第2話
アルド目を覚まし、起き上がる
アルド「うぅ〜ん。ここはどこだ。確かエイミ達と霧の村で調査をしてて、急に時空の穴が現れて…飲み込まれたのか。ってことは、ここは飲み込まれた先の世界か。他のみんなはぱっと見いないようだけど、違うところに飛ばされている可能性もあるし、他に時空の穴に飛ばされた村人達も探さないとだな。」
アルド周囲を見渡す。周りは木々に囲まれていることからここは森だとわかるが見たことがない場所だ。
するとどこからか物音が聞こえてきた。アルドはそっと音のする方へ向かう。
音が近い場所に近づくと、女性と黒いローブを被った人が向かい合っていた。
何かただならぬ空気を感じたアルドは飛び出していた。
アルド「おい。何してるんだ。」
黒いローブ「ちっ」
黒いローブの人物は、舌打ちをすると何かの呪文を詠唱し始めた。
詠唱が終わると、アルドと女の子の前に闇で包まれた獣のようなものが現れた。
少女「危ないわ。君は下がっていて。」
少女も何か詠唱を始める。
少女の目の前に何か白い光が集結すると、少女はその光を獣に向けて放った。
獣達は光を避けると、少女に向かって飛びかかってきた。
すかさずアルドは黒い獣に斬りかかった。
獣を倒し終わると先程までいた黒いローブの人物は消えていた。
アルド「大丈夫か。」
少女「ありがとうございます。私ハルカって言います。」
アルド「ハルカ……最近どこかでその名前を聞いたような…。」
アルドは村で子供達に聞いた名前を思い出す。
アルド「あっあんたがハルカねぇか。」
ハルカ「えっ!そうよ。私のこと知ってるの?」
アルド「あんた、1週間前まで霧の村にいたか。」
ハルカ「はい。1週間前までその村に滞在させて頂いておりました。」
アルド「やはりそうか。俺はあんた達を探しにきたんだ。その霧の村で次々に人が消えていて、困ってるっていう依頼を受けて俺達はその調査をしていたんだ。そして悪いんだがここはどこなんだ。」
ハルカ「…わかりません。ただここは閉鎖された空間です。私はここにきてからこの森・そして街の行ける範囲の場所は全部調べましたが、この森の先へ行くことはできませんでした。先程のマントの者達は行き来できるようですが、見えない壁のようなものがあります。私は魔法で何度か壁に穴を開けてみましたが、外は毒霧に包まれているのです。」
アルド「毒霧…。それはそうとあのマントの人はなんなんだ?俺がくる前君とあのマントは何か争っているように見えたが。」
ハルカ「えぇ彼らが私を狙っているのは間違いありません。私がこの村に飛ばされてきた時から、彼らは私のところに何度もやってきています。この結界の外になりがあるのか分かりませんが、調査してみる価値はありそうですよね。」
アルド「毒霧で覆われているっていうのに、外に出て調査するつもりなのか!?」
ハルカ「そうですね。この前あの毒霧の成分を採取してたので、今その成分を無効にする魔法薬を作っています。それが完成すれば自由に調査できますしね。私魔法は使えますが、接近戦は得意ではないので、よろしければ一緒に外の探索してみませんか。」
アルド「あぁその毒霧が無効にできるなら、ついていってもいいぞ。」
ハルカ「ありがとうございます。この森にいると魔物も出ますし、一旦村の方に移動しましょう。」
アルド「あぁ、村の方の様子も気になるし、行ってみるか。」
アルドとハルカは村へ移動。
広場には多くの人が集まっていた。
男1「ここはどこなんだ。」
女1「さっきまで家にいたのに…。」
子供「え〜んお母さんどこ。」
ハルカ「えっ。人が増えてる。」
アルド「俺が飲み込まれる直前にあの村で一気に時空の穴が発生していろんな人たちがここにのみ込まれて来てしまったんだ。」
ハルカ「そうなんですか。最近私以外に2人来ましたが…。こんなに一気に人が増えるなんて…。何か嫌な予感がします。」
マリエル「アルドさんこんにちは。アルドさんも巻き込まれていたんですね。見知った顔の方がいらっしゃらなかったので、安心しました。」
アルド「マリエル。もしかして飲み込まれる直前霧の村にいたのか?」
マリエル「はい。怪我している猫さんをお見かけしたので、追いかけていたら霧の村にいました。」
アルド「そうなのか。」
マリエル「そして早速ですが、アルドさん。この世界は少しおかしいです。先程この村の中を探索してみましたが、魔法によって結界が張られており、安易に外へ出れないみたいです。」
アルド「あぁ。それなんだが、その結界の外はどうやら毒霧で覆われているみたいだ。そして黒マントの人影が結界を行き来しているみたいで、おそらくそいつらが関係しているようだ。」
マリエル「そうなんですね。」
ハルカ「一旦私が借りている家に行ってもいいですか。一度あの毒霧を無効にできるか確認したいので、調合している薬品を取りに戻りたいのですが。」
アルド「あぁもちろんだ。」
マリエル「私も気になるので着いていってもいいですか。」
ハルカ「えぇ。結界の外に出る予定なので人手は多い方がいいですしね。」
アルド達は一旦ハルカの家へ行くことに。
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