第5話 美少女後輩と一緒に帰る事になった
どうしてこうなった。
俺の隣には俺の心境を知ってか知らずか甘栗結衣が少し緊張しているのか身を縮こませながら歩いている。
その姿は他から見たら初々しいカップルか何かに見えたのか。通行人からは微笑ましい顔を向けられたり、結衣を知っている生徒からは、男子からは嫉妬の目を向けられ女子から珍しさやスマホを取り出し誰かに連絡をしているものもいた。
これは、明日は柳達にたっぷり聞かれそうだな。その前に電話が来そうだが
俺は、そんな事を考えていると
「先輩昨日の弁当どうでした?」
と、聞かれる
美味いと言った気がするが.....なるほど特にどれが美味しかったて言う感じの質問か
だとするとどれだろうか、色々入っていたな唐揚げなども入っていた。でも強いてあげるなら卵焼きだろうか。出汁が効いてて美味かった。
「卵焼きかな。出汁が効いてたし、甘いよりかはしょっぱい方が好きだから卵焼きはとても美味かったな」
「良かったです。また明日も作ってきていいですか?」
それは、歓迎なのだが何故
まぁ、目の前に本人いるし聞いてみる方が早いか自分で考えるより
「えーと、甘栗はなんで俺に弁当を作ってくれたんだ?」
「えっ?私の気持ちですって言ったじゃないですかー」
気持ちってどういう事よ
もしかして、次からは金を取るとか?
俺バイトしてないからそんな金ないですよー
でも、一番有り得そうなのは好きな人に食べさせたいから練習相手になれって事か?
だから、こんな陰キャ男子にこんな告白まがいなセリフ言ってるのか?
「まぁ、好きな相手に食べさせる練習相手って事か?俺自身が」
俺が、そう言うと彼女はどうしてそうなるんですか?って顔された。
知るか。その後はガックリ項垂れ
「もうそれでいいです 」
と、不貞腐れたように言われた。
なんでやねん
その後は彼女と適当に会話をしつつ帰路を辿った。
どうやら彼女と帰りはほぼ同じらしい、ただ、降りる駅が違うらしい
そして、今現在は駅で電車を待っている最中だ。
「そういえば、先輩もう一度聞きますけど
明日もお弁当作って来てもいいですか?」
「構わないけど、そういうのはガチで好きな人にやった方がいいと思うけどな」
「はぁ、もういいです。」
そんな会話をしている最中に電車が止まる。
彼女はここから2駅先らしい、俺は3駅だしいつも通りドア前で立っている事にした。
その後、俺達は電車に乗りこむ
中はいつも通り人は多くもなく少なくもないそんな感じだった。
電車の中では会話は最小限にした。
周りの迷惑にならないように
そして、結衣が降りる前の駅に止まった。
そして、扉が開くと同時にものすごい量の人が流れ込んでくる。
俺は、咄嗟に彼女に覆い被さる。
理由は、こんな人混みだし、痴漢してくる人もいるだろうそんな理由だ。
まぁ、実際痴漢現場を目撃した事や体験した事はない。
「先輩、ありがとうございます」
「いいよ。別に
それにしても人が多いな」
「そうですね。
まぁ、私は幸い次の駅なので良かったです。」
「だな」
そんな感じの会話を小声で話す。
近くで見る彼女はとても小さくやっぱり小動物のようだった。
そして、俺は彼女を直視しないように顔を背けていた。流石にじっと見つめるのは、彼女にキモいって思われそう。
更にいつもより近くにいるせいか甘い匂いがした。そのせいか心臓の音もいつもより早かったし。
マジで、いい匂い過ぎんだろ。俺は心の中で気持ち悪い感想を吐く
「先輩......また明日」
そう言い彼女は駅を後にした。
彼女の顔は緊張していたのか真っ赤だった。
俺は、その後彼女の甘い匂いが頭から離れず帰りの記憶がないまま家に帰りベットにダイブした。
今日はやけに疲れた。
俺は、そのまま眠りに着いた。
《結衣視点》
「はぁー緊張したー」
私は駅から降り少し歩き言葉を吐き出す
先輩に聞こえない様に
先輩の匂い。いい匂いだった。男の子だったなぁー
はっ、いかんいかん
私は、ニヤついた頬を直しながら家に向け歩き始める
それにしても。優しかったなぁー
先輩、あれって私を守るためにしたんだよね
考えただけで頭が沸騰しそうになる。
それにめっちゃ距離近かった。
先輩の顔は中性的な顔をしており特段イケメンではない。けど近くで見る先輩はやっぱりかっこよかった。私の中では立派なイケメンだ。
それと、先輩も緊張しているのが分かったのはいい成果だった。心臓の音でわかった。
それに、先輩が顔を背けてるお陰で先輩をじっと見てられたし収穫収穫
この事は葉月にも自慢しちゃお
その後、葉月からはどうでもいいと連絡が来た。
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