第3問 盆栽・後編

・スミスミシン・大食い魔女チーム


矢「然太郎……わかった?」

然「僕、なんとなーくわかった気がする」

矢「ほんと?! 信じるよ、私! よくよく考えたら然太郎はさっきの問題合ってたもんね?」

然「それを言うならマリーさんもワイン合ってたよね?」


章灯『……とおっしゃってますが』

オ『うう……返す言葉もないわね』

サ『主に足を引っ張ってるのは俺らだもんな』

宇部『でも今回はサル君楽勝でしょ?』

サ『まぁ……一応』

オ『さすがはサルね! それで? 正解はどっちなの?』

サ『これ言って良いのか……?』

章灯『大丈夫です。そのままスタジオと読者様に正解をお伝えしますので』

宇部『よっしゃ言ったれぃ!』

章灯『あっ、その前にあちらの解答を見てみましょう!』


矢「恨みっこなしよ、然太郎」

然「もちろんだよマリーさん。せーのっ」

矢「A」

然「A」


宇部『チッ)このラブラブカップルめ……!』

章灯『宇部さん、舌打ちしないでください。あなたが生み出したキャラですよ』

オ『どうなの? サル、これはどうなの?!』

サ『あれで合ってる。大丈夫だ』

章灯『さすがはすべての植物の頂点に立つ樹人ですね。お見事です。正解はAでした!』

オ『やったわ! どうにか踏みとどまったわよ! セーフ!』



~Aの部屋~


矢「誰かいますように誰かいますように誰かいますように」

然「マリーさん、開けて良い?」

矢「開けま――……うわぁ! いたぁ!」

白「うわぁって何だよ」

太「ああ良かった。誰か来てくれた」

矢「ホッとしたぁ」

然「ほんとね。あの、やっぱりA、だよね? ね?」

白「間違いねぇな。Bの方は混ぜ物の匂いがした。あんな盆栽はねぇよ」

矢「匂い?! 全然しなかったけど?!」

太「白狼丸は鼻が良いので」

然「へぇ~……(良いってレベルじゃないのでは)」



・そこそこカフェチーム


湯「ちょっと木更津さん、これ無理じゃない?」

木「ゆべっちもそう思った?」

湯「なんかさー、もっとこうお菓子っぽい匂いとかすんのかなーって思ったんだけど、よくよく考えたらあたし鼻炎持ちなんだよね」

木「進行形で詰まってんの?」

湯「詰まってんの。いま機能してないわ」

木「駄目じゃん! あたしもさ、さすがにこれはもう全然わかんないわ」


マ『あれ、これまずい感じじゃない?』

ヨ『まずそうですよね。ええー、どうしよ』

宇部『B! B!』

章灯『宇部さん、煽らない煽らない』

宇部『いや、司会は煽らないと! 山海君ね、ちょっと上品過ぎるわ。良いから、もうキャラとかさ』

章灯『いや、キャラとかって言われましても』

宇部『君あれでしょ? その眼鏡取ったら変わるタイプでしょ?』

章灯『別にそういうわけでは……』

宇部『どうせ伊達眼鏡なんだから取っちゃえ取っちゃえ!』

章灯『ここで盛り上がってどうするんですか! あっ、はい、解答が出た模様です!』


湯「B!」

木「B!」

湯「おお、揃ったじゃーん!」

木「揃ったね。いえーい!」

湯「っはー、緊張したぁ~。メーター千円超えのラミネート生地に鋏入れた時くらい緊張したぁ」

木「そんで切ってから寸法間違ってるのに気づくんでしょ」

湯「そうそう」


ヨ『さらっと間違えましたね』

マ『すがすがしい間違えっぷりだったね』

ヨ『ま、いっかぁ』

マ『もともと一流じゃないしね、俺ら』

ヨ『ですよねぇ』

章灯『……(何言ってんだ、このガチセレブ)』

宇部『……(お前ん家自家用ジェットとかあるくせに)』



~Bの部屋~


湯「はいオープン~! フゥ~!」

木「ゆべっちのテンションよ」

蓼「わぁ、カフェさん達だ! 良かったぁ」

小「おー、クラシックおばさん来た来た~」

湯「あら~、フレッシュ高校生じゃない~」

木「やだ~、若返っちゃう~」


章灯『この空間の雰囲気だけは花丸ですね』

宇部『わかる。何だろこの高校生とおばさんの相性の良さ』

ト『でも間違ってるんだからね、アンタ達!』

柘『良いんだ、俺はどんな蓼沼さんでも』



・あけぼの文具堂チーム


光「大槻主任、頑張ってくださいね」

大「いや、俺一人が頑張ってもだな」

光「何言ってるんですか、夏果さん、オンエア録画しますって張り切ってたんですよね?」

大「おっ、おう」

光「これ間違えたら、ずーっと残るんですからね」

大「うぐっ、そうだな……」

 

伏『はっはっは、見ろ片岡君。大槻君が押されているよ』

片『光ちゃんてば、日頃の鬱憤(プロテイン営業)をここで晴らす気なのかな……』

宇部『さぁどうするプロテインおばけ!』

章灯『もう彼の名前、それになったんですね』


大「Aか、それともBか……ううう」

光「大槻主任らしくないですよ、もっとスパーンって行きましょうよ! というわけで、いっせーのーでっ!」

大「おっ、おい、小橋! ええいっ!」


伏『ふむ……。小橋君は押し方が瀬川君に似てきたね』

片『瀬川さんってあんな感じでしたっけ』

伏『そうそう、あんな感じで笑顔でねグイグイ押すんだ』

片『やっぱり似てくるんですかね』

伏『似るんじゃないかな』

片『てことは……』

伏『片岡君』

片『しゅ、主任……』

宇部『はいはいはーいっ、カメラ回ってまーす!』

章灯『そういうのは収録後にお願いしまーす!』


光「B! えっ」

大「A! うおっ」

光「わかれちゃいましたね」

大「わかれ……たな」

光「大丈夫、僕Aに変えますから!」

大「えっ、良いのか?」

光「良いです! 大槻主任を信じてますから!」

大「おっ、おう……」


伏『おっ、やるじゃないか大槻君』

片『これは夏果さん嬉しいですね』

宇部『なんだよぉ、プロテインおばけ当たっちゃうのかよぉ』

章灯『これはプロテインおばけ名誉挽回ですね』

宇部『とうとう山海君がプロテインおばけと……』



~Aの部屋~


大「ドキドキ)あ、開けるぞ」

光「もー、ちゃっちゃと開けましょうよ。失礼しまーすっ! あっ……」

矢「いま『あっ』って私達見て言ったよね?」

然「気持ちはわからないでもないけどね」

光「い、いや、違うんです……いや、ちょっとは思っちゃいましたけど」

矢「あっはっは、素直でよろしい。まぁ私達二流だもんね」

然「仕方ないよねぇ。あっ、でも、大丈夫! こっちにはほら! 白狼丸君がいるから!」

白「おう、おれがいるから大丈夫だ!」

大「すげぇ自信だな。ていうか、10代? なんだよな? 何だこの貫禄。小橋、お前の方が年下みたいだぞ」



〜正解発表〜


 さぁ、それでは正解発表です。

 格付けマスターである私、宇部が入った部屋が正解でございます!


 では!


 ――ガチャ!


宇部「おめでとうございます! こちらが名人の盆栽でした!」


白「な? 言ったろ? 匂いでわかるんだって」

太「さすが白狼丸だ」


飛『あっ、ずるい! 白ちゃんってばタロちゃんにナデナデされてる!』

青『あの犬っころのだらしない面ったらないねェ。あれじゃァまんま飼い主と犬だ』


矢「やったぁ! やったよぉ、然太郎ぉぉぉぉぉ! 私達二流のままだよぉぉぉぉぉ!(ギュッ」

然「わ、わわわマリーさん! か、カメラ回ってるよ!!(ドキドキ」


オ『あらっ、マリーちゃんったらだいたーん!』

サ『然太郎、押されてんなぁ』


大「うおおおおおおおお! これぞ愛の力ああああ!」

光「うるさっ! うるさいです、大槻主任!」


伏『いやぁ、すごいなぁ。あの大槻君が当てるなんて』

片『大槻主任の言うように、愛の力というやつなんでしょうか』

 


~B(不正解の部屋)~


蓼「えっ?! あれっ?!」

小「ぐわぁまじかよぉ。まーた柘植と千秋に怒られんじゃん」

蓼「うわぁん、トンちゃん、柘植君、ごめんなさいいいい」

小「泣くなよ蓼沼。柘植にはさ、あとでちゅーでも何でもしてやりゃあ良いんだから」

蓼「ふぇっ!?」


柘『小暮貴様!』

ト『あーら、良かったわねぇ~?』

柘『良くない! そんなのでされても嬉しくなんか!』

ト『え~? そうなの~? それじゃ、あたしはしてもーらおっと!』

柘『それは駄目に決まってるだろ!』


湯「ちょっと木更津さん、間違えちゃったみたいね」

木「ほんとねぇ。あっちゃー」

湯「でもまぁ、大丈夫かな?」

木「だーいじょうぶでしょ」

湯「そうよね~」


マ『まぁ、大丈夫ではあるけど』

ヨ『全然気にしてませんね。あの二人らしいというか……』



~代表者がスタジオに戻ります~


飛「タロちゃぁんお帰り~! 頑張ったねぇ。偉かったねぇ」

青「さすがは坊だ。よしよし、良い子良い子してやろうねェ」

太「ちょっと二人共……俺は子どもじゃないんだから」

白「そうだぞお前ら。太郎を子ども扱いすんじゃねぇよ」

飛「はぁん? そのタロちゃんに頭ナデナデされて尻尾振ってたワンちゃんに言われたくないね」

白「尻尾なんかねぇ!」

青「見えたよねェ、わっちらには。ちぎれんばかりに振ってたねェ」


蓼「ううう、トンちゃん、柘植君、ごめんね……」

ト「良いのよ、木綿ちゃん。あーもー、萎れてる木綿ちゃんの可愛さったらないわぁ。このまま家に持って帰りたーい!」

柘「駄目だ!」

ト「何よ、だったら柘植が持って帰る?」

柘「持っ……て帰りたいのは山々だけども!」

小「良いじゃん良いじゃん、持って帰っちゃえ~!」

柘「お前、しれっと戻って来やがったな。外したのはお前なんだから、少しは反省しろ!」

小「いやーんこわいー、千秋助けてぇ~(棒読み」

ト「いまさら可愛い子ぶっても無駄よ、小暮」


矢「オリヴィエちゃん、サルメロ君、私達やったよ!」

然「何とか現状維持出来たぁ」

オ「お疲れ様、お二人共。うふふ、然太郎君、まーだお顔が赤いわよぉ?」

然「えっ? えぇ?!」

サ「お嬢、触れてやるなよ可哀相に」


湯「いやー、ごめんなさいね、本当に」

木「満場一致で間違えちゃった、あはは!」

マ「まぁまぁ、あれはわからないですよ」

ヨ「そうですよ……ってマスターは合ってましたよね?」

マ「うん、だってたぶんあれウチにあったやつだし(ゴニョゴニョ」

ヨ「はい? 何か言いました?」

マ「ううん、何でもない」



~現在の成績~


一流キャラクター

 該当なし


普通キャラクター

 桃嫌いの桃太郎チーム

 あけぼの文具堂チーム


二流キャラクター

 公家顔君と木綿ちゃんチーム

 スミスミシン・大食い魔女チーム



※気になる第4問は再び音楽関連です。

せっかくなので急遽参加させた山海アナに、さらに見せ場を与えてやろうかなとほんのり考えています。


参加したキャラクターが登場するお話は、第1問の後編の方に載せたので、そちらを見てください。



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