18.具体的にはどうしよう
結局、最初にイルマが寝こけたので、三人で寝台を分け合う
前のことが前のことなので、念のためぼろぼろの部屋着を何枚か、イルマの頭の周りに
寝返りで落ちないように、ジゼリエルは
あたしは二人にはさまれて、せまいけど、どうせ眠れないんだから気にしない。とにかく考えなくちゃ。
気持ちと姿勢はともかく、具体的にはどうしよう。
やっぱり、立て
水と食べ物、お手洗いまでの通り道は最低限、確保しないと駄目だ。アルフレットがいつ戻るかわからない以上、長期戦に備える必要がある。
ばあちゃんが案内されるのは三階の、一番上等な客間だろう。
お手洗いは一階にお客さん用、家の人間用、使用人の人達用の三箇所あるから、家の人間用とその隣の
使ってない
お菓子なら一度でかなり運び込めるけど、水は重いな。とにかく
もうすぐ明け方、さすがにみんな眠ってるはずだ。
戦いの基本は先手必勝、事前準備が成否を分ける。あたしだって、それくらいのことは知ってるぞ。
いつもの、機械油の落ち切らない普段着に着替えて、ちょっと暗くて怖いけど、廊下に出て足音を忍ばせる。
お菓子の場所はわかってるから、ここから手をつけよう。
水は、
大した物はありませんよ、とアルフレットは笑っていたが、なんせお金持ちの感覚だから信用できない。
不用心は不用心なんだけれど、使用人の人達を相手に日頃から用心しても良い結果を生まない、という考え方はわかるし、こういう状況になってみればありがたかった。
あちこち傷がついたかも知れないけれど、この戦いに生き残れたら、喜んで怒られよう。
軽い
ちょうど良い
窓から出て、
そう言えば昨日の夕食、あたしはほとんど食べてなかったし、大声も
水を入れた大きな
これで補給経路と、隠れた協力者も確保できた。上々だ。
窓の下まで戻ると、
「あんた達、どうしたの?」
「ジゼリエルちゃんが、
「
イルマがあくび混じりに、三人分の毛布を窓から放り込む。ジゼリエルはいつもの木刀を
なによ、もう。泣かせるじゃないの。
改めて水や軽食の数を見ると、料理長もわかってたのかな。こんな状況だけど、ちょっとじんとする。
さあ、戦いだ。
いざとなったら調度品の皿だって
いや、待って。落として割ったら、無駄に
二人ともありがとう、心強いよ。
照れくさいけど、お礼を言おうとした時、階段を降りてくる足音がした。
昨日と同じ
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