桃太郎の裏話とあとがき・前編

 やっと完結しましたのでね、色々書いておこうかと思いまして。エッセイの方に書いちゃうとネタバレになっちゃうから。本編の方はですね、これ以上字数増やすとまずいものですから。


 この短編を読んでくださってる方は、おそらく本編を読了されてるのではと思います。もしかしたら、先にこういうネタバレ的なやつを読みたい、読んでから本編にいきたい、という方もいるかもしれませんが、まぁそこはもう自己責任ということで。


 さんざんBのLかもと騒いで騒いで予防線を張ってから投稿した桃太郎、いかがだったでしょうか。いやいや真のBのLはこんなもんではないんだぜ、と思われた方もいるかもしれませんが、これが宇部の限界と言いますか、カクヨムの限界と言いますか。


 とにもかくにもですね、「どうして桃の中に赤子がいたんだろう」という疑問が最初でした。そこで、ぱっと浮かんだのが、


 これ何かしらの刑罰なんじゃない……?

 

 という。

 ただそこまで考えてですよ。


 何かしらの刑罰で赤子を桃に閉じ込めて川に流すとか、鬼の所業過ぎない?


 鬼といえば、桃って確か魔除けの果物なんだよなぁ。じゃあガチで刑罰じゃん?


 てことは桃太郎って鬼の子じゃん。


 というわけで桃太郎は鬼の子になったわけです。じゃあ桃太郎は鬼ヶ島に住んでたんだな。なるほどなるほど。あの桃、海を渡ったんだな、すっげぇ。


 えっ、じゃあ桃太郎、桃が好きなわけないじゃん。そんなん経口摂取したら一大事よ。というわけで桃太郎は桃が大嫌いになったわけです。


 さて、鬼の子桃太郎が一体どんな悪さをして島流し(in桃)になったのか。さすがにこれは鬼への刑罰としてはかなり重い感じですよ。まさか子どもがそこまでのことをするかな? それじゃ何かとばっちりとかなんじゃね?


 じゃあもうあれだ。禁断の恋だ。

 よし、桃太郎は鬼と人間のハーフにしてやれ。

 桃の中に何年も閉じ込めたら鬼の力が吸い取られる感じになって赤子になることにすれば良いじゃん! よっしゃ、これで桃から赤子が出て来るじゃん!


 もうこうなりますと、当初の予定では父も母もそのまま処刑されて、桃太郎はどこかで鬼の記憶を取り戻し、まさに復讐の鬼となって鬼ヶ島の鬼を滅ぼす感じだったんですが、いや、私にバトル書けるわけないじゃん、ということで、少しマイルドにしよう、と。


 なので、両親はとりあえず生きてることにしました(結局後に亡くなりましたが)。

 で、父親は人間なので寿命が来て(桃の中で百年とか経ってる予定だった)、未亡人になった母(瑞葵さん)が今度は生粋の鬼と無理やり結婚させられて、女児を産む→で、その妹がラスボス的な感じになりかけまして、だからバトルは書けねぇつってんだろ! ということでこれも却下。余談ですが、この時までお母さんの名前が茜で、その妹の名前が瑞葵でした。お母さんは赤鬼で、妹の父が青鬼で、妹は青鬼的要素が強い、みたいな。結局、茜と瑞葵という名前に愛着がわいちゃってそのまま太郎とお母さんにスライドさせたんですけど、これだとお母さん青鬼っぽいかしら。


 とりあえずその辺は後で考えることにして、一番書きたかった男の子達のキャッキャウフフに着手。犬猿雉を人間にする以上、たかだか団子で仲間になるとか、それどんな極限状態!? だったので、きび団子はほんのおまけですね。桃太郎アピール程度の登場です。まぁ、猿はガチで極限状態でしたけど。


 犬はワイルド、猿はお調子者というのは早い段階で決まっておりまして、桃太郎が生真面目過ぎる優等生キャラだったものですから、それをぐいぐい引っ張ってくれるお兄さんポジが欲しいな、そんじゃやっぱり犬だろうな、犬最初に会うしな、もう幼馴染みにしちゃえ!


 で、生まれたのが白狼丸です。

 

 もう野郎ばかり出てくるといったらBのL確定でしたから、だとしたらやはり本命はこいつだな、と。そんで、やはり私の中でBのLはマイナージャンルでしたから、ちゃんとヒロインも用意せねばな、でも太郎とヒロインのウフフは正直想像出来んよなぁ……よし、もうあれだ、太郎がヒロインだ。


 というわけで、らんま1/2方式(何かしらがきっかけで性別がコロコロ逆転することをそう呼んでいます)を採用することにし、めでたく太郎がヒロインになりました。ここでラスボスが妹というのは完全に消えました。

 で、女太郎が出て来るまでのつなぎというかダミーのヒロイン枠的な扱いで雛乃を出しました。大店の一人娘といったらもうワガママなおませさんだろうな、ってことであんなことになったわけです。


→後編に続く

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