【完結】文書(ぶんしょ)ロイド文子シリーズ原典 『サッカ』 ~飽話(ほうわ)の時代を生きる皆さんへ~ 俺は何が何でも作家になりたい! そう、たとえ人間を《ヤメテ》でもなぁ!!
【第16話】壊れた世界で共に踊ろうか文子(ヨシナリさんを喰った果てに)
【第16話】壊れた世界で共に踊ろうか文子(ヨシナリさんを喰った果てに)
「ーーっ!」
叫びたいほどの衝動なのに、力が湧いてこない。
「俺は……独りだ」
かろうじてそう呟いた俺はただ、力なく立ち尽くしていた。
「俺はまた失ってしまった」
「マスター、お気を確かに」
慰めてくれる文子、だが俺は冷たく言い放つ。どうしようもなく。
「お前は
「そんな……マスター」
動揺する文子。当然だ。俺ならこんな主人は見限る。
「うるせー! お前に俺の気持ちなんて分からないよ」
だが、俺はかろうじて吹き出した感情のままに
「創ったことの無いお前にはなっ!」
決定的な一言を言ってしまう。
「同志は無理でも
強い意志の宿った瞳で見つめられ、思わずたじろぐ俺。
言葉に
「なにがあろうと寄り添い続ける……創れなくとも、それが私にだけにできる唯一ですから」
文子はどこまでも優しかった。
「ははは……嘘くせぇんだよ」
それが、かろうじて
「ごめんな……
俺は文子さえ
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