第4話 配信者は二人で魅せる その一

「どもどもみなさんこんはくー。今日もゆっくりしてってくださいね?」


 八時ピッタリ、配信をつけていつもの挨拶。「こんはく」コメントが落ち着くのを待って、、今日のメンバーの紹介。


「今日はランクマ配信ってことで、ユイをゲストとして呼んでます。もう少ししたら来るから待ってねー」

「『ユイさんマジ?』『ユイ様きちゃー!!』『ユイさんしか勝たん』『ユイさん枠取らないらしいからこっちで見る』」

「普段ユイの配信見てる方たちもありがとう。今日は僕のとこでゆっくりしてってください」


 視聴者数は普段の二倍ぐらいか……まぁユイもゲーム上手いし、僕とほぼ一緒にプレイしてるから途中から伸び方似てきたんだよね。


 でもまぁ、僕のチャンネルだから僕の事で騒がれる事がないのは当たり前なんだけど、毎回こうもユイの話題で盛り上がられるとちょっとヘコむなぁ……。


 視聴者さんの男女比が九十五対五ぐらいになるなんてざらなFPSの界隈で男女比四十対六十を叩き出してるのは伊達じゃないって感じ。ちなみに僕は八十対二十。やっぱりイケメンには勝てない。


「よろよろー、ハクもう配信してる?」

「してるよ。ていうか僕の画面見てれば気づくでしょ」

「確かに。次からそうするわ、今ハクのこと本名で言いかけたし」


 確かにハクって呼ぶ時の発音じゃなかったもんな。完全に白兎って呼ぶ気だったでしょさっきの。


「それは普通に僕死んじゃうから気をつけて。……ていうかちゃんと挨拶しなくていいの?」

「はいどーもこんばんはー! ユイです! 今日はみんなに会いたくて俺の方から頼んだんだけど、ちょっとサブPCの動き悪くて……許してな?」


「『全然気にしてないです!』『ユイさんいるだけで感謝』『ハクさん落ちたらユイさん視点見れるからよし‪w』」

「おい誰だ僕が落ちたらユイの画面見れるって言ったやつ! 画面の見栄えなら僕の方がいいはずなんですけど!」


 ユイは後衛キャラメインで使っていて、後ろからチクチクダメージを与えてく戦法で、僕は一番前を走る前衛キャラ、ショットガンでの一対二とか、運が良ければ三タテ(一人で三人倒すこと)とかそういう画面が多くなって、映える。なのになんで!?


「『ハクさんの画面は人外だから参考にならん』『チート疑われてパソコンのソフトウェア全部確認された人が何言ってんの‪w‪w』『真似出来ないほど上手いプレイ<真似できそうな上手いプレイ』『女にはモテるけど男に嫌われるタイプのプレイ』」


 酷すぎだよ。僕、泣いちゃう。なんでメンバー登録までしてくれてるのにそんなこと言うんだっ!


 ユイもケラケラ笑ってんじゃないよ!!


「始まる前から酷い言われようだな! それにリスナーさん達いいのか? 今日の企画なしになるぞ?」

「『!?』『えっ!? なにかするの!』『やばいハクさんの機嫌取れ! マジで企画なくなるぞ!!‪w‪w‪w』」


 ちなみに機嫌取れコメントをした方は古参の方で、僕が以前に一度企画を取り止めにした事があるのを知ってる方だ。名前はえーと……あぁ、そうそうナギさん。


「ナギさん? 過去の過ちは引っ張りださなくていいです。最近やっと薄れてきてた事件なんですから! あと今日はちゃんと企画やりますよ! 視聴者さん達がツンデレなだけだと信じて!!」


 本当に、そうじゃなかったらもう引退します。ユイ目当てでこっちの配信にこられたら泣けるほど悲しい。


 まぁ、ここまでが僕らの配信の名物みたいなものなんだけどね。


「はい! じゃあ今日は! ダイヤ以上の方限定にはなるんですけど、一人一試合僕らと一緒にマッチ行こう企画になります!!」

「『『『『一生ついていきます!!』』』』」

「うーん鮮やかな手のひら返しだね!!」






 ───────────────────────

今回も短くて申し訳ないです……

ちょっと皆様にお聞きしたいことがあってゲームプレイの回に入らずに止めさせていただきました


ゲームのシーンについて、FPSをメインに書いていきたいなと思っているのですが、ゲーム用語の解説などいりますか?今回の三タテみたいな感じですね

ちなみに白兎達が今やってるゲームは今人気のアレです。わかる人にはわかると思います


ご意見ご要望などあったらコメントください!!

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