仏滅に、憐憫を射た

 昨夜の帰宅は午後9時頃になった。疲れた。精神の疲労が酷い。今週は腹立たしいことが頻発するイヤな週であった。どうも運勢が衰えているらしい。ともあれ、俺にとって、最大の不快要因は人間(馬鹿な他人)である。なるべく関わらないようにしているのだが、あちらから関わってくるのだからどうにもならない。まったく面倒なことだ。


 浴室に行き、温水を浴びた。体を拭き、衣服を身に着けた。居室にウイスキーとミネラル水を持ち込んだ。炬燵に入り、薄い水割りを作った。

 もうひとつの愛機、ニンテンドーDSを起動させた。呑みながら、その後の冒険を再開した。今夜は時間に余裕があるので、大敵ダークドレアムに二度目の挑戦を仕掛けることにした。部隊編制は次の通りである。


第一陣(斬り込み隊)として、


アルゴス〔盗賊〕レベル78/HP616/武器:ラミアスのつるぎ

ガンダル〔バトルマスター〕レベル77/HP850/メタルキングのけん

コロサス〔バトルマスター〕レベル73/HP722/はやぶさのけん

ゾルドバ〔パラディン〕レベル74/HP527/武器:きせきのつるぎ


第二陣(後詰め)として、 


パプリカ〔盗賊〕レベル77/HP441/武器:きせきのつるぎ

ジャコン〔パラディン〕レベル72/HP576/武器:きせきのつるぎ

バビロン〔バトルマスター〕レベル63/HP520/はやぶさのけん

ムガール〔レンジャー〕レベル68/HP356/オリハルコンのキバ


 ドレアムさんに会うためには、怪迷路の一番奥にある「祭壇の間」に行かねばならない。出発の前に、先日もらった「ゴスペルリング」をコロサスに装備させた。これをつけていると、徘徊魔群の出現率がゼロになる。重宝なアイテムだが、重宝過ぎて、こういう時しか、使う機会がない。


 第二の対決は、20ターン以内で勝利を得ることができた。戦闘後、異色のビッグイベントが始まる。大魔王と破壊神の激突である。なかなか面白い展開だが、同時に退屈でもある。無惨に敗北する前者に憐れみを感じた。前者を喰らい、後者も喰らった。最早、アルゴスチームの敵はどこにも存在しない。それは「世界最強の怪物」が誕生した瞬間でもあった。〔15日〕

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