第23話枝とチンピラ釣り勝負
ミトア「宿を探しましょう!」
アグニ「ウマイ匂い飯だ」
ボロ「そうだな」
ミトア「はい…」二人の鼻に連れられて木で浮いた道を進んで行くと、
水面に浮いた木の土台の中央に屋根だけで壁の無い飲食店がある、店内で食事をしている客と店の周囲で数人が釣りをしている店に着く
ミトア「釣り?」
アグニ「何してんだ?」
ミトア「釣りですね、あの棒の先に糸がついてて、その糸の先に餌を付けて魚を獲ってるんです」
アグニ「手で獲った方が早いだろ」
ミトア「入ってみましょう」
膨よかな女性「あら、いらっしゃーい!」
ミトア「ここって、お食事できますか…?」
膨よかな女性「出来るわよ、ただ…」女性が竿を手に取る
膨よかな女性「自分で釣った魚をね!」竿を差し出して来る
アグニ「なんで俺がこんな事しなきゃいけなんだ!」
ミトア「たまにはいいじゃないですか」
アグニ「面倒臭えな…!」場所を取り三人で釣りを始めていた
ボロ「フッ心配するな儂が釣った物を分けてやる」
アグニ「俺がボロに負ける訳ねえだろ」
ボロ「気にするな、分けてやると言っている」
アグニ「俺がお前に負けるわけねぇんだよ!」
ボロ「何をー!」
アグニ「なんだよ!」
ミトア「見て下さい!釣れました〜!」ミトアがチョウゼンウオを釣り上げる
アグニ「はぁー!?なんでお前が!」
ボロ「なんだと儂より早く釣るなど!」
ミトア「お二人は釣れないんですか〜?手で獲る事は出来ても釣りは出来ないんですね〜」薄ら笑いを浮かべ挑発するミトア
アグニ「見てろよ!」
ボロ「儂の力を見せてやる!」
アグニ「お!来た!」
ボロ「なんだと!…お!儂も掛かったぞ!」
一時間後…
アグニ五匹、ボロ五匹、ミトア、四十六匹
ミトア「そろそろご飯にしましょうか」
アグニ「なんでこいつだけ…!」
ボロ「納得いかぬ!」
ミトア「まあまあ、お二人は私の!…お魚分けてあげますから」ニヤニヤしながら言うミトア
アグニ「グルル…!」
ボロ「うぬー…!」モヤモヤが残る二人と食事を取る
アグニ「くっそー…ウマいな!手で獲りゃ一発なのに…!」
ボロ「美味だな…!こんなまどろっこしい…!」
ミトア「お二人共、こういう形で人の文明を学んでおいた方がいいのでは?」
アグニ「いらねえだろ」
ボロ「必要無い」
ミトア「ですが、いずれ私が寿命で居なくなれば、どうやってお店で食事を取るんです?」
ボロ「ッ!そうか!人には寿命があるのか!忘れておった!」
アグニ「お前死ぬのか!なんで死ぬんだよ!」
ミトア「ボロさん失念してたんですね…」
ボロ「うーむ…そう言われれば学んでおいた方が良いのか…?」ある様な無い様な首を傾げるボロ
ミトア「そういえばアグニさんは一応、魔人ですよね」
アグニ「知らねえ」
ミトア「…」呆れて言葉も出ないミトア
ボロ「おそらく、そうだな」
ミトア「失礼かもしれないんですが、じゃあ寿命があるはずじゃないですか?だいたい種族にもよりますが、長いとしても三百年から四百年程では?」
ボロ「おそらくだが儂と混ざったせいであろうな、老化などが見られん」
ミトア「へぇ〜そうなんですね、もうお二人に驚く事がなくなりましたよ」食事を取り終わる三人
ミトア「じゃあ宿へ行きましょうか」
アグニ「待て!」ボロ「ならぬ!」
ミトア「どうしたんですか二人共、竿をガッチリ装備して…」二人が竿を持っている
ボロ「アグニに勝つまでは終わらん!」
アグニ「ボロをぶっ飛ばす!」
ミトア「しょうがないですね〜お店閉まるまでですよ」
アグニ「俺が勝ーつ!」
ボロ「儂の勝ちは決まっている!」
ミトア「私、疲れたので、もう見てますね」
アグニ「いや、お前もやれ」
ボロ「そうだぞ、ミトア勝ち逃げは許さん」
ミトア「え〜!腕疲れましたよ〜!やるなら勝手にやればいいでしょう」
ボロ「真面目にやらぬと儂らと夜の空を空中散歩だぞ」
ミトア「この前、そういう事はしない約束したでしょう!」
アグニ「しゃ!やるか!」
ボロ「魚なんぞに負けられぬ!」
ミトア「無視ですか!」
三時間経過…
膨よかな女性「あんた達、釣り場はそろそろしまいだよ」
ミトア「だそうですよ、お二人」
アグニ「くっそ!ムカつくなー!」
ボロ「何故だ魚類如きが!」アグニ十八匹、ボロ十八匹、ミトア百五十匹
ミトア「魚も食べられたい人を選ぶんでしょう、食事にしますよ」
アグニ「ムカつく…!」
ボロ「うぬー…!」釣れた魚を調理してもらい食事にし、三人は宿へ
ミトア「では私はこの部屋なので、それと明日は朝出られないですよ」そう言い部屋に入って行くミトア
ボロ「出られない?」夜になり就寝
※…後書き
2/2に一話目冒頭部に
二千年前の様子的な物を追記させて頂きました。
ストーリーの変更や影響等ございませんが
現在読んで頂いている方
勝手な改変で申し訳ありません
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