【宇部作品オールスター感謝祭】キャラクター格付けチェック

第1問 ワイン・前編 

※こちらは実在する某番組のパロディです。

一流の人間なら、一流のものを見分けられて当然だよね? という趣旨の元、一流と外れがそれぞれわからない状態であてっこさせる、という内容になっております。



「さぁ始まりました、宇部作品キャラクター格付けチェック! 司会は私、宇部松清がお送りいたします! 第一問はワインです。皆さんにはこちら、一本38万円のワインと、一本5000円のワインを飲んでいただきます!」



〜参加者紹介と意気込み等々〜


1、『桃嫌いの桃太郎チーム』

白狼丸「いや、さすがにわかるだろ。38万と5000円だぞ。舐めんな、って。なぁ、太郎」

太郎「白狼丸すまない。『円』というのが俺にはよく……」

飛助「タロちゃん、その辺はもう一旦無視の方向でいこうか」

青衣「足引っ張るんじゃァないよゥ、そっちの馬鹿二人」


2、『公家顔君と木綿ちゃんチーム』

蓼沼たでぬま木綿ゆう「ねぇトンちゃん、私達ってお酒飲んでも良いの?」

富田林とんだばやし千秋ちあき「心配ないわよ、木綿ちゃん。あたし達のはね、特別にノンアルってことになってるから」

柘植つげ貴文「5000円のノンアルワインって何だよ!」

小暮葵「落ち着けよ貴文。それより38万の方がやべぇだろ」


3、『スミスミシン・大食い魔女合同チーム』

然太郎・スミス「マリーさん、ワイン飲めるっけ?」

矢作やはぎマリー「飲めるけどさー。5000円のワインって、私が普段飲むやつよりも全然高いんだけど」

オリヴィエ「ワイン?! 飲んじゃって良いの?!」

サルメロ「お嬢、一本全部じゃないぞ! 一口だけだからな! ていうか、飲むな! おいスタッフ! こっちもノンアルにしてくれ!」


4、『そこそこカフェチーム』

ヨリ子「マスターなら楽勝ですよね?」

マスター「いやー、どうだろうなぁ。38万でしょ? ウチにそんなのあったかなぁ……」

湯部松子「えー? ちょっと木更津さん、5000円のワインだって!」

木更津きさらづ康美「庶民としては、そっちも正解よねぇー!」


5、『あけぼの文具堂チーム』

伏見潤「ワインかぁ……。ビールだったら自信あったんだけど」

片岡藍「伏見主任なら出来ますよ。頑張りましょう!」

大槻隆「負けないぞ、伏見!」

小橋光「大槻主任、チーム戦です」



「それでは、各チームの代表者を発表します。『桃嫌いの桃太郎チーム』白狼丸様、飛助様。『公家顔君と木綿ちゃんチーム』蓼沼木綿様、柘植貴文様。『スミスミシン・大食い魔女合同チーム』矢作マリー様、オリヴィエ様。『そこそこカフェチーム』マスター様、湯部松子様。『あけぼの文具堂チーム』伏見潤様、大槻隆様」


白「おい、行くぞ猿」

飛「ちぇー、タロちゃんとが良かったのになぁ」


蓼「柘植君、私こないだピンクグレープフルーツジュースとグレープフルーツジュースの違いがわかったから大丈夫だよ!」

柘「う、うん(大丈夫かなぁ)」


矢「大船に乗ったつもりで、このマリーさんにどどんと任せて!」

オ「えー、私の方だけノンアルなの? 私の方が絶対年上なのに?」


マ「38万……こないだ実家のお風呂に入れたやつがそれくらいだったような……ブツブツ」

湯「木更津さーん! 余ったやつもらって来れば良いー?」


伏「大槻君、ワイン飲めるの? 君、何も考えずにごくごく飲みそうだなぁ」

大「そっくりそのまま返すわ」



~格付けスタート、A・B両方飲み終えて~


 それでは一斉に札(AかBか)を上げてください!

 ※『 』はスタジオの声です。各代表者には聞こえていません。またA・B各部屋はモニターでお互いの部屋の様子を見ることが出来ますが、音声は繋がっていないものとします。



・桃嫌いの桃太郎チーム


白「A!」

飛「B!」


宇部『あー、わかれましたねぇ~』

青『あの二人は普段から意見がわかれるからねェ』

太『二人共、ちゃんと話し合って決めてくれ……』


白「お前、ほんっとに馬鹿舌だなぁ。どう考えてもAだったろ!」

飛「白ちゃんこそ、舌が馬鹿なんじゃない? 鼻が良けりゃ良いってもんじゃないんだよ! ていうかさぁ、そもそもこんな赤い酒飲んだことないだろ?」

白「何だよ。だったらお前は飲んだことあんのかよ!」

飛「ありますぅ~。こないだ西郡沖にしごおりおきで『ちよこれいと』を買った時に飲ませてもらったもぉん~」


宇部『もめろもめろ~(ウヒャヒャ』

青『もうどっちでも良いから、とっととおしよゥ』

太『やっぱり俺が行って……』

青『お待ち。坊が行ったら失格になっちまう』


白「……ぐぅ。確かにおれはこの酒を飲んだことはねぇ」

飛「だっろぉ? だからさ、ここはBで!」

白「でもあの芳醇な香りと複雑な味わい、それから舌に残る爽やかな酸味が……」

飛「うっわ、何。何か語り出したんだけど。怖……」

白「でもまぁ、仕方ねぇ。譲ってやる。何せおれはこんな赤い酒を飲んだこたぁねぇしな。Bで」

飛「ってなわけで、おいら達、Bで!」


 それではBの部屋に移動してください。


太『大丈夫だろうか』

青『ま、大丈夫だろ。だってお猿は飲んだことがあるって言ってるんだし』

太『そうなんだけど。でも、普段の飛助は何を食べても美味い、って言うから』

青『えっ?』

太『白狼丸は鼻が良いだけあって、味にはかなりうるさいんだ。お峰母さんが醤油を変えた時も気付いたのは白狼丸だけだったし』

青『えっ……?』


~Bの部屋~


白「当たり前だけど、誰もいねぇな」

飛「そりゃおいら達が一番最初だったからね。あっ、甘味がある!」



・公家顔君と木綿ちゃんチーム


蓼「A!」

柘「A!」

蓼「あ! 一緒だ! 一緒だよ柘植君!」

柘「ほんとだ」

蓼「何かBの方が美味しかったんだけど、高いやつは絶対アンタの口に合わないからやめろってお姉ちゃんが言ってたんだよね」

柘「わかる。俺もさっき小暮にそう言われた」


宇部『チッ)こちらは一致したみたいですねぇ』

ト『ちょっと司会者? いまアンタ舌打ちしなかった?』

小『おーおー、さすがはラブラブカップルだなぁ』

ト『おだまり小暮! まだそんなにラブラブじゃないわよ!』

小『そうか? 見ろよ、仲良くおてて繋いで移動してんじゃん。あいつら、カメラあるって知らねぇんじゃねぇの?』

ト『もっ、木綿ちゃん! もう少し離れなさいっ!』



〜Aの部屋〜


蓼「あれ? 誰もいないよ?」

柘「あっ、蓼沼さん。モニター見て」

蓼「あっ、白狼丸さん、飛助さん! えぇ、B選んだの!?」

柘「白狼丸さんって、確か鼻がめちゃくちゃ良いとか……。蓼沼さんごめん、俺ら、やばいかも」



・スミスミシン・大食い魔女合同チーム


矢「じゃ、いっせーので上げようか」

オ「オッケー! いっ、せー、のっ」

矢「A!」

オ「B!」


宇部『わかれたねぇ』

然『えぇ……』

サ『これどっちなんだ……? お嬢、食べるのは好きだけど、別に舌が肥えてるわけじゃないからなぁ』

然『えっ? そうなの?! だって異世界の色んなグルメを食べてきたって』

サ『食べたけどさ。こっちの世界のは食ったことないし。それに、ゲテモノだろうがなんだろうがお嬢は何でも食べるからな』

然『え、えええー!?』


矢「オリヴィエちゃん、自信ある?」

オ「もちろんよ! 食といえば私! 私といえば食よ!」

矢「これワインだけど」

オ「ワインだけど、食道を通過するものはすべて食なの! だから私について来なさぁい!」

矢「何か滅茶苦茶な気もするけど、大食いのグルメ魔女が言うなら、そうなのかも。よっしゃ、オリヴィエちゃんを信じる! 私もBで!」


宇部『ぐっふっふ……腹いてぇ』

然『大丈夫かなぁ』

サ『お嬢、相変わらず支離滅裂だな……』


〜Bの部屋〜


オ「お邪魔するわね!」

矢「どうもー」

白「うぉ、急に賑やかになったな」

飛「わぁい、きれいなお姉さん達だぁ。こっちこっちー、甘味あるよー」

オ「あら、気が利くお猿じゃない。ま、ウチのサルほどじゃないけど?」

矢「あらっ、オリヴィエちゃんたら惚気けるじゃない〜」


〜Aの部屋〜


蓼「柘植君、どうしよう。誰も来ない……」

柘「の、望みを捨てちゃ駄目だよ蓼沼さん」



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