第3話 青の星
アルメはPJTに戻っていた。
このPJTでは、E5、通称青の星について
調査をしている。今のところでは、
青の星への着陸を目的をした衛星の発明と
青の星へのアムル星からの通信や概要調査
などを行なっている。
現在わかっている情報は、青い部分が水であることと、生命があること、そのうちの
一種類の生き物が特に発達していて、
アムル星のような文明を持っていることだけだ。他の星に対して、敵対心があるのかすらわからないので慎重に接触する必要がある。
これまで、アムル星に何度か接近したことがあるため青の星の存在について知るものは多い。そのため多くの説も人びとの中にあり、
「青の部分は毒であり、青の星の住民は、
毒に耐性がある」だとか、「青の住民は
すでにこの星について調査を進めており
もうすぐ攻め込んでくる」などいろいろだ。
アムルの人びとの揺るがない共通認識は「青の星の住民は凶暴であり近づくのは危ない」
ということである。
だが、PJTでは、一般市民の中に広まっている噂だけではなく
追加の研究結果もある。
まず、「青の星の人間は、多くの人種がいる」ということだ。
アムル星には、人種はない。また、「アムル星と同じく言語がたくさんある」ということ。つまり、カントワール語やカムア語だけでは、通信しても、意思疎通ができないということだ。
『おじゃまします』
『サルバンさん。父とは話はつきましたか?』
『はい、日程が決まりましたので、ご報告にあがりました。』
『そうでしたか』
『はい。出発は来月の5日、出発は正午です。
カントワからは同日の朝7時に出発します。
中間地点で、それぞれの船に乗り換えします。』
『わかりました。』
『それから、サミルさんからの伝言です。
2日までは、PJTに来る必要はない。
4日には、一度私に来るようにということです。』
『わざわざ、ありがとうございます。』
『では、これで』
そして、ついにカントワに行く前日、4日となった。
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