魔女と人間の絆の物語

白雪凛(一般用)/風凛蘭(BL用)

第1話

??「苦しい…。苦しいよ。痛い。痛い痛い痛い…。誰か…。」

その少女は飛び起きると全身からすごい量の汗をかいていることに気づいた。

ハルカ「今のは…。」


アルドはおじいちゃんからある村で起こっている噂を聞く。

おじいちゃん「霧の村というところなんだが、ここ最近若者が突然いなくなってしまうらしいんじゃ。1番最初の娘がいなくなったのが、1週間くらい前らしいんだが、その娘は村の住民ではなく、旅のものだったということもあり、最初は誰も気にしていなかったそうだ。しかしその少女と仲良くしていた子供達が、森でその少女が付けていた髪飾りを発見して、何かあったんじゃ無いかと騒いだそうだ。村人達は他に何か手がかりがないのか、何が起こったのか調べていたそうじゃ。しかしそんな矢先、2人目・3人目と消えてしまっていると言うんじゃ。」

アルド「なるほど。人がいなくなるか…。誘拐の可能性もありそうだな。そのいなくなった3人に何か、関連性とか、特徴とかあるのか。」

おじいちゃん「いや、詳しいところまでは聞いておらん。村長が困っているみたいでのぉ。アルドよどうか直接行って確かめてきてくれんか。」

アルド「わかったよ。じいちゃん。」

話を聞いたアルド・エイミ・リィカ・サイラスは、早速霧の村へ向かうことに。


霧の村

アルド「こんなに霧に覆われた村があるんだな。ちょっと視界が悪いけど、早速村の住人に話を聞いてみるか。」

エイミ「そうね!聞いてまわりましょう。」


アルド達は早速住人達から事件についての話を聞くことに。


少年達

少年A「お兄さん達が村長が言ってた人たち?お話聞いてやってきたの?」

少女A「…ハルカおねぇちゃん。」

少年B「大丈夫だよ。ハルカねぇも他の2人もみんな強いからきっと生きてるさ。」

アルド「辛いこと思い出させて悪いな。いなくなってしまった3人とはみんな仲良しだったのか。」

少女B「そうよ。ハルカねぇは旅をしているから私たちにいろんなお話を聞かせてくれていたの。そして私達に魔法も教えてくれていたの。最近いなくなった2人も私たちと一緒にずっといたから…。」

少年A「だから次消えるとしたら俺らの誰かなんじゃないかって…。」


酒場

青年「おいおい、また消えたんだろ。」

おやじ「あぁ…。この村も物騒になっちまったな…。今のところ旅の嬢ちゃんと関わっていた若者だけがいなくなっちまっているみたいだが、まだ誰が狙われているのか判断できないから怖いよな。」

青年「うちの下の子は怖くて外に出たがらないさ。」

おやじ「あんた達もこんなところに長居しない方がいいぞ。この状態がいつまで続くのか、どこに消えたのか、誰が子供達を拐っているかすらわかってないんだからな。」


村長の家

村長「君がアルドくんか。わざわざすまないね。この村でなにが起こっているのか。我々も調べてはいるんだが、まだなんの手がかりも掴めていなくてな。」

アルド「いなくなった人達に共通することは何かないのか。」

村長「そうだな。今のところ年齢が若いってことくらいしかわからないな。ただみんな仲が良くてよく旅人のハルカにみんな魔法を教えてもらっていたみたいだ。村の大人達は自分の子供が居なくなるんじゃないかと、怯えているよ。みんな自分の子供達から目を離さないようにしているんだが、どうやって消えているのか分からなくて困ってるんじゃよ。」

アルド「誰も消えるタイミングを見ていないのか。」

村長「そうだな。1人目のハルカはそもそも旅人だし我々は特に気にしていなかった。2人目についても、みんなで遊んで家に帰るまでの間にいなくなっておる。3人目に関しては、寝ている時にいなくなってしまったようだ。」

アルド「なるほど。ありがとう。俺たちは一旦外に出て、状況を整理しよう。」

アルド達は町長の家をでて状況を整理することに。

アルド「まず、最初の人がいなくなったのが3ヶ月前」

エイミ「場所はバラバラみたいね。」

リィカ「ハイ、話を聞いたことをまとめてみましたが、性別も年齢もバラバラのようデス。」

アルド「まずはハルカという少女の髪飾りが落ちていた場所を見にいかないか。」

エイミ「そうね。そうしましょう!」


アルド達は、ハルカの髪飾りが落ちていたという場所を調査することに。

アルド「子供達が言っていたのは、この辺りか。」

サイラス「周りの木とか地面を見ても特に争った形跡は残ってなさそうでござるな。」

リィカ「この奥に続く森も捜索してみますカ。何か不穏な空気を感じまス。」

アルド「そうだな。森も探索してみるか。」

アルド一行は森を探索することに。

アルド「森も霧が濃いな。前が見えないから魔物が出てきたらなかなか危ないな。」

リィカ「そこは私にお任せください。視界が悪かろうと体温があるものがいれば分かりますので。」

アルド「リィカ凄いな。」

リィカ「言っている側から、前方から何かきます。」

アルド「早速…敵か。」

エイミ「この視界の悪さほんとどうにかならないの。戦いになったら敵と間違えて攻撃しちゃいそうで怖いんだけど。」

サイラス「見ててきたでござる。あれは、魔物でござるな。」

アルド一行は霧の中に現れた敵を倒す。森の中を探索している間何度か敵と戦ったが、森の中では特に何も発見できず村に戻ってきた。

その後いなくなった子供が住んでいた家、遊んでいた場所、村中を一通り探したがやはり新たな手掛かりは得られなかった。


途方に暮れていると急に村中から叫び声が。

村人A「きゃー。」

村人B「おい。どうなってるんだ。」

アルド「なんだなんだ!?!?」

村人C「大変だ、次々人々が消え始めたぞ。」

アルド「なんだって!」

サイラス「早く原因を突き止めないと手遅れになるでござるな。」

リィカ「確かにそこかしこで膨大なエネルギーが観測されております。」

エイミ「ちょっとどうなってるの。どこにいても危ないじゃない。」

アルド「あぁ。危ないな。ただ何が起きているか分からない以上、対策のしようもないな…。」

するとアルド達の目の前にも時空の穴が現れアルドだけが飲み込まれてしまう。

3人「アルドッ!」

3人がアルドに手を伸ばすも届かず、アルドは時空の穴に飲まれてしまった。

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