No.2 「あなたの性癖は何ですか?」

「では、俊介くんや。始めようではないか!」


「なぁ、ズルくないか?現役陸上部に、帰宅部が勝てるわけないだろ?」


「お前、ズルしといて何言ってんだよ.....。」


「うぐっ」


いや、しょうがなくないか?運動が中の上辺りの奴が、上の中位くらいに勝てるわけないだろ...。

鴻くんや、ハンデというものを知ってるかい?え?ハンデやったって?いやいや、何をおっしゃる。あの程度じゃ、ハンデじゃないよ。


「まっ、良いから、さっさと始めようか!」


「ん。分かったから、落ち着け。もう、アプリは入れてるから。ええっと....。ああ、これこれ。まずは、メアド、電話、住所とか、入れてっと。」


うわっ。こういうやつって住所とかいれんのめんどいんだよなぁ...。ええっと、次は...なになに?


【あなたの性癖はなんですか?※複数選択可】


んじゃ、男の娘、太ももフェチ、GL。この、3つで。


【自分の長所、自信のある所はなんですか?※文でお書き下さい】


長所ねぇ....。うーん...。これといってないよな。まぁ、ラノベとか漫画に理解がある、でいいか。


【受け入れられない性癖をお書き下さい】


受け入れられない、か。うーん、特に無し!

あとは、好きなタイプとかを入れて.....。はい終わり、と。


「終わったぞ」


「おう。俺も今終わったとこ」


「このあとどうすんだ?」


「探したりするか、放置だな。放置してても、メールに丁度いい相手が送られて来るらしい」


「なるほど。なら、放置だな。検索とか、めんどい。」


「やる気あんのかと聞きたい所だけど、俊の性格上そんなもんか...」


「ん。よくわかってんじゃねぇか。まぁ、暇なときにたまーに、見とくわ」


「今は暇じゃないのかよ...。まぁ、いいや。なら、もう帰るか?」


「そうだな。さっさと帰って、寝る」


「そか。まっ、ポテトありがとな!じゃここで!」


「おう、またな」


鴻とは、ここでさよならだ。駅が反対方向なんだよな。もうちょい話したくもあるけど、電車の時間が近いのでもう帰る。それにしても、放置でもいいって言ってたけどそれで見つかるのかねぇ。まっ、いいか。見つかんないなら、ないで。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


その日の夜。風呂から上がって、テレビをぼぉーと見てたとき。


ピロリロリン♪


「ん?何の通知....」


【お誘いが来ました】


「えっ!もうきたのか!はっやっ!えっ、サクラなんじゃねーの?えーと、なになに.....

周辺4km、趣味コスプレ....。やっぱり、サクラじゃないのか?」


まあ、サクラかもしれないけど、もし、本当なら...。コスプレが趣味って面白そうだな。

挨拶しておくか。


                      〔初めまして。お誘いを受けた〕                      未読20:17 シュンです。〕


まあ、こんなもんで良いだろ。最初の挨拶だし。



~~~~15分後~~~~


ピロリロリン♪


ん?もうきたのか。なになに?


〔初めまして。MISAです。よろしくお願いします!

 所で、太ももフェチと書いてあったのですが、

 どんな所がいいんですか?〕20:23


MISAさんね。プロフィールには、17って書いてたけど、ほんとか?サバ読みしてたりして...。いや、失礼なことを考えるのは辞めよう。そんな事よりこの返し方は、サクラじゃないかもな。太ももの良さ?そんなの決まってるじゃないか。


                  〔 太ももの良さですか...。たくさんありま                      すが、やっぱりミニスカ、ガーターの格好                      で、滲みでるエロさですかね。なんとも言                既読20:25 い難いですが。〕


〔分かります!こう、ミニスカメイドとか良いですよね!

 清楚の中にあるエロスみたいな感じ!〕20:25


                   〔そうそう!ミニスカで、太ももがチラッと見え                    た瞬間のガーターに縛られてムチっとした感じ               既読20:26 がいいんですよね!〕


〔そうです!〕20:26


おっと?これは気が合うかもなぁ。太ももの良さを分かってくれる女の子がいるとは....。いやはや、世の中捨てたもんじゃあない!これで、美人なら是非とも付き合いたい。色々フェチや、性癖についてしゃべっていたら、いつの間にか9時手前に。


〔すみません!そろそろ、お風呂とか宿題とか

 しないといけないので、この辺りで。

 もし、良かったらまたフェチについて話をして

 くれませんか?〕20:56                                                     〔是非ともまた話しましょう!いつでも                        連絡してください! それでは、おや                   既読20:57 すみなさい。〕


                  既読20:57〔(-.-)Zzz・・・・〕


〔おやすみなさい!

 (о´∀`о)〕20:57


いやぁ、鴻に感謝しないとな。趣味があうと、楽しいっていうけど、ホントだな!

MISAさんか、17歳女子で太ももフェチって、何かいいよな。コスプレ趣味って言ってたし、

ミニスカメイドガーターを着てくれないかね....。あと、匂いフェチって言ってたっけ?

何か、「人の匂いって、人によるんですけど、たまに興奮する匂いの人がいるんですよねぇ...。シュンさんの匂いも嗅いでみたいです!」的な事を言ってたけど、発情する匂いって、どんな何だろうな...?気になるもんだ...。


「まっ、もう寝るか...することも無いしな。鴻に、教えてくれたお礼に今度何か奢ってやるか...」


その日の夜は、まだ見ぬMISAさんの事を考えながら、夜が更けていった...。

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