第12話 美少女供給過多問題について
前回、話した通り今日は、創作界隈の美少女供給過多について語ろう。
「は~~~~~~~~~~~~~~~」
くそ長い溜息ありがとね。ロリちゃん。
「もうね…相づち、てきとーにするからさー…てきとーに語ってよ」
うんうん。おじさんの話を聞きたいんだね。
「おじさんって、地味にポジティブだよね…」
昨今のアニメや、漫画を見てて思うんだけど美少女多すぎじゃない?
「……多いね。右も左も美少女って感じだね。知らんけど」
そう。おじさんが10代の頃って…たぶんイラストレーターさんが少なかった。だから、イラストレーターさんの個性が出たデザインの美少女が多かった。
しっかし~~昨今、イラストレーターさんの質が爆上がり。そして、時代の流れなのかイラストレーターさんの個性を出した絵より、綺麗でキラキラした美少女絵柄が好まれるようになった…気がする。
「ふ~ん…そうなんだ。まぁ、興味ないけど…」
つまり、読者は美少女だけじゃあ、惹かれなくなったってことだよ!ロリちゃん!キラキラ美少女は当たり前!それって、ただ美少女なロリちゃんは、没個性で魅力がないってことだ!!!
「はぁ~~~っ!?あたしに魅力ないなら、おじさんなんて、ゴミじゃん!ゴミ!」
ひっどい!!言っていいことと悪いことがあるってわからないの!この子は!
「おじさんが言ったことを、言い返しただけですぅ~~」
(喧嘩中)
あらかた、ロリちゃんと言い合いをしてしまった。
「10才とガチ喧嘩する30代って見苦しいよ」
ぐすん。
「とりあえず、おじさんに魅力がないってことで。えっと…なんだっけ?令和を代表するキャラクターになるだっけ…?」
うん。
「今のままじゃ、無理でしょ…」
だから、ロリちゃんにヒロイン力をアップしてもらって、私を持ち上げてほしい。
「情けな!さっそく、10才に頼るな」
でもでも…名作のヒロインは、こぞって個性的で魅力的なんですぞ。ロリ氏ィ…
「きっもっ!」
ぐすっ…それに、せっかくだから、私が考えた最強のヒロインを世に知らしめたいんだ…。
「え…おじさん……あたしのため…?ふーん…そういうんだったら…。じゃ、じゃあ、とりあえず、あたしの設定を整理してみてよ…まぁ…変な設定じゃなかったら、追加していいし」
ロリちゃん…!
とりあえず、ロリちゃんの設定まとめてたよ。
・金髪碧眼(10才) 髪はロング。
・30代ニート童貞おじさんの妄想である。
・自己啓発本を読んでる?
・アニメに詳しい。
・心は30代。
・甘いものが好き。
・辛辣。
・ニート(30代)をよしよしカウンセラーしてる。
・遊園地は絶叫系が好き。
・おしゃれ?
「…心は30代はないでしょ!却下よ!却下!…あとこうやってみたら…あたしって結構」
うーん…すでに、尖ってるね。
「まず、妄想ってところが強い。普通、こういう設定って物語終盤で明かされて、読者に驚きと絶望を味わせるもんじゃないの?」
そーいうのって伏線張らないとじゃん。難しいんだよ。やらない。
「あっそ…」
……ぽっちゃりってどう?
「は?」
ぽっちゃり。
「は?…まさかあたしにその属性を追加させる気なの…」
いままでの話を読み返して思ったんだけど。こたつでバクバク食べたら太るよね。
「ぐっ…!」
ぽっちゃり美少女いけるのでは?
「どこに需要があるのよ!」
女の子は、ふくよかな方が可愛いと思う。
「おじさんの好み―――!?」
よし!それでいこ!!座ったらお腹がぽこって出るぐらいのぽっちゃり感。
「は~~~~~……もう好きにして…」
ロリちゃんって…最終的に受け入れるから、心は包容力のあるイケメンだなぁって思う。
(閑話)
「ていうか、この物語のヒロインって言われてるけど。あたしっておじさんと恋愛関係になるの?嫌悪感ヤバいんだけど」
おじさんは、25才以上じゃないと恋愛対象として見れないんだ。それに、ヒロインは必ず主人公と恋愛しなきゃいけないってことはないと思う。物語を彩るっていうのもヒロインの役目だから、ロリちゃんはしっかり役割をはたしてるよ。
「ふーん。そっか。確かに30代童貞ニートおじさんが、ぼそぼそ一人で語っても読む人いないもんね」
辛辣ぅ。
「というか、おじさんこの物語の結末ってどうするの?おじさんが就職して終わり?」
え?もう終わりの話しちゃうの?
「考えてるのかなって思って」
8万字越えたら、終わる。
「は?」
角川文庫キャラクター小説大賞の募集要項に8万字以上ってあったから、8万字超えたら終わる。
「は?………は~~~~~~~~」
今日は、よくため息をつくね。
「8万字ね…まーゴールが見えると、あたしも少しは楽だわ…うん」
ロリちゃんはぷにっとした頬を掌で押しながら、つぶやいたあとに
「残り約6万字…付き合わなきゃいけないのね…先は長い…は~~~よろしく、おじさん」
うん。よろしくね!
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