第39話 一人暮らしの生活費

 目の前には、ふくよかなマダムが座っていた。

 あ、あなたは…ロリちゃんが熟女になった!!

「お久しぶりです。ニートさん」

 ど、どうして、ロリさんに…?

「お金の話をしようと思ったからです」

 そう言って、ロリさんは優雅にティーカップで紅茶を飲んだ。

「では、前回のお話の続きよ。ここにニートさんの過去の給料明細があります」

 ひ、ひぇ~~~~いきなり…。心の準備が整っていないんですがぁ…!


『給料金額 14万5千円に対して、4つの税金が引かれるの。

 源泉所得税 -4千8百円

 雇用保険料 -450円

 社会保険料 -2万円

 住民税   -5千円

 手元に残るお金は 11万4千750円』


「前の話のときは、ここまでだったわね」

 は、はいぃ…。


『ここから生活費を出すのよ

 家賃3万円

 水道1260円

 ガス3500円

 電気3000円

 これが最低限の生活ラインね。


 携帯代7000円

 ネット代5000円

 食費や日用品など5万円


 残り残金は1万8千円ほどになるわね

 貯金するの難しいから、もうちょっとお給料が欲しいところね』

 こうやって、見るとひとり暮らしって、お金がかかるなーっと思います。

「給料20万ぐらいもらっていたら、そこそこ余裕のある生活できると思うわ」

 うーん…たしかに。

「あと、住む人が一人増えるだけで、お金の負担も半分になるからね」

 恋人同士の同棲や、友達とのシェアハウスって実は経済的に良いんですよね…でも、私は他人と暮らすとストレスがたまる。

「人それぞれだから、いいのよ。それじゃあ、お次は実家で暮らす独身編ね」

 え?それもするの??

「大事なことだからね」

 あわわわ。

「それでは、ニートさんの実家の生活費について語ってくださいな」

 は、はい…。え、えっとーですね。

 実家に住むことで、家賃、水道、ガス、電気、食費日用品、ネット代を免除されています。携帯代やそのほかの税金の支払いは別々にしてる。その代わり生活費として3万円、お母さんに払ってます。正直、実家以外に、そんな破格の値段でおじさんを住まわせてくれるところないもんね。10万ほどかかるところを、3万円だから、助かってるよ。

「お金に余裕ができるまで、実家に住まわせてもらうのも手段の一つよね」

 もし、仕事場が実家の近くだったら、給料が高くなるまで実家に住むのも手だと思います…。

「一人暮らしを始めるとき、どのくらい貯金があれば大丈夫?」

 えー…私の場合ですが、引っ越し、家賃の敷金(だいたい家賃の三か月分払わないといけない)、自分用の電化製品やベッドや棚の購入で20~30万ぐらい使ったから…余裕をもって50万ぐらいたまったら、一人暮らしできるんじゃないかなー。

「なにかの参考にしてもらったら、嬉しいわね?ニートさん」

 はい。一人暮らし尻込みしてる若者に。やっぱり一度は一人暮らししてみるべしっとおじさんも思います。実家のありがたみが骨に染みたので…。

「ふふふ…一人暮らしって、楽しいものね」

 確かに。大変ですけどね。楽しかったですよ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る