06_クリスマスについて、心を痛めいてる事

 今の時代、世間で一般に行われているクリスマスの儀式は、もともと意味の有った何かが全く無意味に形骸化したものだと思います。

もみの木、星の飾り、リース、ターキーを食べる事、プレゼントをしあう事等、今でも続く儀式。全てとは言わないけれどほとんどはもとの形から大きく変わった、あるいは元々あった何かの形だけを表したもに過ぎません。大体キリスト教とクリスマスの関係からしてもともとはほとんどこじつけの恣意的なものですし。


カーゴ・カルトってご存じですか?

そうそう。第二次大戦中、南方の島で、アメリカ軍が物資を投入するのを見た現地人が、軍が引き上げた後もまたアメリカ人が天から現れて物資をくれないかなぁと思って木の枝などその辺にあるもので空港とか管制塔とか、そっくりの模型を作って待ち惚けていたという話です。


本当にソックリに作っていたんですよね。それっぽく作った滑走路には木でできた巨大な飛行機模型を並べて、その横には木で櫓を組んで管制塔もどきを作って、そこの管制塔係の人は木でできたヘッドフォンを付けていたんだそうですよ。

笑っちゃいますよね。でも、その人達の気持ちを考えると笑い事じゃないですけど。


今のクリスマスって、傍から見るとカーゴ・カルトの人達が作った模型のように実態のない、ただの模型だと思うんです。まあ、誰も本気にしていないだけマシですよね。

あ、いや、熱心なクリスチャンと親のプレゼントを期待している子供には申し訳ない。儀式を行う人は、儀式は実態ではないことを知りつつ執り行っているのでしょうし。


 それから、なんと言いますかこれは本当に私の心を痛めていることなんですが、親がその実態の無いクリスマスプレゼントを餌にして、自分の子供を支配する道具に利用しているという事が残念でなりません。良いことをするとプレゼントが貰えるというやつです。そうやって、親の都合の良いように自分勝手にサンタクロースが語られている。


僕はね、親は親、サンタクロースはサンタクロースだと思うんですよ。それが何で、親がサンタさんの替わりにそうやって語るんでしょう? 親ってサンタクロースの預言者ですか? それに、人とサンタクロースとの関係は個人的な関係じゃないですか? どうしてそこに割り込んでくるの? 大体親自身、本気で信じていないのでしょう? 自分が信じていない事なのに、子供に信じる事を強要しないでよ? そうやっていつまでも子供を操るつもりですか?


・・・済みません熱くなってしまいました。しかし、そう思います。


 そして、これは二重の意味で悲しい事です。つまり、そういう親の嘘はいつかはバレます。そうですよ嘘なんですから。

そうしたら、子供はがっかりですよね。今まで本気で信じて、自己犠牲の道を歩んできたのに。自分が本当はしたかったことを諦めて、サンタさんが良いという事を、サンタさんの為だと信じて行ってきたのです。

なのにですよ。それが、希望が偽りなら善悪の基準でさえ単に親が考えた偽りだったなんて、知った日には脱力するじゃないですか。自分の人生は何だったのだろう? 多分、悔しいですよ。怒りますよ。恨みますよ。性格が歪みますよ。


それでね。私がここでもっと重要な問題だと思うことなのですが、そのような体験をしてしまった人は、本当のサンタクロースを知ることが出来ないのではないかという事なんです。そこを心配しています。

偽りのまがい物に騙された、と感じている人は、本物を目にした時それを本物を見分ける事ができるでしょうか? むしろ、その分野のものは十把一絡げに全部ウソだと思って避けてしまうのではないですか?

私に言わせるのなら、それは本当に、極めて残念なことです。


更に悪い事を想像すると、偽物が作った心に空いた穴を別の偽物が埋めてしまいかねないだろうか、カルト宗教とか、悪質なオンラインサロンとかに時間と金を貢いでいる人たちの中には、子供の頃親に騙されて、ニセサンタクロースを信じていた人が多いんじゃなぃかなぁ。とまあ、これは根拠のある話では有りません。でもなんとなくそんな気はするんですよね。

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