第11話 美少女後輩とビデオ通話する。
「先輩っていつも何時ぐらいに寝てるんですか?」
「俺は1時までには寝るようにしてるな」
「へぇーそうなんですか。私は12時には寝ちゃいますね」
と、今日の悲劇を忘れてたのか。甘栗は平気で俺と帰路を共にしていた。
いやいや、今日学校中の人に付き合ってるか疑われてたばかりなのにどうして一緒に帰れる精神力があるんだよ
俺、今日かなり精神削れたよ!?学校中の男子生徒からは嫉妬の目で見られるし女子には疑われた目で見られるわ
めっちゃ怖かったわ。今日刺されるんじゃって思いながら移動したんだけど
「なぁ、甘栗」
「なんですか?」
「なんで、今日あんな事があったばかりなのにこんな事出来んだよ」
「いや、私も今日疲れたんですよ。クラスメイトには付き合ってる認定されるし過激な男子生徒からは悪口言われるわ疲れましたよ」
「いや、ならどうし」
「ですので先輩癒してください!」
「帰るか」
俺は、話の通じない後輩を置いて早歩きで進む。
どうしたらそうなるねん!
「ちょ、先輩待ってくださいよ」
と、彼女は後を追いかけてきた。
そして、半ば急ぎ足で帰ってきた。
現在はベットの上で適当に動画を見ていた。
それから、20時を回った辺りだろうか寝る準備を済ませた俺は2年の連絡グループを見ていた。
柳の言った通り色々とあった。
そして、その会話は未だに終わってなかった。すると、通話がかかってきた。
そこには、結衣と文字があり切ろうか迷ったが通話を繋いだ
「先輩、こんばんは」
と、甘栗の顔が写し出された。
って、ビデオ通話かよ
「どうしたんですか?先輩」
しかも、甘栗は髪が少し濡れており顔も心無しか少し赤い
そして、服装がやばい。甘栗はボタン付きのパジャマを来ており暑いのか胸元部分を外しており肌を思いっきり晒していた。
「ちょ、お前ボタン閉めろ」
「いや、暑いんですよ」
いや、そんなんで済むか!
どこに視線合わせればいいねん
彼女は胸こそ控えめでありあまり大きくなく色気こそ普段はほぼないが。今風呂上がりというこの状況ではかなりの色気がある
いや、落ち着け俺。俺は大丈夫だ。俺はぶっちゃけ胸デカイ方が好きだしロリコンでは無い
そう言い聞かせる
「先輩、どうしたんですか?もしかして緊張してたりします?」
「な、なに言ってんだよする訳ねぇだろ」
「ほんとですかね〜。心無しか少し顔があかくありません?」
「それは、お前もだろ」
「は、はぁ?わ、私は風呂上がりだからですぅー」
もういっその事切るか
それも、ありな気がしてきた。
そう思っていると
「わ、わかりましたよ。先輩がそこまで緊張するって言うなら閉めますよーだ。」
と、彼女は胸元のボタンを閉める。
その動作も少しエロいと感じてしまう俺はもう立派なロリコンなのだろうか
と、感じながらも一息つく
「それで、なんで通話かけてきたんだよ」
「さ、寂しくて」
と、彼女はぶりっ子のように言う
その仕草も嘘と分かっていても可愛らしさがある。
「と、特に理由はないです」
「はぁーまぁいいか」
俺はそう思い。彼女のコロコロ変わる表情を楽しみながら通話をした。
まぁ、ビデオ通話はなるべく控えたいな
《結衣視点》
私は一つのメッセージを読んで迷っていた。
そのメッセージの内容は『風呂上がり彼とビデオ通話をしなさい』
送り主は桜葉月。私の友達
彼女は時折アドバイスをくれる。その時折のアドバイスは助かる事もあれば苦しい時もある。
最近だとどさくさに紛れ『付き合っちゃいます』などと言えと言われたが流石に無理だった。
そして、今回はビデオ通話。何故風呂上がりなのかは分からないけど
しばらく悩んでいると
『やりなさい』
と、ダメ押しの連絡があり私は決心した。
私は言われた通りに風呂に入った後に時刻は20時に辺りだろう。
私は晴空と言う名前と通話ボタンを見ながら悩んでいた。
もう、緊張で頭が爆発しそうだ。そのせいかとても暑い
私はボタンを一つ外す。
そして、覚悟を決めたようにビデオ通話ボタンを押した。しばらくコールがなるがその後に先輩の顔が映し出された。
先輩は面倒くさそうな顔をしていたが、急に視線をずらした。その後は何かを考えていた。
「どうしたんですか?先輩」
私は咄嗟に聞くすると少しの沈黙の後
「ちょ、ボタン閉めろよ」
と、帰ってきた。ボタン.....
私は今胸元のボタンを外したままだった事に気づく。私は発狂しそうになった
私はそれを抑え
「いや、暑いんですよ」
いや、暑いんですよ。じゃないマジでこれじゃあハレンチな女じゃん
と、先輩の様子が何かおかしい事に気づく私の様子を見てはキョロキョロしており顔も赤い。もしかして
「先輩、どうしたんですか?もしかして緊張してたりします?」
私は咄嗟にそう聞いた。
だったら嬉しい。私のことを女って思っているって事だもん。前頭を撫でられた時は妹みたいって言われて咄嗟に怒ったが、こうも先輩がこうなるととても嬉しい。
「な、なに言ってんだよする訳ねぇだろ」
先輩、そんなんじゃバレバレですよ
私はそんな事を思いながらいつもと様子の違う先輩を最大にからかいまくった。
今日は収穫だったなと思いながら少し恥ずかしさもありながら私は先輩のコロコロ変わる表情を思い浮かべながら眠った。
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