第1話【突然キレたアヤ】

「もう我慢できない!」

「アヤ、落ち着けよ」

「だって!あのババア、私の事バカにしたもん!」

「『ババア』って…。大先輩の事をそこまで言うもんじゃあないよ…」



就職して4ヶ月半。アヤは毎日のように先輩保育士に注意されていて、ストレスがたまりまくっていました。0歳児クラスに配属された僕達は、毎日連絡帳や書類の書き方・子どもや保護者との接し方が分からず、苦労していました。


実習期間中も、「あなた、保育士に向いてない」と実習先の主任保育士から言われていました。

同期がどんどん成長していく中で、焦りもあったんだと思います。


「あいつに、恥かかせてやる…」

この時は、8年くらいアヤと毎日一緒に居た僕も、“本当にヤバイ”──そう思いました。


そして僕は、ゆっくりと目を閉じました。


“こいつをこれ以上外には出しておけない!”──そう思った僕は、“アヤを消そう。そしてこれからは、一人で生きていこう”と、心に決めました。


これが、アヤを裏切った瞬間です。

そして、布団に倒れ込みました。



そして、次に目を覚ましたのは──。

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