第5話 襲撃
家が完成するまでの2日間何もしなかった訳ではない。1日のSCの回復量から見て1時間45分で1回復することが判明した。これはわざわざ回復してからスマホの電源をつけ確認したため確実である。そしてSCを無駄にしないため8ゴーレム、3墓石、2鉄の盾、5ナイト、2鉄の剣、2強化薬SPD、4低級ポーションなど様々なものを召喚した。因みに低級ポーションは常温でも問題ないようなので幹の中にしまってある。現在はSCが8残っていて、手持ちは2フォレストバット、6シャドウウルフ、10武装砦、5サンダーイーグル、1魔鼠である。
武装砦で安全な住処を手に入れてからレベリングを開始する予定だ。
「ガルルルルッ」
「ルークどうした?」
いつも話しかければ尻尾を振るルークだが唸ったまま上空を警戒している。その方向を見れば大きな翼を広げ旋回している竜の姿が目に入る。
「全員戦闘態勢!サモン、サンダーイーグル、フォレストバット!」
せっかく貯めていたSCだが、死んでしまっては元も子もない。電気をまとう鷲、見た目ではただのコウモリ5体が召喚された。それと同時に幹にあけた穴に急いで隠れる穴の中入り口付近で最後の砦としてルークが控えている。
1分程大きな音が続いたがその後はいつまで経っても戦闘の音やモンスター達の声は聞こえて来ない。何分だっただろうか。恐る恐る覗くと同時にルークが俺を咥え一目散に南の森へと走り出す。流し目で墓石とテスラは破壊されゴーレムは粉々になった姿を確認する。
「竜は!あの竜はどこだ!」
竜を探し上を見回すと、遥か上空でサンダーバードとフォレストバットが1体、また一体と数を減らしながら竜を連れて俺たちと反対方向へと移動している。こいつらは命をかけて俺を守ってくれる。それなのに俺は…
「くそっ」
そんな呟きは涙と共に森の中へ静かに消えていった。
────世界の結合まで後636時間
俺だけ乗った方舟〜一足早く異世界へ行き王となる〜 はしまき @hashimaki
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