第9話第 職員室
5時間目の授業が終わり樹達は職員室へと向かった。
樹達は職員室のドアを開けて失礼しますと言って中へと入っていった。
「聞くの忘れてたけど松井くんの担任の先生って誰?」
樹がそういうと松井は辺りを見渡して担任の先生を探しているようだった。
「いえ、ここにはいないんだ、です」
「しょうがないですね、他の先生方に伝えてあとで伝言してもらいましょう」
「そうですね」
松井は得した表情でそういった。
そして、樹が一番近くに座っていた先生に声をかけた。
「あの……松井の担任の先生に伝言してほしいことがあるんですけど、いいですか?」
「ああいいぞ、何だ?」
樹達は松井の方に少し目を向け、自分から話すように促す。
松井は納得して2人に強く相槌を打って1歩前に出た。
そして松井は先生に男子生徒3人にされてきた今までのいじめの説明をし始めた。
「僕は3年の男子生徒からいじめを受けているんです」
「3人の男性とっていつも一緒にいるやつらか?」
「好きで一緒にいる訳じゃないんです!!!」
松井は声を荒げながらそういった。
「わかったわかった先生が悪かったから少し落ち着け」
先生は松井をなだめるようにそういった。
「あ!すいません先生つい」
「で、そのいじめられてる理由は何なんだ」
「僕の家がお金持ちだからだって言って、いつも力ずくでカツアゲされるんです」
「そうか、とりあえず担任の先生には伝言しておくよ」
「ありがとうございます」
松井は頭を下げてそういった。
「とはいえ証拠がないとなんとも言えないなぁ」
「じゃあ、証拠があれば事実だと認めていただけるんですか?」
樹がそういった。
「俺も詳しくは分からないが証拠があった方がいいのは確実だろうな」
「おりました。ありがとうございます先生」
樹達は先生にそう言って職員室を出た。
そして、学校が終樹達はベルモンドの車に乗り家へと向かった。
そして、しばらくして。
「皆さん、夜ご飯ですよ」
アーロンドがそういうとみんなはテーブルにあっちまった。
「いただきます」
みんなはそう言ってご飯を食べ始めた。
「そういえば!樹様さっきまた何か作ってませんでしたか?」
ロゼがそういった。
「ああまだ実験中だな」
樹達はそんな雑談をしながら、ご飯を食べ終えた。
しばらくして。
「お兄様それがロゼさん言ってたやつですか?」
「ああ、そうだよ」
樹はPCから何かに線を繋いでいた。
千鶴がその線のさきを凝視してみると、そこにはものすごく小さなてんとう虫のおもちゃがあった。
「よし、プログラミング終わった」
樹は疲れた身体を伸ばしながら下行った。
「お兄様、これって?」
「ああ、これか」
「松井くんのお守り代わりになればと思って」
「この道具はいじめられてるかどうかをAIが自動的に判断して自動的に写真と録画を開始して、証拠を取ってくれるんだ」
「あとこの道具はその場に応じて自動的に大きさも変えてくれるんだ」
「大きさっていうのは?」
「えーと例えばAIが自動的にその場の状況を判断して服の中に忍び込ませて録画をするっていうこともできるんだよ」
「そ れと、さらにこの道具の中にはUSBが入ってるから後から取ったものをパソコンに転送するっていうこともできるんだよ」
「お兄様いつもですけど、すごいですね」
「それではあたくしはそろそろ寝ますねお兄様」
「ああ、おやすみ千鶴」
「あっ!そうだ」
「はい!なんでしょうか?お兄様」
千鶴は自分の部屋に向かおうとしていた足を止めて、顔を樹の方に向けた。
「明日の土曜日俺朝の九時ぐらいから仕事でいないから」
「夕方ぐらいには戻ると思うけど」
「分かりました」
千鶴はそう言って自分の部屋の中に入っていった。
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