「純愛」ダークファンタジーの決定版、ここにあり。
ええ、純愛です。私はこれを純愛に認定します。
ドロドロに血みどろで人間関係ぐっちゃぐちゃなのと純愛なのとは相反しないと思うのです、私。
あらすじについては割愛。作品の紹介文に過不足なく書かれています。
語るべきは魅力。ドロッドロのグロッグロです。ビバ三大セルフレイティング。
それは魅力じゃない? 違うんですよこの作者様はそういう酸鼻極まる極限の中で輝く人間の美しさを描き出すのがものすごいうまいんです。
汚泥の中からダイヤモンドを掘り出すような。大気汚染の雷雨の向こうから光明が顔をのぞかせるような。
その作者様の作品群にあって他の投稿作品と比べても群を抜いて三大セルフレイティング大活躍なこの作品が、刺さってこないわけがない。
大丈夫? これちゃんとほめ言葉になってる?
人を選ぶことは否定しない。
でもこのレビューを読んで「おもしろそう」と感じたのなら、絶対に読んで後悔しないです。
そして沼に沈みましょう(手招き)
血なまぐさい戦場から離れ、のんびりと過ごす元傭兵のヴィル。その日もいつもの朝が訪れるはずだった。
突如訪ねて来た女性、アトレーゼは言う「これよりあなたのお命を頂戴いたします」と。
突然始まる戦闘、身の丈以上の剣を振り回す女性にも驚くが、凄腕の傭兵だったヴィルが遅れをとるわけもなく、胸を一突きして返り討ちにするのだが。
刺されたはずの彼女は立ち上がり再び尋ねますと言って帰っていく。そこから何度も襲い掛かってくるが、その度返り討ちにあう彼女が最終的にとる行動が驚きの!?
ここからはぜひ読んで確かめていただきたです。文章はとても丁寧にまとまっていて、読みやすく内容に引き込まれます。
ヴィルとアトレーゼのやりとも初めはハラハラしますが、段々と(自主規制)……。
それと、このお話にはヴィル以外にもう一人主人公がいますが、こちらも目が離せない展開となっています。ダブル主人公で、異なる場所で起こる展開をしっかりまとめる文章力には感服しました。
文章も構成もレベルの高い本作オススメです!!