第24話 舞い散る花 交わす火花
「あ、安藤先輩。この子は前に話した柔道の練習相手をしている相手っすよ」
にこやかに答える英一。
これっぽっちも罪悪感を感じていない。
「英ちゃん、この
あからさまな敵意を振りまきながら、かおりが聞く
「こないだ言ったろ?会社の先輩の安藤さんだよ」
「こないだ?」
「飲み会で送っていったって言ったろ?」
もの凄い殺意を目に宿し、かおりは英一を睨んだ。
”女性だなんて聞いていない!・・・送っていった・・・?
それって、お持ち帰りだったんじゃないの?”
かおりなのなかで、安藤先輩は敵と認識された。
安藤先輩も、英一を睨んでいる。
「あら・・・女の子だなんて聞いていなかったわ?中学生なのかしら?」
「高校生です!!」
即座にかおりが否定した。
さらに、安藤先輩の顔つきが怖くなる。
「へえ・・・女子高生だったんだ・・・」
”女子高校生と柔道・・・しかも、寝技の練習??ふしだらな・・・”
安藤先輩の、英一に対する認識が一変した瞬間であった。
しかも、そばにぴったりと寄り添うように立っている女子高生。
安藤先輩の目には、犯罪予備軍として認識されたのである。
澤木英一が犯罪者になる前に阻止しなくてはならない!
だが、二人の女性の殺意を前にしても英一は全く気がついていなかった。
英一は、二人の想いに全く気がついていないのだ。
だが・・・その後、さらなる修羅場が待っていた。
「安藤先輩!!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます