第14話 夏だしプールへ行こうその3
「ルールは簡単。甘栗さんと晴空のチームと柳と桜さんのチームであそこにある砂浜のコートでビーチバレーをして負けたチームが罰ゲーム」
「ちょ、いきなり大丈夫かよ。桜さんと甘栗の意見も聞いた」
「私は全然やります」
「楽しそうだし参加してもいいわよ」
いいのかよ!
まぁ、相手は柳と桜さん。桜さんがどのくらい運動出来るかは知らないけど柳の方は運動神経は良いけど運動は俺の方が出来る。
あとは甘栗だけど
「甘栗、お前運動出来るのか?」
「任せてください。私これでも中学はテニス部だったんで」
頼もしいのか頼もしくないかで言えば頼もしいけど
「そーいえば、桜さんって運動できるの?」
「分からないですね。体育の時間基本的に葉月休んでるから」
なら、運動出来ない説が濃厚なのか?
でも、体格を見る限りだと何かやってそうな気がするけどな
「てか、先輩。結構筋肉あるんですね」
「まぁ、中学の頃はバスケ一筋だったしな」
その他にも休みの日は基本的に走り込みとかやってたからな
「借りてきた」
と、海斗がビーチバレー用のボールを借りてきて戻ってきた。
海斗は恐らく審判だろうな。運動できないし
「えーと、それじゃあ。始めるよ」
と、海斗が試合の合図をする。
先行は甘栗がジャンケンで負けたせいであっちになった。ルールは5ポインとったら方が勝ち。流石にプールに来てまでバレーボールで潰す気は無いしな。
柳がサーブの準備をする。そして、ボールと共にジャンプし見事な起動を描いて甘栗の方に飛んでいく。
なるほど。か弱そうな女子狙いか
甘栗はボールを綺麗にカットをし俺の方へと飛ばす。俺はボールの軌道に合わせジャンプをする。狙うわ柳
流石に俺も鬼じゃない普段体育を休んでる桜さんには気が重いだろう
俺は、全力でボールを柳目掛けて飛ばす。
ボールは勢いを落とすことなく柳へ向け一直線へ飛んだ。
「甘栗さんと晴空のチームに1ポイント」
まずは、1ポイント
それから、甘栗が防御で俺が攻撃。そのサイクルを繰り返しどんどん点差を開かせた。
甘栗のミスで1ポイントは取られたがまだまだ負けるようなことはない。
これで、ポイントを入れれば俺たちの勝ち
相手のサーブ。サーブを打つのは柳ではなく桜さん。
今までの桜さんを見てきたが運動は得意とは言えないし甘栗に任せていいだろう。そう思った瞬間。甲高いボールの音ともにボールが一直線で砂浜に衝突した。
「は?」
「え?」
「嘘だろ」
同じ仲間の柳が驚く程に見事なサーブだった。しかもめっちゃくちゃ早い
その先はめっちゃくちゃだった。やけに早いサーブに無尽蔵の体力。明らかに先程の桜さんでは無かった。
結果、4対5で柳たちが勝った。
「葉月、運動できたの?」
「まぁ、中学の頃はバレー部だったし」
「え、でも体育の時間いつも休んでたじゃん」
「男子の目線が、結衣には分からないかも知れないわね」
「ムカー」
の、甘栗は桜さんをポカポカと殴っていた。
それにしても、桜さんがあれ程運動神経があるとは予想外だった。
「ま、て事で結衣罰ゲームね」
「そういえば罰ゲームあったんだった。」
「なぁ、海斗罰ゲームってなんだ」
「まぁ、晴空と甘栗さんにはお互い今日1日名前で呼んで貰おうかな」
「は?」
「いいんですか?」
なんで、甘栗。お前は喜んでんだよ
名前呼びは前もした気がするし別に抵抗とかは無いが
「では、そ、晴空先輩呼んでください」
なんで、お前はそんなノリノリなんだよ。
まぁ、1日ぐらいいいか
「結衣」
「フー」
と、柳から余計なヤジがかかる
お前何もしてないだろ!
「では、晴空先輩あれ乗りましょう」
と、甘栗はウォータースライダーを指さす
「結衣、体力あり過ぎだろ」
俺はさっきのビーチバレーで疲れたってのに
と、俺は甘栗につられながらウォータースライダーへと赴いた。
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