第42話 謙遜するだけ損
マジでマジで!言っちゃうけど!!この30数年!謙遜しても良いことなかったよ!
「おじさん、うるさいよ。なんで最初からテンション高いのよ」
ゴールデンウィークだからね!休みって最高~!
「そうなんだ。それより5月に入ったのに、いまだにコタツがでてるし。そろそろ片付けた方がよくない?」
それなんだけどさ、地味に寒くない?いや、暖かい日もあるけど、冬?っていうぐらい寒い日もあるから…ゴールデンウィーク最終日まで片付けない。
「あ、そう。まーいいけど。それより、今日のテーマは謙遜かぁ」
ロリちゃんは、グラスに入ったクリームソーダ味の炭酸をストローで飲んでいる。なんとバニラものっている。サクランボはさすがにないけど。ちょっとだけお店の気分を味わえる。
「謙遜しても良いことってなかったの?」
うん。会社勤めのとき、休日出勤して、なんとか仕事終わらせたことに対して『頑張ったね』って言われたんだ。その時、つい『そんなことないです!まだまだですよ』って言ってしまったことがあったんだけど。
「え?誰?その微妙にキラキラして頑張ってる人?」
若い時のおじさんだよ。
まぁ…ほんとは結構無理してたのについ、謙遜してしまったら、マジで仕事が増やされて…さらに自分の首を絞めることになったので…。『頑張ったね』って言われたら『めちゃくちゃ頑張りました。なので、少し休ませてもらいます』ぐらい言えばよかったなって思った。マジで謙遜は美徳っていう価値観あるけど、根絶やしにしたい。
「お、おじさん…めちゃくちゃ、謙遜を憎んでるね」
あと、手土産を渡すときに『つまらないものですが…』って言うじゃん?
「あー…実際、言うのかな?ちょっと古いドラマとかで言うよね」
おじさんは、死んでもこの言葉を使わんぞ…。
「う、うん」
だって、相手が喜ぶかなってお金出して買ったお土産なんだ。なんで、そんなところを謙遜しないといけないんだ。そりゃ、押しつけがましいのも、迷惑ってわかってるけど…だからって、自分を下げる言い方もしなくていいと思うんだ。
「まぁね…」
だから言うなら「これ、お土産です」ぐらいでいいと思うんだ。
ひと昔前のテレビとかでも、女優さんが容姿を褒められた『いえいえ、私なんて…』って言っていたけど、そういうよりは『ありがとうございます!そりゃこの顔で商売してますし、磨いてますからね』ぐらい言ったほうがかっこいいと思うんだよね。だって、そこらへんにいる人より美人なのは事実なんだから。
「ふーん…」
だから…ロリちゃん、超絶かわいいね!!
「いきなり何?怖い…でも、あたしがかわいいのは当たり前よ」
そう!その勢い!
「おじさんが、あたしをこういう性格にしたのって謙遜を憎んでるからなのね」
ぶっちゃけるとそうだね。
「うーん…。あ!おじさん、今日のおやつのクリームソーダ…お店みたいですごい!美味しいし」
ふっ…ロリちゃん…ありがとう。ロリちゃんへの愛がこもってるからね。そりゃ、おいしいだろうね。
「え?なんか嫌」
ひどい!
ごほん。とりあえず、いまからの時代、マジで謙遜はもう流行らないし、なんなら流行らせないという強い意志でおじさんは生きていくから。
「まぁ…おじさん一人がそう思って生きても、そんな変わらないと思うけど…褒められたことを素直に受け取るって良いことだと思うしね」
そうそう。
お世辞とか、建前とか、遠回しの嫌味とかあるけど、良いこと言われたら『ありがとう!』って言った方が気持ち良いと思うんだ。
「調子のってるって思われない?」
というか、調子のってよくない?いつのるの??今でしょ!
「今日のおじさん、久しぶりにキレてるな…」
以上!今日のあーだこーだニート(ほんとはフリーター)でした!!!
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