第5話 2組の作戦
いつの間にか、関係のない子たちまで観戦しているようだった。北側にある
校庭をスタートした
ぼくたち
——いける! これなら勝てる!
そう思った瞬間。
「あ!
ぼくは心配になって
かけっこをしていて転ぶというのはよくあることだ。
ぼくは思わず見とれてしまった。
「がんばれ!
「
かのじょは、ぼくの目の前を通り過ぎるときに手を
——か、かわいい……。
次の
——え! うそでしょう?
そして、
ぼくは「おかしい」と思った。なにかがあるんだ。バトンは
「ダイジョウブ?」
「くそ、
「どういうことなの?」
「あいつら、あちこちに
「え! ず、ズルじゃない」
「女の子にはやらないみたい」
「そこはいいけど……」
——なるほど。だから男の子は転ぶのに、
「ってことは、ぼくのときもやられるってこと?」
「そういうことだね」
——ズルなんて
ここからは女の子チームが続く。骨たちはズルをしてこないだろうと思った。
「ぼくの前が
ぼくは
「
ぼくが
「くそ。あいつら。ちょこまかしていると思ったら、そんなことしていたのか」
「ひどいねえ」
のんびり屋の
「どうするの?
「おれはそんなズルはしねえ。正々堂々と勝負をしたいんだ」
「でも、そんなこと言ったって……」
「うるせえ。
「——で、できるかな」
なんだか心配になってきて声が小さくなるけど、バトンはどんどんと回って来る。一度、
しかし、やっぱりというか、予想通りというか。
ぼくはバトンを
——
「なんだ、こいつ。ひっかからないぜ」
そんな
その
つづく。
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