第7話 その頃、ユキヒコくんは・・・
リトの出発を見送った後、俺とゴウケツとブッチャは食材を買い込み、仕事場兼家で鍋をするのであった。
「ユキヒコ、仕事は明日から始まるのか?」
「いや、当分はゆっくりしようかと思ってる。何なら指南書作りのアドバイスしようか?」
「それはありがてえけど、まず俺自身が基本的なことからやろうかと思ってんだ」
「ユキヒコぐん、ゴウぐん、昼はどうすんだ?おでが弁当作るだが食べるだ?」
「おぉ〜ブッチャそりゃ悪いな。よろしく頼むわ」
ゴウケツ、遠慮ないな。俺もしないけど(笑)
それにしても当分は、リトから連絡は無いだろうな。あってもアレの苦情くらいだし、むしろ、甘酸っぱ過ぎるんだからゲロ甘になるか爆発してくれると助かるのだが。
「ユキヒコぐん、なんだが〜あの本がひがってるべ」
ブッチャに声をかけられて指差してる方向を向くとリトと通信専用の魔導書が光っていた。
「早速、リトからの連絡だ」
「おぉ〜それは楽しみだ。例のアレについてだろ」
「ふだりには、幸せになってほじいべ」
俺は、本を手に取り内容を確認した。
「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
「うわっ、どうした?」
「ユキヒコぐん、びっくりするだ。なんて書いてあっだ?」
俺は、口にするより見せた方が早いと思い、2人に渡した。
「何々?」
『ユキヒコくんへ
無事にアクア聖国に着きました。旅に出て数時間だけどもう既に帰りたいです。
アリスのことは嬉しいような恥ずかしいような感じです。
成人の儀では、神様になってしまったらしいんだけど、その事で大事な報告があります。
僕とアリスは婚姻の儀まで終わらせてしまって夫婦になりました。
旅は、始まったばかりで子どもが出来ないようにだけ気を付けます。
リトより』
・・・・・・・・・。。。
誰も何も言わなくなった。
さてこの案件は、とても美味しゅう話題だからどうするかな?
取り敢えず、リークだな。
「ゴウケツ、このこの紙を大至急四王に!そしてこっちの紙は、ブッチャそこら辺に適当に歩いてる口の軽そうな女に見せろ!!やつらの知らぬところでバラす!帰ってきた時に大ダメージを与えるぞ!!」
そういうと俺は、
『速報!!リト・スカーレット。旅立ってすぐにアリス姫と婚姻!!駆け落ちか!?』
と書いた紙をブッチャに。
『報告。リト・スカーレットがアリス姫と婚姻の儀を執り行った模様。リトは、龍神。』
をゴウケツに。
それから1時間後、街はお祭り騒ぎとなった。
ふっ、ネタのテーマが決まった。お姫様と駆け落ちする話で行こう。
大変、美味しゅうございました(笑)
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