第16話謎の生物、浮遊劇

年配の男性職員「あり得ない!完全に死ん」

謎の生物「ーー!」謎の生物が浮き上がり、聞き取れないが頭に響く鳴き声をあげる


ミトア「…!」

ミトア(え?!声が出ない!)周りを見るとアグニとボロ意外が皆、口をパクパクさせ何かを叫ぼうとし、飲み込めない状況に混乱している 

謎の生物「ーー…」

ミトア「…う、あれ?声がでる」謎の生物がアグニとボロを見る

アグニ「あんだ?もっかい喰われてえのか?」

ボロ「望み通り食ろうてやろう」

ミトア「だ、ダメです!ご飯はもう食べたでしょう!」アグニとボロを止めるミトア 

アグニ「お前邪魔をす…!あー!」謎の生物が少し静止した後、突如フッと消える

アグニ「おい!ボロあいつどこ行った!」

ボロ「うーむ…儂でも探せん…星の外へ逃げたのやもしれんな」

ミトア「だめですよ!必要以上に食べたりしちゃ!」

アグニ「何言ってんだ!いくら食っても減らねえ奴なんだぞ!」

ミトア「まあ、確かに解体した筈の腹部なんかも再生してましたけど…」

アグニ「ほら見ろ!」

年配の男性職員「あんたら怪我は?」

ミトア「あ、はい、無いです、大丈夫です」

年配の男性職員「いやーこの歳になってあんなに奇妙なモン見るとわな」

ボロ「儂も長年生きとるが初だな」

若い男性職員「し、支部長!」作業場にいる職員の一人が叫ぶ

支部長「なんだ?」

ミトア(この人、支部長なんだ…)

若い男性職員「カ、カ、カナダリアの!素材が無くなってます!」作業場にまとめてあった筈のカナダリアの素材だけが綺麗に消えている 

支部長「なんだとー!」一大事に声を荒げて駆け寄る

支部長「な、なんという事だ!」

ボロ「あの生物の仕業だろう」

ミトア「もしかしたら自身の再生に栄養として使ったのでは」

ボロ「その可能性は高いな」

支部長「すまない、ギルドに任された素材を守れず!」

ミトア「いやいや!いいですよそんなの!」

支部長「しかし任されたのはこちらの問題…!」

ミトア「いやいや!元の元凶はそもそもこっちなんで、本当に!大丈夫です!」焦り支部長を宥めるミトア

ミトア「いいんですよ、どうせこの人達が腹減ったとかなんとか言って、また獲りに行くので」

アグニ「お前…馬鹿にしてんのか」

ボロ「そうだ、食欲に負けて行動するのはこいつだけだ」

アグニ「あんだと!」

ボロ「本当の事であろう!」

ミトア「こんな所で喧嘩しないでください〜!」

支部長「わかった、なら今回は甘えさせてもらう、ただ何か有ればいつでも頼って来い!」

ミトア「ありがとうございます!…にしても、あの生物はなんだったんでしょうか?」

支部長「わからん…見当もつかないな…」

アグニ「食いもん無くなったら、なんか食いたくなって来たな…」

ボロ「そうだな」

ミトア「いや、そうだなって…意味わかんないですけど…」

アグニ「獲って来るから待ってろ!」そう言って作業場の大きい扉から飛んで出て行く

支部長「あの魔人もさっきのに劣らず謎の生物だな」

ミトア「やっぱそうですよね…」

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