四章 「歌舞伎町戦争、開幕」
第十五ファイル
午後十一時前。夜の街の側面を見せる、歌舞伎町のセントラルロード。しかし今日この時間限りは、色合いが異なるものとなっていた。町の人間は、どこか落ち着きがない。
「……今日が、今までの歌舞伎町を楽しむ、最後の日だ。眠らない街が眠る街へと堕ちる時だ。これからエロスに歪んだ町が新しく生まれる。実に気分がいい! 心底ムカつく野郎(犯罪者共)をブチ殺しているような感覚だよ!」
佐麓は側にいる束縛されたままの一二三を横目に見ながら悦に入っていた。
「剥き晒した欲望だらけの町なぞ、誰が許すか。我々大宅財閥が黙っていないぞ」
そう一二三が言うと、佐麓は高らかに笑った。
「一つの大きな財閥の代表格が許さないからと言って何になる? 私のバックに存在するのは、それを超える警視庁上層部(ハエも寄り付かないクソども)さ。好き勝手やっている連中に、私が依頼されてやっている仕事。それによって警視庁上層部が裕福に暮らせるんだ、WIN-WINの関係性だから良いだろう?」
「馬鹿言え、貴様は単に欲望のまま生きたいだけであろう。自制心を学べ色欲魔」
そばでは、老人の警視総監がおどおどとしていた。
「佐麓君……君の言うとおり、今回も億ほど振り込んでおいた。これで、いいのだね?」
佐麓は、その警視総監の怯えながらの問いに対して、いつものような笑顔を出して、きっちり答える。
「ええ。警視総監殿、貴方があってこその私がいるのです。ですからそんな怯えなくとも良いのです」
しかし、警視総監の震えは止まることがない。その理由こそ、周りに無残に転がっている死体にあった。
セオリー通りに解体された警視庁上層部たちの亡骸。そこら中に血(いのち)の臭いが漂っている。吐き気を催すほど部屋中に広がっており、警視総監の表情はどこか苦しそうであった。
一二三と佐麓は慣れていたために、その臭いをどうも気には留めていなかったものの、警視総監に関しては話が別になっていた。
「今日もまた、このような馨しい香りのする部屋で赤ワインを飲めること、誠に素晴らしいことだ。流石あと少しで聖夜だ、サンタクロースも私にプレゼントを下さったのだろう」
一二三は佐麓を睨みつけながら、唾を吐いて何も返答しなかった。
それが佐麓の気に障ったのか、佐麓は一二三の腹部を思い切り蹴り飛ばす。一二三は成すすべなく壁にある大きな本棚に背から激突してしまう。
血を吐き、力なく倒れている一二三は、容赦なく佐麓に頭を踏みつけられる。高級な白の革靴で、一切の遠慮なく。
「まず、だ。今現在の時点で、麗しく私好みの女性を誰一人殺せていないために私が何よりいら立っていることくらい、神童の君は分かっているだろう? そこの無能な警視総監が上層部の人間を古臭くむさくるしい男ばかりにしていたためだ。分かるだろう??」
「貴様のような……異常者の思考など……分かるわけがない……!」
そう一二三が言うと、倒れている一二三の腹部を横から何度も、無慈悲に蹴り飛ばす。革靴の先が尖っているために、一二三をじわじわと傷つけていくには容易だった。一二三はより吐血し、元々血で紅に染まっていた真っ白な絨毯が、より新しい一二三の吐血によって赤黒く染まっていく。
「何と言った、一二三? この最高峰の芸術家(アーティスト)に対して、失礼を働くつもりかい?」
警視総監は、自分が何か反抗的なアクションを取った傍から殺された下の人間を見てきたために、何もできずにいた。しかし、その警視総監は一二三の方を向き、一二三に語り掛ける。
「君は……我が警視庁に尽力してくれた……。それこそ……多くの難事件を解決してくれた……勇敢な探偵の一人さ」
「……それが……どうした」
えずきながらも、その警視総監の言葉に反応する一二三。何回も大人の全力によって蹴り飛ばされているために、息も途切れ途切れだった。
警視総監は一二三を庇う、と見せかけて思い切り一二三の顔面を蹴り飛ばした。
「だけどな!! お前では敵わない存在だっているんだ!! 神童だからと言って調子に乗っているのも大概にしろガキが!!」
人の本性というのは、どうも残酷なもので、表でいい人間を演じている人間ほど、中身は完全に腐りきっているのだ。
立て続けに警視総監に蹴り飛ばされる一二三。佐麓ほどの力はないものの、顔や体に生傷が増えていく。
「お前のせいで、私が何度コケにされたか!! お前がいると、迷惑なんだよ!! お前は金で買おうとしたがそれを拒んだ!! 黙って警視庁に金で買われていれば、わ、私が被害を被ることは無かったんだよ!!!」
どんどんと、一二三は衰弱を始めていた。何度も何度も、まるで死体蹴りかのように顔面や後頭部を蹴り飛ばされていく中で、一二三は意識を失いかけていた。目の焦点も、どこか合わなくなってきていた。
その時だった。怒涛の蹴り飛ばしが突如止む。何のことかと思い、一二三は頬に一筋の血が走るのが見えた。しかし、それは一二三のものではなく、警視総監のものだった。
首に深々と刺さる、佐麓の特注ナイフ。易々と首を、人体を貫くその様子は、豆腐を断つかの如く。至極単純な、ルーティン化のように、あっさりと警視総監の命を奪いにかかる。
声帯を潰し、恐怖に染まった声音すら上げることが許されない状況。血液がとめどなく、警視総監の首から溢れていく。
「警視総監殿……貴方には最初から言っているでしょう……? 私は『五月蝿いものが嫌い』だと」
警視総監の首中央から、深々と突き刺さるナイフがゆっくりと抜かれていく。警視総監は声をあげようにも、助けてくれる存在はどこにもいない。今まで人を見下し、強いものに巻かれ、いいように搾取されていた愚者は、生命の危機に瀕していたのだ。
「でも大丈夫、そんな警視総監殿(うるさいクソ野郎)にはそれ相応の美しい、物言わぬ形を用意してあげよう」
そう言うと、佐麓は警視総監を自分の方に向かせ、一息に腹をナイフで割り裂いた。佐麓はいたく楽しそうに、腕や足を切断してアンバランスな見た目にし、とどめと言わんばかりに口を何度も切り裂く。
それをする佐麓は、鼻歌を歌いながら殺人行為をしており、おもちゃで遊ぶ子供のように、無邪気であった。
少しして、警視総監だったものは、歪な肉塊へと変化していた。割り裂いた腹からは、臓器が露出しており、煙草によって極度に黒く変色した肺が露出している。腹部には、今まで見たことないほど大きな胎児の人形が置かれた……というよりは、押し込まれた。
その肉塊を見て、佐麓は興奮に打ち震えていた。それと同時に、佐麓のモノはいきり立っていた。
「……貴様、死体性愛者(ネクロフィリア)でもあるのか」
「いかにも! 私が殺しをする理由はその要素もある! 本来君がいなかったら、私はここで自慰を始めていたことだろう」
一二三は、心底軽蔑するような顔をして佐麓を見た。
「どうだい? 私の芸術品は?」
一二三は何も答えることは無い。答える価値もなかったためであった。一二三はその瞬間、僅かながら死の気配を悟ったものの、佐麓は笑顔のままだった。
「私は五月蝿いものが嫌いだ。その鉄則を理解してくれたなら、何よりだよ一二三」
一二三に対して、佐麓が微笑みかけると、下の本事務所フロアの方から内線電話がかかってきた。佐麓は嫌々ながらもその電話に応える。
「……何だ」
『佐麓様、町の各所に設置した爆弾起爆予定時間まで、あと少しです』
歌舞伎町を一新する号令。そのモーションを多くの人間に伝えるために、かつて邪魔な存在として佐麓の前に存在した文司が、広く調査していた場所全てに爆弾を設置して、定時になったらスイッチで爆発させる魂胆であったのだ。
「……後、何分だ?」
『後、数十秒後でございます、佐麓様』
佐麓は、ゆっくりと窓際の、歌舞伎町の夜景を眺める。あと少しで、爆破によって歪み、新たな形として生まれ変わる歌舞伎町の最後の景色を、楽しみながら。
「……ようやくだ。ようやく歌舞伎町が、人の欲望を全て吐き出せる街に、変わる」
佐麓は、静かに目をつむり、腕をゆっくりと広げた。
新たな歌舞伎町に別れを告げ、新しい時が始まる。
汚れは洗い流し、自分色に染める時が来た。
――――――そう、思っていた。
いつになっても、派手な音は聞こえてこず、歌舞伎町はいつも通りのまま。特段騒がしくなることはなく、いつも通りのまま。
「……どういうことだ、スイッチ式の爆弾が起動していないじゃないか」
『すみません、町に数十個あったはずなのに、それらがすべて起爆しません!』
しかし、佐麓は慌てない。何せ、佐麓にはいくつもの手札が用意されているはずであるからだった。
「……では、町に放った、対代協定下級構成員を動かして暴動を起こせ。それで許してやる」
『それが……下級構成員、全員応答がありません!!』
おかしかった。全て、段取りを整えてきたはずなのに、何もかもが上手くいかない。それどころか、全て失敗に終わっていることが、佐麓の中で怒りを膨張させる。
「だったら……」
『その……とても言いづらいことなのですが……佐麓様が用意された手段が……全て潰されました……!!』
佐麓は、怒りの頂点に達した。
「だったらさっさとヒルズ内にいる構成員全員に薬を投与しろ!! お前もだ!!」
佐麓は内線電話を床にたたきつけ、大破させる。そして少しでも気持ちを落ち着かせようと、目についたもの全てを破壊する。本棚を倒し蹴りつけたり、窓ガラスを拳で叩き割ったり、乱雑に髪の毛を掻きむしるなど、様々だった。
一二三はその光景を傍から見ていたために、自然と笑みが零れていた。しかし、多くを悟らせないために、あくまで口角を上げる程度に抑えていた。
「……ふぅ……どうにか少しは気が晴れたよ……」
ふと、破壊衝動のままに物を壊していた佐麓が目に留まった光景。町中の騒がしさがどこか異なるものであったためであった。人は脇の歩道で何事かと見物し、違った賑わいを見せている。
「……今日は、やけにセントラルロードが騒がしいじゃあないか」
佐麓は、KABUKIヒルズ内にある、自分のオフィスから、完全に乱れ切ったスーツを整えながら、セントラルロードを見下ろしていた。
そこを見ていた佐麓は、目を疑っていた。
そこにいたのは、歩道を沿うように並ぶ、数多の郷馬組組員と、大宅家の使用人たち。そしてセントラルロードの入り口からは、黒スーツの数人の集団が歩いてきていた。
その中央にいたのは、黒いロングコートを羽織っており、佐麓が殺したはずの文司そっくりな人物であったのだ。
「何だ……? あいつらは……」
佐麓のスマホのLINEには、一軒だけのメッセージが残されていた。
『今からお礼参りに行きます。覚悟、していてくださいね』
佐麓がGSDOのオフィスから見ていたことを知っていたために、そのコートを側にいた構成員に脱いで渡す。
静かに骨を鳴らすその人物こそ、真吾だった。
「……おーおー、真吾ちゃん、こりゃああのクソ野郎、よっぽど頭に血ぃ昇っとるようやで。対代協定構成員のほとんど全員がKABUKIヒルズ入り口を固めとる」
「大丈夫だろ、俺らなら何とかなる……どころか、真吾と堅一郎でどうにかなっちまうんじゃねえか?」
「それでも、私たちミドル組は若い二人に負けないよう張り切るしかないですよ、誠様」
場にいるのは、誠、郎介、堅一郎、真吾の四人。それと対するは、特殊な薬を使用して狂化された対代協定構成員たち。ざっと、百人程度であった。しかし、今の真吾には人数など関係がなかった。
「……やるしかないですよ。私達が、この事件に終止符を打つんです」
真吾の中に宿る信念の炎は、ごうごうと燃え盛る。それに呼応して、堅一郎、誠、郎介も覚悟を完全に決めた表情をしていた。
「元警視庁捜査一課捜査員、伊達誠」
「大宅財閥本家使用人代表執事長、明智郎介」
「東桜会直系郷馬組若頭、物部堅一郎」
「喜多川探偵事務所代表取締役である、喜多川真吾……そして」
真吾は一瞬溜めて、周りの群衆に、今回の標的である佐麓に、そして今はもういない文司に聞かせるように覇気を込めて言い放つ。
「組長の後を継いだ、私こそが……東桜会直系郷馬組二代目組長、郷馬真吾だ!!」
群衆も、佐麓も、誰もかれもが驚愕する。
真吾の高らかな名乗りに応じて、対代協定の下級構成員は真吾たちの方へ野性的に駆けていく。二足歩行の者もいたり、四足歩行の者もいたり。理性を無くした獣たちは目の前の獲物を殺そうとする。
「あれだけの大見得切って……退くことなんて、でけへんよな」
「そりゃあそうだろ。俺らは死ぬ覚悟を背負ってんだ」
「お嬢様のためならとお仕えしておりましたが……まさか人の姿をした獣を相手取るとは」
堅一郎、誠、郎介の三人が三者三様の捉え方をしていた。その顔には、余裕を感じることができた。
その表情はとても心強く、数々の苦難を経験してきた三人だからこそできる表情だった。勿論それは真吾も例外ではなく、悲しみや苦しみ、痛みを背負ったからこそ感じるものがあった。
真吾は一二三を救い出すべく、軽い準備運動を済ませて、側に整列する郷馬組組員、大宅家使用人全員と、堅一郎たちに対してたった一つの命令を下す。
「総員……突撃ぃぃぃぃぃッ!!!!」
その号令を機に、歌舞伎町戦争が開幕した。
KABUKIヒルズのエントランスゲートは、正に激戦の様相を呈していた。郷馬組構成員の半数が戦い、堅気が怪我をしないようにSPのような役割を果たす残り半数。
そうしても問題ない理由こそ、最前線で戦う四人の影響が強かった。
対代協定構成員のほぼ全員に、佐麓が特殊な配合を施した麻薬を注入し、人間が持つ自然治癒能力を極限まで高めているのにもかかわらず、それを上回るほどの真吾たちの火力が、構成員を殲滅していく。
たとえ、傷が治っていっても、その治癒力を上回る銃とナイフ、そして拳と脚。
理性が消えているのにもかかわらず、恐怖なんて感じないはずの対代協定構成員たちが、進む足を止めていた。自分たちよりも遥かに強い生物がいるためであった。
本能に強く訴えかけるほどの圧を、ひたむきな殺意を、まっすぐな憎しみを、そして、まっすぐな力を向けていたのだ。
真吾と堅一郎は、背中を預けあいながらそれぞれ脚と拳で、蹂躙していく。
ナイフを持っていれば、それを臆することなく真吾が手首ごと蹴り飛ばすことで弾き飛ばし、筋骨隆々な構成員が現れ、拳を放とうものなら、堅一郎がより強い拳の一撃を放つ。
「まるで歯が立たない」、「服従しなければ死ぬ」。それこそが理性のない獣たちが、胸中に抱く、恐怖であった。
しかし、獣たちが敵わないと言って、真吾と堅一郎より歳がいった、もう二人の方に手を出そうものなら、拳銃とナイフで害されてしまう。しかも拳銃やナイフだけでなく、柔道や空手、バリツやキックボクシング、様々な「技」でコテンパンにされるために、獣たちは八方塞がりであった。
そのために、KABUKIヒルズエントランス前の下級構成員たちは全員やられ、回復すらできないほど痛めつけられたのだった。
KABUKIヒルズ内に入った真吾たちを待ち受けていたのは、下層に降りてきた佐麓と一二三、そしてその下にいたのは、対代協定上位の中級構成員の軍勢、そして佐麓を守るようなGSDOの幹部たち数名、いわば上級構成員。筋骨隆々の男、丸々とした男、すらりとした男。それらがGSDOのオフィスへと向かうためにエレベータへと乗り込んでいた。
「……佐麓、家杜」
真吾がにらめつける先には、一二三を捕らえたままにした佐麓。一二三には、数多くの生々しい傷がついていたために、真吾の怒りもそう抑えられるものではなかった。
しかし、側にいた堅一郎と誠が肩に手を置く。
「焦んな真吾ちゃん、こんクソ集団ぶっ潰して、そんでもってお嬢ちゃんは真吾ちゃんの元に戻るんや。じきに、あんクソ野郎もどつきまわすからの」
「真吾、お前の力がありゃあ、アイツからあの嬢ちゃんを救い出すことは簡単だ。安心して、今はサンドバッグを殴っとこうぜ。ウォーミングアップによ」
そういう間にも、中級構成員たちは今か今かと出撃の時を待ち望んでいた。
佐麓が手を真吾たちに向けると、一斉に、中級構成員は真吾たちの方へ駆けて行った。
「皆さん……ここは前座です。負けたら……終わりですからね」
「おう!」
「分かってるっつうの」
「承知しております」
皆、中級構成員をほどほどに相手しながら、勢いで圧していく。
確かにそれぞれの力は常人よりも高いのだろうが、それを上回る真吾、堅一郎、郎介、誠。
それぞれ、郎介手製の催涙弾を投げ、戦闘不能にして先へと進む。真吾には、一二三を救う使命があった。
「何としてでも救わなければ」。
その使命が、真吾を突き動かしていた。
その時であった。後方から、耳をつんざくほどの爆裂音がKABUKIヒルズ内に響く。拍子に後ろを向くと、そこには真吾に至れり尽くせりいろいろ献身的にことをなして来た東郷たち率いる大宅家の使用人たちと、郷馬組構成員が立っていた。東郷の手には、まさかの四連装ロケットランチャー。その場にいた四人全員が恐怖を抱いた。
「真吾様!! ここは私たちに任せて、先へとお進みください!! そして……お嬢様をよろしくお願いいたします!!」
その東郷の叫びに反応する、対代協定中級構成員たち。催涙ガスなどどこ吹く風、構成員は東郷たちに向かって行った。
真吾は一瞬だけ葛藤したものの、東郷たちに全てを任せることを決意する。
「ありがとうございます、東郷さん!! 無事を……祈っています!!」
そう東郷に告げて、真吾たち四人はエレベーターに乗り込んだ。
「……フフ、フフフ……」
東郷は四連装ロケットランチャーを手に鼻血を垂れ流しにしていた。それを周りに気に掛けられるも、東郷の耳には、もう周りの声は届かない。想い人の声援を聞いて、全力以上を出せない乙女がどこに居ようか。いやいない。恋心に生きる乙女という者は、盲目でありながら、猛者である。
東郷はゾンビの様に襲ってくる中級構成員たちに向けてロケットランチャーの銃口を向ける。
「さあ……覚悟は出来ていて? クソ野郎どもがァァん!? 真吾様の道を……よくも邪魔しやがりましたねテメエら……黙って床でも舐めてろですわクソッタレ共!!!」
東郷が高笑いしながら、中級構成員たちに情け容赦の欠片も感じられないほどのロケットランチャー掃射をかましている中、他の使用人たちや郷馬組構成員たちは、一歩たりとも動くことができなかった。邪魔した瞬間に、自分にロケットランチャーの銃口が向くのではないかと、辟易としていたからであった。
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