第6話 ドングリとリス

 香菜はドングリを見つける。


 うっすら緑のまん丸と、茶色く色づいた細長いのと。


 ドングリを眺めて楽しむなんて、子どものころに戻ったみたいだ。


 あれ、リスが降りてきた!


「こんにちは、リスさん」

「こんにちは」


 リスは何匹かいた。


 香菜はリスがドングリを口に入れていくのを眺める。


 本当に食べてるんじゃなくて、袋に入れてるみたいだった。


 サナエも珍しそうにリスたちを見ている。


「楽しいことが起きるときは、うまくいくサインだよ」


 リスに教えてもらう。


 それなら、きっとこれもサインだね。


 心にある計画は、実行してみる価値がありそうだ。


「その服さぁ」

 サナエが声をかけてくる。


「インスタで出したら、興味持った人が声かけてくるかも」


 それ、いいかも。


 香菜はうなずいた。

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