第6話

 ペン子に用事ができたので、その日僕はペンちゃんと一緒にいることになった。今、ペンちゃんと僕は散歩している。

 最近のペンちゃんは、色々なことに興味を持つ知りたがり屋らしい。先日ペン子は幼稚園クレイシの先生に、そう知らされたのだとのこと。

 だから今日、僕は……。


「ペンちゃんは何か、知りたいことでもあるの?」

「うん。ペンギンと人間」

「へー」

「パパのお話……聞きたいけど、聞けないから」

「……ペンギンの、何が知りたいのかな?」

「あのね、何でペンギンは飛べないのかなって」

「それはね、空にはペンギンに意地悪する生き物がいないからだよ。だから飛ばなくても大丈夫になって、ペンギンは空を飛ばなくなったらしい」

「そうなんだ!」


 僕の話を聞くペンちゃんは、いつになくキラキラしている。

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