第9話 美少女後輩とデートへ行く。その3

俺は今、馬鹿うるさいbgmの流れているゲームセンターにいる。

まぁ、ゲームセンターって大体こうゆうもんだけど


「先輩、うるさくないですか?」


「まぁ、普通よりはうるさいな」


と、自分が行ったことのあるゲームセンターと比べると確かにうるさい。

多分、ゲームセンターと言うのはうるさいのが当たり前みたいな所はあるから我慢してもらうしかないけど


「先輩、アレやってみたいです」


と、甘栗が指を指したのはゲームセンターの定番とも言われるUFOキャッチャー。

景品には、ウサギのぬいぐるみが置いてあった。ぬいぐるみなら初心者でも取りやすいしゲームセンター初めての甘栗でも取れるか


そう思い、甘栗と共にUFOキャッチャーの場所まで行く。

それなりに広いゲームセンターだからか何台もUFOキャッチャーが並んでいる。


「これどうやるんです?」


「ここにある、投入口に100円入れる。」


「わかりました。」


と、甘栗は投入口にお金を入れる。

その瞬間陽気な音楽と共にUFOキャッチャーが動き出す。


「後は、そのレバーを動かせば、上にあるクレーンが動く」


「やってみます」


甘栗は、拙い動作ながらもレバーを動かしクレーンをぬいぐるみまで移動させた。

そして、人形の方まで位置調整した所でクレーンが動く


「せ、先輩勝手に動きました。」


「そうゆうもんだ」


クレーンは見事にぬいぐるみを掴むが掴みどころが甘いせいか落ちる。


「落ちました......」


「まぁ、初心者にしてはいい方だろ」


「もう一度やって見てもいいですか?」


「自分の金だし好きにしたらどうだ?」


と、いい彼女はお金を入れる。

それからは徐々に位置調整をしていき無事5回目にしてぬいぐるみを取ることが出来た。


「先輩やりました」


「良かったな」


と、彼女は取ったぬいぐるみを抱きしめる。

その光景があまりにも妹に似ていたことからつい甘栗の頭を撫でてしまった。


「せ、先輩?」


「いや、つい妹に似ていたもので」


「そ、そうですか」


それから、彼女は自分の顔にぬいぐるみに押し付け顔を隠してしまった。

やってしまった。と思ったが甘栗の髪は艶々していてとても気持ちよかった。


「そう言えば先輩って妹居たんですね」


「そうだな。10歳年下の妹がいるな」


「そんなにですか?って私が幼児に見えたって事ですか?」


「い、いやまぁそうなるな」


「はぁ?せ、先輩のバカー」


と、そういい。そっぽ向いてしまった。

こうゆう所も妹にそっくりだな。

妹もよく子供扱いした時にそっぽ向いて口を聞いてくれない時もあった。


「すまん。甘栗許してくれ」


と、謝る。

彼女は、一瞬だけこちらを向き


「結衣って呼んでくれたら許してあげます。」


どうゆうこっちゃねん

まぁ、許して貰えるならそれぐらい

って、かなりハードル高いな。


「先輩、早くしてください」


「分かったよ。」


俺は、覚悟を決める。


「ゆ、結衣」


「は、はい」


と、微妙な空気が流れる。

そして、しばらくの沈黙のあと


「わ、わかりました。許してあげます。」


「そ、それは良かった。」


「今度からは子供扱いしたらロリコンって呼びますから」


「いや、それは違くね?」


それから、ゲームセンター内を回る。ゲームセンターだけありかなりの量のゲームがある。UFOキャッチャーはもちろんの事格ゲーの台なども音ゲーであったり種類は様々だ。


その中で甘栗が選んだものは洗濯機型のリズムゲームでありかなり疲れる。


「うわ、ちょちょ早い早い」


甘栗と共にプレイしている。

甘栗は難易度中で一番難しい設定にしているせいかかなり手こずっているらしい。

俺は、一番簡単な奴にした。初めてやるからな


「ちょ、先輩一人だけ簡単な奴ってズルくないですか?」


「初めて、やるから簡単なやつの方がいいだろ」


「くぅー」


と、彼女は一生懸命に手をうごかしてるけども初心者なこともあり次々と出る丸い玉に追いつかずに音楽が終了した。


「はぁはぁ、めちゃ疲れました。」


「まぁ、そりゃね。」


「先輩はあんまり疲れてないんですね」


「まぁ、簡単だったし。それに中学の頃バスケ部だったから」


「え、先輩バスケ部だったんですか?」


「まぁ、あんまり上手くは無かったけど」


「高校ではやめたんですね」


「まぁ、色々あってな」


「怪我とかですか?」


「いや、単に面倒くさくなったから」


本当は恋愛に本気で取り組むために辞めたんだけどこうなるんなら入っても良かった気がするな。


「と、もうこんな時間ですしそろそろ帰りますか」


「そうだな」


と、俺達は駅まで歩く。

その後は何事も無く無事。家へと帰れた。

俺の家は一人暮らし用のアパートでありまぁまぁ狭い。

と、くつろいでいると。連絡の通知が鳴る。

そこには柳からだった。


『今日のデートはどうだったよ』


と、連絡が来ていた。

なんで?バレてんだ。

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