第98話

「子どもみたいだな」


アンディを見た古城が微笑ましそうに言うと、花音は「そうですね」と笑って、アンディに布団を掛けた。


翌朝、スマホのアラームで目を覚ますと、メッセージが入っていた。


<<アンディと走ってきます。7時には戻ります。チャッピーも一緒です>>


今は6時過ぎ。花音は帰ってくるまでに朝食の準備をする事にした。


「「ただいま~」」


「お帰りなさい。朝ごはんの用意が出来ています!」


「ありがとう。シャワー済ませたらすぐに来るよ」


古城が答える。


「Oh! いい匂い、モカ?」


「はい。お好きですか?」


「嬉しいネ。コーヒーの好みも同じだネ」


アンディが、キッチンの方へと行きかけたので、古城はグイっと襟を引っ張った。


「お前、早く、シャワー浴びて来いよ」


「あれ、賢、まだいたの?」


二人のけんかしている様子を見ていると、まるで兄弟みたいで羨ましい。

花音が用意したトーストも、ソーセージも野菜も目玉焼きも、ふたりはパクパク食べながら、楽しそうに話してる。


(良いなあ、仲の良い兄弟みたいで!)


花音は羨ましそうに、二人を見つめていた。

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