第12話

「あぁ〜眠たいな〜」

そう小さく言いながら僕はルトさんの部屋のドアをノックする。

「カルトか、空いてるぞ」

ルトさんに呼ばれ中に入る。広さ的には僕たちの部屋と変わらないっぽい、かな?

「それでルトさん、話って?」

「あぁそうじゃったな、どう話して良いものか」

ルトさんはうーむと言いながらベットの上で考え込んでいる。

「そうじゃのう簡潔にこれからの事をまずは伝えよう」

一呼吸置いてルトさんはもう一度話始める。

「これから先アルマとカルト二人で旅をしてもらうことになる」

「、、、えっ、ルトさんは?」

「わしは村に戻ってやる事があるからな」

二人?アルマと?どうしよう上手くやって行ける気がしない。

僕が頭を抱えて唸ってるとルトさんは大丈夫じゃとなんともまぁ無責任なことを言ってきた。

「カルトも神さんにあったんじゃろ。わしも最近また会った。そしてこう言われた」

ルトさんがかみさまに?なんで?どしよ頭が回らない

「『近い内に森で少年と出会う、その者を導け』とな」

「導け?僕を?」

ルトさんは静かに頷く。

「そうじゃ。それとカルト、手紙は持ってきたか?」

部屋に戻ろうとする時ルトさんが来る時手紙を持ってこい、と言われた。僕の持ってる手紙はこれ(かみさまから貰ったやつ)しかないのでこれかな?とポケットに入れて持ってきた。

「これですか?」

僕は手紙をルトさんの方へ差し出す。

ルトさんは手紙を開けて一番奥の四枚目の手紙を取り出す。

(そういえば四枚目の手紙読むの忘れてたな。なんで書いてるんだろう)

そう思い読んでるルトさんの横から覗く

「なんじゃ読んでないのか?」

「これだけ忘れてて」

ほんと物忘れが酷くって。、、、なんか年寄りみたいだなこれじゃあ

「まぁ簡潔に言うならばカルト以外にも何人?か、この世界に来た者がいる。その者達と協力してこの世を守れだと」

ルトさんに手紙を返してもらい僕も読む。

、、、まぁ要は僕と同じ様な海の幸を何匹?がこの世界に来てるからその人たちと仲良くしよう、みたいな?

「なんともまぁどう反応すればいいのやら」

思った事が口から出てしまった。

「まぁそうじゃろうな、わしも初めてこの世界に来た時は手紙に『世界、頼んだ』としか書かれてなかったしのう」

僕より酷かったんだルトさんは。じゃあルトさんも、僕と同じ海の生き物なのか?

「カルトの考えていることは違うぞ、わしは元より人じゃ。前世で命を落としてこの世界に来たんじゃ」

ルトさんは僕の考えを見透かして答える。

「そうなのか、ルトさんは人間さんだったのか」

「あぁ、そしてカルトは蟹だったと。そりゃアルマにヨダレを垂らして見られるわけだ」

「えっ?僕そんな目で見られてるの?食われるの?」

「いや流石のアルマもそれはないだろうよ?」

僕はこれから先アルマと二人で旅をすると言うのに

「なんか不安になってきた」

「ははっ、それはわしもじゃ。だが安心せい。何せ一度世界を救った勇者のわしが鍛えたんじゃからな」

勇者、、そうだな。僕はルトさんに色々教わった。この世界の事を、僕の知らない事をいっぱい。

「そうですね。僕はルトさんの一番弟子ですからね」

「あぁそうじゃなカルトはわしの一番弟子じゃ…まぁそれ以外に弟子いないんじゃがのう」

ルトさん余計な事は言わなくていいと思います。

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