第38話 夜に二人きりで
「かおり、この後部屋でトランプしない?」
夕食を食べながら、冴島由紀はかおりに話しかけた。
すると、笑顔でかおりは答えた。
「・・・ううん、だめ・・・この後自主練習するから」
「え?この後!?」
かおりは笑顔だが・・・目が笑っていない。
「そうよ。ね・・・英ちゃん」
「え?合宿初日から無理しなくても・・・」
「練習するよね?」
「は・・・はぁ」
かおりから妙に圧力を感じ、英一は承諾するしかなかった。
ズダァァン!!
「な・ん・で・・・デレデレとしてたのよ!!」
「いや、それは誤解だ・・・デレデレしてなんかない!!」
ズダァァン!!
「してた!!」
「いや、するわけないだろう」
いつも以上の迫力で攻めてくるかおり。
顔を真っ赤にしてにらみつけてくる。
その迫力にタジタジの英一。
ズダァァン!!
いつも以上の大技をかけてくる。
背負い投げ
大外刈り
そして・・・大腰
は・・・さすがに、無理があった。
投げようとして、つぶれてしまう。
かおりがうつぶせ。その上に英一が覆いかぶさる体勢。
「は!・・・すまん!!」
慌てて起き上がろうとする英一。
が・・・襟と腕を取られ、起き上がれなかった。
もつれて転がる英一の上から抑え込みに入るかおり。
「英ちゃん!・・・私・・・英ちゃんが・・・」
「前も言ったろ、いくらでも付き合うって」
抑え込んでいるかおりをあっさりとひっくり返す英一。
「俺は、お前の練習相手なんだからな。まぁパートナーてやつだな」
にかっと笑う、英一。
その笑顔に、かおりはドキッとした。
「英ちゃん・・」
英一は立ち上がって、かおりに手を差し伸べる。
「どうする?もうちょっとやるかい?」
「う・・・うん」
頬を赤らめながら手を取り、立ち上がるかおり。
今度は、どぎまぎしながら組み手を取った。
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