第8話

冒険者の登録が終わり、クレープを食べ終わったあと。今はラルドルフの近くの草原を歩いている。

「ルトさん今はどこに向かってるの?」

僕は聞いてみる事にした。何かのクエストを受けたとは言っていたけど詳細な事までは教えてくれていなかったからだ。

「あぁまだ言ってなかったか、今日受けたのははハイスネークと言う少し大きな蛇を五体討伐するだけの簡単なクエストじゃ」

ハイスネークってのを五体か、ルトさんは簡単って言ってるけど僕にできるのかな?

「カルト?どうしたの?安心して、いざとなったら私がついてるから」

「う、うん」

自分よりも小柄な少女に(竜人だし年上だけど)そんな事言われるなんて、なんか惨めだなぁ

自分の無力さに浸りながら歩いていると

「見つけたぞ、よしまずはわしが見本を見せよう。カルト見てろよ」

見つけたようだ。てかあれ?あれがハイスネーク?ちょっとってかなりデカくないか?

ルトさんの2、3倍はあると思うけど?

「まずこいつは毒がある、噛まれたり毒玉に触れると痛いから気をつけろ」

そう言いながらルトさんはハイスネークが出した毒の玉を避ける。その代わりに当たった木がドロりと崩れ落ちた。

「これ僕が当たったら即死じゃん」

僕が嘆いていると横のアルマが毒の玉に触れて舐めていた。

「美味しい」

なんだろう頭おっかしいぃー

「そしてこいつの弱点は毒の玉を出したら必ず口を閉じるところじゃ、この時は完全に無防備で何故か尻尾で叩いてきたりもしない。だからそのうちに頭を切り落とすのじゃ」

ルトさんは手際よく回避してハイスネークの頭を切り落とした。

「どうじゃ?簡単じゃろう?」

ドヤっと言う効果音が合いそうな感じでこちらをルトさんが振り向いた。

「簡単?なのかなぁー」

ルトさんが言うには簡単らしいけど見てた感じそんなに上手く行く気がしない。

「大丈夫じゃよ、何かあったらフォローするから試してみるといい。カルトの持つ力も使いこなしてな」

うーん行けるか?神さまから貰った力を使えば

「あれ?ルトさんに僕の力のこと話したっけ?」

そんな覚えないような気がする。

「あ、えっと、わしには何でもお見通しじゃ的な?」

「、、、まぁそう言う事にしておきます」

深く考えても分からないと思うし

「やってみるのが1番だな」

僕は青色の片刃剣(名前決めてない)を取り出してハイスネークへと向ける。

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