第4話 伯爵令嬢はお友達を作る
「初めましてクリスティーネ様」
「初めましてジルヴィア様そして……」
「リーゼロッテ、リゼと呼んで下さい」
「私はジルと……」
「では私の事はティーネと呼んで下さい」
私達は会って間なしにお友達からの親友になったのである。
基本お父様はお母様の社交を善しとされてはいない。
当然娘である私もそこへ含まれているのは言うまでもない。
まあ元々私の根っこの部分はおっさん化した干物女子やからして、今更転生しお貴族様へなったからやと言われてもや。
はいそうですかと行き成り社交的な性格へ転じられる筈はない。
今までは幼い……うん私的には7歳でも十分幼いと思う。
だがこの世界での7歳と言えばだ。
魔力測定の儀式を受ける時点で大人への第一段階と捉えている訳で、何時までも何も出来ないお子様ではいられへんと言う決まりと言うか常識と化している。
であるからして7歳以降は7歳のお子様でも出来る社交と言うものへ皆一様に参加をしなければいけない。
またそこで成人した後の繫がりを強固……って
成人までに……いやいやそこは出来るだけ早く独立をし叶うならば私はこの国を離れた方が安全やと思う。
幾らあの二人がめでたく結婚したとは言えだ。
因みに王太子と悪役令嬢な。
だからと言ってそれが絶対の保証になるかと言えば現時点では何もわからない。
せやから出来る限りフラグとなるモノは全て排除したいし回避もしたい。
取り敢えずは国を離れる前に先ずお父様とお母様の許可を取らんとあかんか。
ちょっと話が逸れてしもたな。
まあはっきり言って家族ラブなお父様は何時も私達を安全な
ここで一つ訂正しておく。
我が父は普通に人間であってファンタジーあるあるな獣人やない。
ただしお母様を唯一と思ってはいるけれどもだ。
しかしそこに番云々は存在しな――――いと私は思いたい。
だって私らは人間なんやもん。
番の概念は人間に存在しいひんのやからな。
それとも何や。
我が父だけは特別なんかがあるのやもしれへんな。
あの執着振りは娘である私でもちょっと目に毒やな~って思う時があるさかい。
まあどちらにしても干物化女子的には完全にアウトやわ。
という感じで我が家の社交云々に関しては全てお父様の管理下に置かれている。
一国の宰相で毎日忙殺されている筈やのにだ。
屋敷内の事も嬉々として行いつつまた妻と娘の社交迄ガッチガチに管理するって何処までドMやねん……って思うのは私の心の中だけにしてあげるわ。
何故ならそれだけお母様と私の事を愛し過ぎているのが私のお父様なんやもん。
娘としてはしゃあないなぁって思ってあげんとな。
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