【完結】文書(ぶんしょ)ロイド文子シリーズ原典 『サッカ』 ~飽話(ほうわ)の時代を生きる皆さんへ~ 俺は何が何でも作家になりたい! そう、たとえ人間を《ヤメテ》でもなぁ!!
【第18話】神の見る世界 プロローグ《先輩+ヌシとの邂逅》(※神のイシキと融合した王者兼道視点)
【第18話】神の見る世界 プロローグ《先輩+ヌシとの邂逅》(※神のイシキと融合した王者兼道視点)
「――――
そこには先輩が居た。あれほど求めた先輩が。
「やっと『
「苦しかったよね。もう創らなくていいんだよ。私にだけ物語を見せて。私があなただけの読者になってあげる。……二人だけの世界に行こう」
ただただ白い世界。まっさらな世界に先輩と二人っきり。先輩は優しい。どこまでも優しい。優しいからこそ、優しすぎるからこそ、俺の心を逆立てた。
「こんなの
俺は絶叫していた。だって先輩はもっと
「
そこには俺の様子をさも可笑しそうに見つめる
『キャラクターの
「僕はいつどのタイミングで何が起きればこういう性格(キャラクター)になるというパターンをすべて
「だから全ての性格(キャラクター)を即座に再現可能なんだよ」
「ちなみにそれは、君と愛し合った後のミサキ先輩ね」
「なめんな、きさまあ! テメエは全てを創れると思っているが、実は俺達の
「物語のある世界なんか滅んでしまえ」
俺は全てを呪い、世界から物語を消そうとした、何故か、はっきりとそれが出来るような気がしたからだ。
そこに、まったくもって
「まったく騒がしいでありんす」
「そうだね、ピョンちゃんはやはりこうでないと」
そこにはヌシと並び立っている先輩の姿。
「ほんものだな……やっぱ先輩容赦ない」
「いやあ、面白かったよ、君たちの
先輩は読み手になったせいで変わってしまった。
「ほんとーに、ピョンちゃんを見てると面白い(飽きない)なあ。ピョンちゃんのあわてふためき具合を見ていると、製作者は私だけでは無いと、苦労してんのは私だけでは無いと思えたよ。なんか安心して、自分は孤独じゃ無いと思えてさあ……」
先輩の言葉を最後まで聞くことは叶わなかった。
「がっ」
「まったく、きみは、
「――――いま、まだ本気出していないだけ」
ぼやけた意識の中、神の
「
『
「呼んでねえ、呼んでねえ、お前はブンシュの海で人間の物語でも貪っていろ」
『つい、今しがたほとんど喰ってしまったでありんす』
『また、物語が
「まさか、最近作家の
俺の疑問にヌシはテヘッと舌を出しながら、何でも無いことのように告げた。
『うっかり呼び寄せすぎたでありんす。
「きさまあああーーーー!」
「まあ、落ち着け。……なっ、
「本当にこの女は恐ろしいまでに『
「いまでは、創らなきゃ良かったとさえ思う。でも無理だった。だって寂しかったんだもん」
そして語られる
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