第2話 あれっ、ラノベならここは、女性でしょ。

俺は、完全にお上りさん状態だ。もともと都会育ちじゃないけど、死んでやってきた所が普通の街だもん。逆にキョロキョロするよね。挙動不審な俺に茶髪で、髪の毛をわざとらしく跳ねさせた一人の男が声をかけてきた。

「よっ。兄ちゃん、今日やって来たん?」

俺はカツアゲされるのかと思いドキッとした。

「えっ、あ、はい」

「という事は、とりあえず今から、家に向かうのか?」

「そうですけど。」

「わかるん?場所どこなん?」

「まぁ、ナビがあるみたいなので、なんとかなると思いますが……」

「不安やなぁ。まぁバス停までは一緒やろうからそこまでは連れていったるわ」

なんだこの、コミュニケーション能力は、心の中で突っ込んでいると。

「俺の名前は、五條 悟よろしくな。自分の名前は?」

「生駒 遷都です。」

とそうこうしているうちに、バスターミナルに到着した。五條は、スマホのナビを覗き込み、

「この住所なら俺と同じ3番のバス停やな。」

ほどなくして、HRバスとかかれた、バスがやって来た。俺は入り口の装置に、スマホをかざすと。ピィと音がして精算が出来たみたいだ。知り合ったばっかりの、五條とバスに乗り10分位走ると、ヘブンズバリューとかかれた、スーパーの前で止まった。乗っていた9割近い人が降りていった。さらに10分位走ると、どうやら目的のバス停に到着した。

五條は、もう一個先のバス停なので、俺が先に降りた。バスの中でこの世界の事の話が色々きけてよかった。死んで初めての友達が出来た。………体の弱かった俺は、生前ですら友達は少なかった。家族以外の誰かとこんなに話したのは久しぶりかも…でもラノベだとここで知り合うのは、女性だと相場が決まっているのに、男性と知り合うとは、現実死んだ世界だけど甘くないな。

ナビに従い少し歩くと、ヘブンイレブンとか言う、コンビニらきしお店があった、そのコンビニを曲がった所に、少し急で長めの坂があった、どうやら、目的のマンションはこの上らしいな。

はぁはぁと息を切らしながら坂を上ると、

電話がかかってきた、画面には、吉野 桜ちゃんと、表示されている、なぜちゃん付けされているの??と思いつつ電話に出た。

「もしもし、はぁはぁ」

「もしもし、遷都君、ごめんね急に電話して、息が切れてるみたいだけど大丈夫?」

「大丈夫です」大分息は整ってきた。

「何かご用でした?」

「さっきいい忘れてたんだけど、明日から通う学校だけど、ちょうど、遷都君の隣の部屋の子が、一緒の学校なんだよね。だから、明日、学校迄、案内してもらって。向こうには事情を伝えているか。」

電話の向こうで、ダメージウォールとか雑魚処理とか言う言葉が聞こえてくるが、聞こえなかったことにしよう。

マンションのエントランスに到着すると、701の郵便受けに俺の名前が貼ってあった。

部屋に入ると、1Kの部屋に最低限の家具家電がおいてあった。家に入ると、スマホにメールが届いた。どうやら明日から通う学校の案内のようだ。部屋の中を物色していると、ある感情が出てきた。

「腹減った。」どうやら、死んでもお腹は減るみたいだ。当然、部屋に食べ物は無い。下のコンビニ迄行かないと行けないのか……

下のコンビニに到着すると、雑誌コーナーに制服を着た、黒いロングヘアーの女子高生と目があった。。あまりジロジロ見るのも良くないので目線をそらして、お弁当を選ぶ事にした、………なにやら視線を感じる………

気まずくなり、お茶とお弁当を買って直ぐに部屋に戻った。ご飯を食べて、お風呂に入り

学校の案内を確認して、寝ることにした。



「さっき人、まさか遷都君」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る