱中できる相手やないとー。

      相手のすべてを 味わわんとぉ~。

      もったいないわぁ~。


メリナ&チルリル: ・・・・・・。


ホオズキ: せっかく 来たんやからぁ~ 

      お二人も少し遊んでいってぇーな~。             

      二人とも楽しいことしたいやろ~?


メリナ&チルリル: お話ありがとう なのだわ! です!

          帰る のだわ! わ!






ホオズキ: フフフッ。

      ちょっといじわるしすぎたんかもな~。

      それにしても 可愛いらしい二人やったわぁ~。

      アルドはんも隅に置けへん人やわ~。


ホオズキ: 恋ねぇ~。 

      そんなときめきに会えてることが

      すでに幸せと違うんかな~。

      フフフッ。


古代 ゼルベリヤ大陸 メルロ区



アルド: どうだった? いい話聞けただろ?


メリナ:ひどいめにあったわ。


チルリル:ひどいめにあったのだわ・・・。


アルド:えっ・・・・?

    ホオズキはどんな話を二人にしたんだ・・・。



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