第8話理由
「なんなんだ、お前ら」
「その前にその刃物をポケットの中
にしまってもらえませんかね」
「ち!おい!お前ら行くぞ」
男子生徒は舌打ちをしながらカッターを制服のポケットにしまいいじめていた男子生徒3人は早足で階段を降りていった。
「あの……助けていただき、ありがとうございます」
いじめられていた男子生徒はカッターを向けられたことに相当驚いたのか、その場に座り込み、そういった。
「怪我をしていませんか?」
男子生徒は心配そうな顔をしながら樹達にそういった。
「あたくし達は全然大丈夫ですよ」
千鶴は男子生徒に笑顔でそう言った。
「もしよければあたくし達とお昼ごはん、ご一緒しませんか?」
「そうだな、君に聞きたいこともあるし、今日はいい天気だから、屋上でご飯を食べないか?」
「はい、喜んで」
そして、樹達は屋上へと向かった。
千鶴が屋上のドアを開けると暖かく気持ちの良い風が吹いた。
そして、樹達は地べたに腰を下ろし一息ついた。
「あ!すいません、僕の自己紹介をするの忘れていましたね」
「僕は1年の松井陸斗といいます、改めて助けていただいてありがとうございました」
「それはもういいって、そんなことより早くお昼ごはんを食べよう」
樹がそう言うとみんなはご飯を食べ始めた。
「そういえば!松井くんてどうしてあいつらにいじめられてるんだ?」
樹は思い出したようにそういった。
「えっと……それは……」
樹がそう言うと松井は少し戸惑った様子で千鶴達から目をそらした。
「まぁ、無理して話してもらおうっていう気はないから話したくなった時に話してくれ」
「あたくし達にどこまでのことができるか分かりませんけど、お話ならいつでも聞けますから」
千鶴は優しい笑顔でそう言った。
千鶴がそう言うと松井はしばらく黙り込んだ。
しばらくすると松井は考えがまとまったのか右手を強く握って千鶴達にこういった。
「分かりました。お話しします」
「僕とあの3人は中学ん時から一緒だったんですけど」
「中学の時から僕はあの3人にカツアゲされていました」
「ちょっと待ってくれなんでそこまでやられて、先生方に何も言わなかったんだ」
「先生達にこのことを報告したら、あの3人に何をされるかわかんなかったので怖くて報告できなかったんです」
「とはいえ、先生方に一応報告だけはした方がいいんじゃないか?」
「はい、そうですね」
松井は少し不安そうな表情で頷いた。
「よし5時間目が終わったら俺たちと一緒に職員室へ行こう」
「千鶴も一緒に来てくれるか?」
「もちろんです」
そして5時間目の授業が終わり樹達は職員室へと向かった。
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