ご褒美と団欒と【天正17年1月上旬】


「小一郎殿がね、紀之介たちを連れてきてくださったのよ」



 扇子で口元を隠して、寧々様がくすくす笑う。



「貴女ったら、ずっと紀之介に会いたがっていたでしょう?

 だからちょうどいいと思ったの」



 ね? と寧々様に微笑みかけられた秀長様は、私へ軽く片目を瞑った。

 神かな、秀長様。紀之介様をご用意してくれるなんて、人の心がわかりすぎている。

 こっそり祀っていいですか。恋愛の神様として。

 感謝の気持ちいっぱいに頭を下げさせていただいて、紀之介様へと向き直る。

 正装である直垂を身に纏っている紀之介様は、やっぱりかっこよかった。

 普段帯びている柔らかな雰囲気がぎゅっと引き締まっているような、と表現したらいいのだろうか。

 中身は変わらず紀之介様なのに、穏やかさよりも凛々しさが強調されている。

 たぶんこれ、令和にあった制服三割り増しの法則と似たやつだ。

 澄みきった水面のような秘色と襟元から覗く下の濃紺のコントラストも、それを助長している気がする。

 夏の早朝に吹き抜ける風のような、紀之介様の人柄に似合いすぎているのだ。

 そのせいで自然と視線を吸い寄せられて、するりと胸を吹き抜けていく。ほんのわずか、火照りを残して。

 うん、最高のご褒美。これ以上ないってくらい、紀之介様がかっこいい。かっこよすぎて惚れ直してしまう。

 満たされた心持ちで見つめていると、くすりと紀之介様が笑みをこぼした。



「新年おめでとう。息災だったかい?」


「はい、新年お慶び申し上げます。

 紀之介様も、ご息災のご様子で……」



 ありきたりな新年の挨拶を交わす。

 でも、紀之介様と交わせたというだけで、柔らかなものが心から溢れていく。

 私を瞳に映して、紀之介様は目映げに目を細める。

 その面差しは凛として、健康そのものの色と艶を取り戻していた。

 温泉での治療に効果があったんだ。

 手紙で聞いてはいたけれど、この目で確かめてようやく実感できた。

 安心と嬉しさが、胸の中でないまぜになる。



「まことに本復なされて、よかった」



 言いたいことをたくさんあるのに、そう言うので精いっぱいだった。

 いますぐ駆け出して、広い胸に飛び込みたい。

 甘い衝動に駆られるけれど、この場には寧々様たちもいる。

 きちんと線を引かなくてはならない。紀之介様のためにも、自分自身のためにもだ。

 わかっている、けれども。

 見つめ合うだけじゃ、全然足りない。



「おい、いつまでやっておるのだ」



 ふわふわしたとろけるような心地が、横柄な声に粉砕される。

 紀之介様も私も、笑みを忘れて固まる。

 この嫌な意味での絶妙さって、まさか。

 そう思ったのと、ほとんど同時。紀之介様の陰から、冷たく整った顔が生えてきた。



「腑抜けた顔を殿下と寧々様に晒すな、馬鹿め」



 やっぱり石田様ァ!!!

 わかってたよ! ここまで上手く空気を読まないのはこの人しかいないもんな!!

 てか、いつからいたの? なんでここにいるの??

 うんざり半分、疑問半分。うっかり頬を引きつらせてしまったら、色の薄めな双眸にじろりと睨まれた。

 出そうになった小さな悲鳴を飲んで、なんとか微笑み直す。



「……ごきげんよう、石田様もいらしたんですね」



 喋るまで気づかなかったわ。紀之介様の体で隠れ切っていたからさ。

 石田様ってわりと背が高くないし、細めだから人に埋もれやすいんだよね。

 代わりに自己主張が激しいから、存在感はうるさいけど。

 そのへんを匂わせた愛想笑いに、石田様の眉間が寄った。



「某が居て悪いか」


「いや、そういうわけではありませんが」


「ではどういうわけだ。

 さては周りに気を配っておらぬのか?

 寧々様の女房ともあろうものが」


「えっと、気にできる心持ちでは少々なくて」



 紀之介様の登場に全部持ってかれちゃったんだって。

 普段ならこんな醜態を晒すことはないよ。本当だよ。

 語尾を小さくする言い訳に、石田様は盛大なため息を返した。



「しっかりしろ、もうお仕えして一年以上経っておるのだろう」


「……はい、心掛けます」


「年も明けたというに、もう少し大人にならんか」



 正論すぎて言い返せないのがむかつく。

 いちいちごもっともなのが、ほんっっっと腹立つ。

 石田様は今年もだめだ。口の鋭さが冴えてきてすらいるんじゃないだろうか。

 私のことを言うなら、石田様も大人になってよ。

 とうとう三十の大台に乗ったくせにっ! 丸くなれっ!!



「なんだその不満そうな顔は」



 反論できない代わりに睨み返してやる。

 冷たい石田様の目が、ますます冷たくなった。



「まったく、いつになったらお前の粗忽は治る、っぐぅ!?」


「佐吉はもう黙ろうな」



 あきれをたっぷり含ませた太い声。

 ぬっと現れた拳が、石田様の後頭部を小突いた。

 わりと痛い音とともに、石田様が前のめりに畳へ沈む。

 その向こうから、巨躯を折りたたむように屈めた人の顔が覗いた。

 


「まあ、福島様!」


「おう姫さん、一瞥以来だな」



 にっと快活な笑みを福島様が浮かべる。



「新年おめでとうございます、

 まことにお久しぶりでございますね」


「本年もよろしくな、去年の正月だったっけか」



 わ、何気に一年振りだ。正真正銘のひさしぶりじゃん。

 お正月にお祖父ちゃんの家でしか会えない、遠方の親戚並みのレアさだ。

 寧々様に会いにくる福島様の奥様から時々近況は聞いてたけど、お元気そうでよかった。

 「禁酒をさせる良い手はないかしら?」って真顔で奥様に相談されていたので、わりと心配だったのだ。



「いつごろ上洛されたのですか?」


「昨日だよ、小一郎様のお供をしてきたんだわ」


「大坂で市松殿や虎とも待ち合わせてね」



 沈んでいる石田様を起こしながら、紀之介様が言う。

 納得。みんなで秀長様に引率されて来たから同席しているわけね。

 それと今混じった知らない方の名前、もしかして福島様の隣にいる方のことだろうか。



「ああ、虎は君とまだ顔を合わせたことはなかったね」



 気付いた紀之介様が、虎、とその男性に声をかけてくれる。

 背は紀之介様と同じか少し低いくらい。けれど体の厚みは、福島様と変わらないほどある。

 動かない石田様を追っていた視線が、こちらへ動いた。

 面倒そうだったその表情が、くるりと変わる。

 目尻が上に跳ね気味の目に興味の色を宿して、私を映した。

 


「こちらは加藤主計頭殿、俺たちの古馴染みだよ」



 あっ、紀之介様のお友達の方だ!

 石田様経由で、去年に紀之介様の禁煙についてお手紙を差し上げた方々の一人!

 すごく長文の、紀之介様の容態と私の素性をうかがう内容の返信を送ってきた加藤様!!

 あの人が、この人かあ。



「お初にお目にかかります、粧と申します」



 頭を下げながら、手紙の印象とだいぶ違う姿に驚く。

 加藤様からの手紙は筆運びが端正で、文面の言葉選びはかなりストレートだった。

 どうにも石田様を連想させる雰囲気があって、すっかり線の細い官僚タイプの人と思い込んでいた。

 それがまさかまさかの、ラガーマンタイプとはね。石田様くらいなら片手でひねれそうだ。



「虎、あちらは山内伊右衛門殿の姫君で」


「知ってる」



 私を紹介しようとする声に被せるように、加藤様が口を開いた。



「お前の嫁だろ」



 この場の空気が硝子だったら、たぶんすごい音がして割れたと思う。

 やたらと自信に満ちた断言に、うっかり顔が引きつる。

 もしかしてあの手紙で勘違いしたんですか、加藤様。

 でも、誤解を招くことは書かなかったよね?

 私は寧々様の女房で、寧々様と東様の意向で紀之介様のお世話をしている。

 親しくしていることは、寧々様たちもご承知の上で疚しい関係ではありませんって。

 たったそれだけの内容を、なんでそんな解釈をしちゃったんですか。



「おい、虎」



 紀之介様が硬い声で加藤様を呼ぶ。

 私と似たような顔だ。表情筋を無理やり動かして、平静をよそおおうとしている。



「違うのか?」


「違う、与祢姫は俺の妻ではない」


「でもお前さあ、

 大坂からこっちに来るまで口を開けば与祢与祢ばっかりだったよな」


「……しょっちゅうは言ってない」


「じゃあなんだったんだよ。

 昨日一刻もオレらを捕まえて、土産選びに付き合わせたのは」


「俺が悪かった、だから妙な思い違いはやめてくれ」



 紀之介様の言葉尻を強めにした訂正に、私もがくがく頷いて同意する。

 実際のところ紀之介様のお嫁さんの座は狙っているけれど、悲しいかなまだ違う。

 紀之介様を振り向かせないことには実現しない、淡い夢のまた夢なのだ。

 ゆえに今年の目標は、可愛い娘みたいな何かからの脱出を掲げています。

 あ、でも。紀之介様、私の話をいっぱいしてくれてるんだな。

 お土産も一生懸命選んでくれていたなんて嬉しい。

 大事にされるって良いものだね……へへ、幸せ……。



「市松、どういうこと?」



 必死で否定する私たちをきょとんと見比べ、加藤様は軽く首を捻る。

 福島様は顎を撫でながら、目尻が垂れた双眸を加藤様へ流した。



「まだってことだよ」


「市松殿っ」



 すかさず噛みつく紀之介様の頭を、福島様の手が後ろから掴む。

 折烏帽子ごと乱雑に撫で回し、紀之介様の抗議をさくっと封じてしまった。



「やめ、何をっ」


「はいはい、わかってるって、なあ?」



 私へ意味ありげに目配せしながら、福島様がにやりとする。

 何やら目で語りかけられるが、私は目を逸らした。

 救いを求めてみても、寧々様や竜子様、秀吉様はおかしげに眺めるばかり。

 困惑気味のお藤様の肩に顔を押し付けた秀長様は、すでに死にかけのコオロギだ。

 石田様は殴られた痛みのせいか、再起動できていない。

 味方が、一人もいない。両手で視界をおおって俯く。泣きたい。



「おはなー!」



 カオスに片足突っ込んだ空気に、可愛らしい声が響いた。

 驚いて手を下ろす。秀長様の膝の上にいた菊姫様と目が合った。

 こぼれそうなほど大きなおめめが、きらきらとしている。



「よねひめ! おはな!」



 舌足らずな言葉とともに、お藤様の制止を振り切った菊姫様が走り出した。

 とてとてと、私に向かって一直線に。

 あぶなっ!? 慌てて腰を上げて菊姫様に駆け寄る。

 手を差し伸べると、菊姫様が倒れ込むように抱きついてきた。

 三歳児とはいえ、一〇歳児が受け止めるにはそこそこ重い。

 重量に負けかけつつ、尻もちをつくようにしてその場に座った。



「よねひめー」


「菊姫様、大事ございませぬか?」


「なーい!」



 菊姫様はご機嫌で、きゃっきゃと擦り寄ってくる。

 よかった。よかったけど、やっぱり重い。

 体勢を直そうとする私をよそに、菊姫様はもぞもぞ動く。



「わっ、と!」


「きれいねえ、おはなだねえ」



 ちっちゃな手が私の髪に触れる。

 正確には、伸ばした横髪とハーフアップの結び目に。

 そういえば今日は、ヘアアクセを付けてたわ。

 ペールピンクの牡丹の花飾りと、細いオフホワイトのリボン。

 どちらも薄い絹で作られていて、ふわふわひらひらで可愛い。

 これが菊姫様の気を引いちゃったのか。



「よねひめ、おひめさまねえ」



 にこにこと菊姫様がおっしゃる。

 当たっているけれど、菊姫様がこの場で一番のお姫様なんだよ。

 なんて野暮は言わずに微笑み返して、乱れた髪を直して差し上げた。



「菊っ」



 焦りを含んだ声と一緒に、白い手が菊姫様の後ろから伸びてきた。

 まだ笑っている秀長様を転がして、やっと追いついたお藤様だ。



「こちらにおいでなさい、与祢姫が困っていますよ」


「やー!」


「お行儀良くして、ね?

 殿下や北政所様もおられるのよ?」


「やーあー!!」



 いやいやしながら菊姫様が私にしがみつく。

 本気で暇で、もうじっとしていたくないらしい。

 大和郡山城でもこんな感じだったな、菊姫様。

 妹の三八みや姫様が生まれたからかなあ。ちょっと赤ちゃん返りしているのかも。



「菊姫様」



 かわいそうになって、横髪の片方から牡丹の花とリボンを外す。

 花飾りの留め具のUピンの先を曲げて、危なくないようリボンで巻く。

 そうしてから、しがみつく菊姫様のお手に握らせた。



「おはな!」


「差し上げますから、母上様とお戻りくださいまし」


「うんっ、あいあとっ」



 菊姫様はパッとお顔を明るくして頷く。

 あっさり私から離れて、お藤様に抱きついた。

 ふわふわの牡丹を片手に、とってもご機嫌だ。

 そんな菊姫様とは対照的に、お藤様の下がり気味の眉はますます下がってしまう。



「無理を申してごめんなさいね」


「いえ、金具で怪我をなされませぬよう、

 お気をつけくださいませ」


「ええ、そうするわ。ほんにごめんなさいね」



 心の底から申し訳なさそうにお藤様は頷く。

 世の小さなお子様のお母様らしい行動だが、天下人の弟の正妻とは思えない腰の低さだ。

 お藤様、もともと大和のお寺で慎ましく暮らしていた尼さんだったからかな。すごく控えめで大人しい。

 いつもどこか所在なさげで、薄幸の美人みたいな風情がある。

 こんな女性ひとをいきなりお寺から連れ出して、なかば強引に娶るとは……。

 秀長様、何を思ってやらかしたんだろう。

 私の知るかぎりではお二人とも穏やかに愛し合っておられるが、そこへ至るまでの経緯を想像するのはちょっと怖い。

 席に戻る菊姫様たちを見送ってから、私も腰を上げる。着物が乱れたし、軽くでも直さなきゃ。

 


「また大きゅうなったもんだ」



 打掛の裾を直していると、しみじみした呟きが飛んでくる。

 正面の秀吉様が脇息に頬杖を突いていた。

 私の立ち姿を上から下まで、ゆっくり眺める眼差しは穏やかだ。

 珍しいことに、あまり性的な感じはしない。若君が生まれて、女好きが少し落ち着いたのかな。

 だとしたら寧々様や竜子様の心もやすらぐので、ありがたいことなのだが。

 


「お与祢ももう一〇ですからね」



 寧々様が扇子で口元を隠して笑う。



「ここからあっという間に大人になるわよ」


「北政所様や妾が与えた着物も、

 すぐ寸足らずになるのでしょうな」


「正月から着せているあの打掛なんて、

 作らせている間にお与祢の背が伸びてしまったものね」


「まことに喜ばしいのやら、困ったものなのやら」



 仕立て直しが大変だった、と竜子様が苦笑まじりに寧々様へ相槌を打つ。

 ごめんなさい、寧々様、竜子様。お正月の晴れ着のお直しを急がせる事態になって。

 私も想定外だったんだよ。紀之介様のお側にいた間に、一寸約三.三センチ以上も身長が伸びちゃうなんてね。

  


「おなごの成長は早いもんだなぁ」



 秀吉様はしみじみと、感慨深げにおっしゃる。

 宇喜多家へお嫁に行かれた豪姫様を思い出されているのだろうか。

 横へ皺を刻んで細める目が、ことさら優しげになる。私や松菊丸たちを見守っている時の父様そっくりだ。

 一欠けらの残酷さも、冷たさもない。ただただ柔らかくて、温かい。

 このところ、秀吉様はこんなとても安心できる表情をされることが増えた。



「できれば、もっと早く大きくなりたいのですが」



 気がゆるんで、つい、本音を出してしまう。

 意外だったのだろうか。おや、と秀吉様が眉を片方動かした。



「お与祢ちゃんは大人になりたいんか?」


「今の私では、できないことが多いですから」



 隠すことでもないから、素直に肯定した。

 私は可能なかぎり、速やかに大きくなりたい。

 大人になれば楽しめるメイクやファッションの幅が広がるし、他人に見くびられなくなる。

 きっと御化粧係としても、女房としても、もっと寧々様のお役に立てるようになれる。

 だから、立派な隙のない大人になりたいのだ。

 そう言うと、秀吉様はひときわ柔い笑みを浮かべた。



「忠義者に育ったなあ」


「寧々様のためになれることが、私の幸せでございます」



 寧々様は何も言わず、満ち足りた笑みをこぼした。

 それが嬉しく思える分だけ、後ろめたさも感じた。

 胸の奥深くにそれを隠して、目の端に紀之介様を映す。

 私は早く、この人紀之介様に相応しい女になりたい。

 十五歳の差が埋められないなら、身体だけでも大人になりたい。

 背がぐんと伸びて、目線の位置がずっと高くなれば。

 しゃがんでもらわなくても、簡単に目線を合わせられるようになれば。

 あの瞳に映る私が、小さな娘ではなくなるんじゃないかって、夢を見てしまうのだ。

 


「そぉか、そぉかぁ……うーん……」



 大きな息を吐いて、秀吉様がもう一度私をじっくり見つめて口を開いた。



「そんなら背ぇばっかりでなくて、きちんと他も育たんとだめだぞ」


「は、はい?」



 掛けられた言葉の意味を考えて、一瞬反応が遅れた。

 秀吉様が上座から降りて、あっという間に距離を詰めてくる。

 逃げなきゃ。思うのに、身体が動かない。

 満面の笑みの秀吉様の腕が、浮かせかけた私の腰を絡め取って引き寄せた。

 長い指の大きな手が見事なさりげなさで、するするといまだ慎ましい胸とお尻を撫でる。






「大人になるなら、もそっとここらの肉付きをようせんとな!」






 秀吉様以外全員の呼吸が、止まる。

 平常運転の高笑いに負けない私の悲鳴が迸ったのは、三秒後のことだった。

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